ごまかし勉強

皆さんこんばんは

私は昨年度まで2年間、「すうがく通信」を県内の数学科の先生方
全員に配信していました。

今日は、その記事にもとりあげたものを基に、
少し「授業」について述べてみたくなりました。

おつきあいいただければありがたいです。

今、学力問題だけでなく、不登校や非行など様々な学校課題を
教科指導・授業力を推進力にしながら解決していこうという
取り組みが各所で行われています.

それはなぜかというと、学校での諸問題は、現場で「わかる授業」
や「魅力ある授業」が行われていないことに起因しているからです。

「ごまかし勉強」(藤澤伸介)という本をご存じでしょうか。

今回は、この本の言葉を借りながら、ごまかし勉強とは何か、
そしてごまかし勉強がはびこることにより、教育現場が
どのような状態になっていくかを、述べてみたいと思います。

ごまかし勉強とは「一時しのぎ、間に合わせの勉強のことで、
見せかけの学力を形成するもの」と定義されています。

特徴としては、
「勉強の範囲を限定する(意味を考えない・発展的に考えない)」
「自分の頭で考えず,指定されたもののみ記憶」
「実力がつく方法を考えずただ量をこなす」
「過程より結果を重視」といったものだそうです。

当然テスト後には知識として定着することはなく
「憶えてはテストをして忘れ」をひたすら繰り返す
勉強法であると述べられています。

また、正統的な学習では、達成感が得られ、それが次の学習への動機
につながるのに対し、ごまかし勉強で獲得される学習観は
「暗記主義」「物量主義」「結果主義」というもので、
学習の動機は「テストに出る」とか「将来のために我慢」
といった他律的なものになり、悪循環が生まれていくことになります。

ここで重要なことは「ごまかし勉強」は生徒だけの責任で生じている
のではないということです。

例えば,進学校においては、「受験」を唯一の学習動機にして、
大量ドリルや、再テスト、再々テスト、教科書を早く進むための、
つまみ食いプリントを与えたり、模試対策を基準とした授業を行うことが
「ごまかし勉強」を後押しし、結果として実は定着を阻害している
可能性も考えられます。

また、「この生徒たちはできないから」という一言で、定理や公式の
証明を省略し、簡単な穴埋めプリントや、計算ドリルでお茶を濁す
授業を行う教師の側と、

つまらなくて眠っていられる授業の方が張り切っている先生よりラク、
テスト直前に先生が配る対策プリントがあれば
授業は熱心に受けなくても大丈夫
などという先生と生徒間の

「マイナス志向による利害の一致」

ともいうべき深刻な問題も様々な人から指摘されています。

更に、「ごまかし勉強」が進むと次のような悲しい状況が
生み出されると本には記されています。


①宿題
 点検が厳しくない先生の場合→忘れましたといってやらない
 点検が厳しい先生の場合 → まじめにやった人のを写す

②教材
 点検が厳しくない先生の場合→忘れましたといって持参しない
 点検が厳しい先生の場合 → 隣のクラスから借りる

③授業中の問題演習
 厳しくない先生の場合 →「わかりません」といって考えない
 点検が厳しい先生の場合 → 教師が正答をいうまで待って
 ノートに記入しテスト用に暗記。

④授業の聴講態度
 つまらないものにつきあっているのだからという根拠で、
 私語、手紙まわし、マンガ講読、ギャグ妨害、
 落書きなど。周囲への迷惑を叱責されたら寝てしまう

 教師が真剣に授業改善に取り組む姿勢を生徒に見せることで、
授業が変わり、生徒が変わり、そして学校がより活性化される
のではないかと思います。

長文におつきあいいただきありがとうございました。 

 

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