西谷先生のフェイスブックが面白い!

函館に西谷優一さんという方がいらっしゃいます。
数学や物理に高い見識と
卓越した指導力をお持ちの先生で、
私は、以前から研究会などの場で、
大変お世話になっておりました。

さて、最近、彼は、フェイスブックで、
学校種を超えた、シンプルで面白い
数学の問題を提供されております。

先日、こんな問題が紹介されていました。
3
円弧は5等分されています。
図で網掛け部分の面積を求める問題です。
(図は6月9日の西谷さんの記事より引用しました)

かなりハマってしまいました。
ここで、皆さんもじっくり考えてみて下さい。
中学校程度の知識でいけます。

私は、考えた末、
余った方の面積を考えることで、
何とか答えを求めました。
分かりやすい説明図が書きにくかったので、
動画で紹介しますね。



その後、西谷さんのフェイスブックには
西谷さんと、はこだて未来大学の教授の、
‎Hiroyuki Takamuraさんという先生の
解答が紹介されていました。

まず、西谷さんの解答を示す図です。
2
(6月11日付西谷さんのフェイスブックより)

図形を断割りし、移動し、等積変形するだけという、
見事なまでにシンプルで美しい解決です!
まるでマジックですね。感動しました。

そして、Hiroyuki Takamuraさんの解答はこれです。
1
(6月12日付西谷さんのフェイスブックより)

これも見事というほかありませんね。

さて、

私は、Hiroyuki Takamuraさんの解答を見て、
ハタと気づいたことがありました。

実は、私は最初、この問題を、積分を使って、
以下のように答えを求めていました。
(θ=π/10、また、簡単のために、半径を1にしています)

5.png

6

置換積分を用いて、こんな感じで求まりますね。


さて、ここで、上の、
※1の部分の式に注目して下さい。

この式は、
図形ABQP=扇形OPQ+△OBQ-△OAP

を表しているではありませんか!
(三角形の面積は、倍角の公式を利用)

※2も
図形CDSR=扇形ORS+△ODS-△OCR

を表しています。

そして、
△OBQ≡△OCR
△OAP≡△ODS
なので、

求める図形=扇形OPQ×2

が示されます。

何と、これは、Hiroyuki Takamuraさんの
解答そのままではありませんか!

定積分の式の中に、
図形的な意味が込められているということに、
あらためて感心。

小中高の算数数学が繋がった!
と、思わずほくそ笑んでしまいました。

定積分は、ヒラメキやアイデアが無くても、
ごしごし計算すれば、解答に辿りつくことができます。

このように、先人たちが歴史の中で生み出してきた
スペシャルな数学的手法を駆使すれば、
ある意味、思考を停止し、意味を捨て去っても
答に辿りつくことができるということですね。

これは数学の一つの良さではあります。

でも、私は、こんな風に、一見無味乾燥ともいえる
数式に潜んでいる意味を、
図形的に考えてみるというような、
数学をメタな視点で俯瞰するような
遊び心も時には必要かと思うのです。

それは、教師が示した解法をマネて、
ひたすら「手の運動」だけで、
問題演習を繰り返すような活動を
数学だと思っている人たちに、
軽い衝撃を与え、
そして、もしかしたら、
立ち止まって「思考する」ことの面白さ、
数学を楽しむ心が芽生える
かもしれないからなのです。

西谷先生、これからも考える楽しさを
与えてくれる問題の提供楽しみにしています。



 

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