センター試験③

今回は、命題と論証の問題を
取り上げてみました。

ちょっと裏ワザチックな話です。
2011年のセンター試験を取り上げてみましょう。

センター集合


このような問題について、
次のように指導をする先生がいます。

「条件の問題は4択なので、
わからなかったら考え過ぎず最後にまわす。
時間がなくなった時はカンでマーク。
それでも1/4の確率で当たる」

これは、私のいう裏技ではありません。

私が考える「裏技」を使えば、
問題の内容を見ずに
「十分条件」が濃厚であると予想がつきます。
それは裏技というより「常識」です。

命題「pならばq 」が真の場合、
条件pを満たす真理集合は、
条件qを満たす集合に
包含されていなければなりません。

ですから、条件pと条件qが述べている
集合の大きさを比較すれば、
必要条件か十分条件か
アタリをつけることは可能です。

ここで、次のようなことを考えておきます。

「または」という言葉は、
複数のものを合併することなので、
この言葉を含む条件の集合には
広がりがイメージできます。
同様に「~でない」という否定文で
述べられる場合も、発散の方向なので、
集合の要素がより多くなるとイメージできます。

一方、「かつ」を含む集合は、
複数の集合の共通部分なので、
「より小さい」というイメージを抱きます。
また、2次不等式の場合、
普通「A<0」型の場合、
「A>0」より狭い範囲の解になります。
(もちろんどちらも例外はありますが)

このような見方に立つと、
この問題では
qが「または」を含む条件になっていることや、
pの条件式の不等式の向き(<)から見て、
(pの集合)⊂(qの集合) 
つまり、p⇒qが真であることが予想できます。

極端な例をあげると、

「pまたはqであることは
rかつsであるための○○条件」

なんていう問題は、
明らかに仮定の部分が結論を
包含していると思われるので、
必要条件である
(少なくとも十分条件ではない)
と予測できるわけですね。

驚くべきことに、
センター試験の過去問は、
ほぼこの方法で正解にたどり着きます。

私がいいたい「裏技」とは、
命題「AならばB」において、
A、Bのどちらが部分でどちらが全体か
という視点に立って、
文脈から「または」「かつ」「補集合」などの
言葉を手繰り寄せながら類推することです。

これは、本質を押さえて
勉強していないと生じない発想であり、
見たことがない問題に対処するための
アブダクティブな方法論の一つだと思います。

昔、あるテレビ番組で
高校生のディベートをやっていました。
「A:同い年での会話はタメ口」
「B:同い年であっても敬語」
というテーマで侃々諤々と議論していました。
最後に投票でジャッジするのですが、
私は見ていて明らかに
Aに軍配が上がると思っていました。

なぜなら、Aの側は、Bに対して、
「時々はタメ口だっていいじゃん」とか
「同い年にいつも敬語ってどうよ」などと
反駁をしていたからです。

つまり、
AがBの補集合になってしまったのですね。
そりゃあ、Aの世界が膨らむわけです。
もしも、Bが
「同い年でも敬語での会話も時にはアリ」
などと言っていれば
Bに軍配が上がったのでしょうけど。
こんなロジックにひっからないためにも
数学は必要かなと思ったものでした。

 

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