雷と地震

今日は午後から物凄い雷雨でしたが、

一転して清々しい空模様になりました。

あの豪雨と雷はなんだったんだという
爽やかな風と、
夕映えの中をひとまわりジョギング。

夕映え

雷は、ピカと稲妻が光ってから、
ゴロゴロと雷鳴が届きます。

もし、ピカの後、5秒後にゴロゴロが来れば、
音の速さは秒速約330mなので、
330m×5=1650m

つまり、雷の落ちた場所は、
約1.6km先ということがわかります。

本当は、
「雷が落ちた→光が目に届く→音が届く」
の順番ですが、
光は秒速30万kmという速さなので、
雷が落ちた時間と、
光が自分の目に届いた時間を
同時とみているわけです。

このようにして、雷の場所を特定するのと
原理的に同じ考えが、地震の震源地の特定です。

地震波には速い波(P波)と
遅い波(S波)があります。

P波が到達してからS波が到達するまでの
時間を初期微動継続時間(t)といいますが、
これと、P波、S波の速さVp、Vsがわかれば
震源地までの距離が特定されます。

簡単な計算から、震源までの距離dは
d=Vp×Vs×t/(Vp-Vs)と表せます。
これを大森公式といいます。

地震の震源地については、
地学の授業で扱いますが、
数学でも取り上げたい内容ではないかと思います。

少し列挙してみましょう。

まず、震源までの距離は
「速さ×時間=距離」の関係
これを、3カ所で観測することで、
震源地がわかるのは、
「3つの球が1点で交わる」という空間における
点・直線・平面の結合公理から。
震央(震源から真上の地表部分)の存在は、
3つの円の共通弦は1点で交わる
という幾何の性質から説明できる。
そして、震源までの深さを求めるのは、
三平方の定理、または方べきの定理。
地震の規模マグニチュードは対数の計算。
P波S波の周期や振幅は三角関数の世界。

中学校、高校で習う
様々な数学のオンパレードです。

ところで、
7月に、本校の杉山先生の
地学の授業は圧巻でした。

震源地の決定の仕組みを理解する授業でしたが、
単に式を板書して説明するのではなく、
「ドミノ」という身近な玩具で、
目に見えない地震波をモデル化し、
体験的な学びを取り入れることで、
学習定着率を高める狙いを持った授業でした。

2cm感覚で並べたドミノと、
4cm感覚で並べたドミノを
震源地から同時に倒します。

皆さん、どちらが早く倒れると思いますか?
実は、2cm間隔で並べたドミノは
4cm間隔より速く倒れていきます。
ストップウォッチで時間を計測して、
大森公式を実感する授業です。

地震とドミノ3

地震とドミノ2

まさに、P波と、S波の「見える化」です。

これは、杉山先生のオリジナル教材で、
学界でも発表され、高い評価を受けています。

杉山先生は、このドミノセットを
たくさん持っていて、このように授業で用いています。

気象や、地震などの自然現象のメカニズムや、
地球の誕生の歴史などに興味関心を持ち、
知的好奇心を抱くことは、
文系であろうが理系であろうが関係なく、
それは人間としての属性であろうと思います。

我々教師の使命は、
そんな生徒の疑問に向き合い、
知的好奇心に火をつけること
ではないかと思います。

杉山先生は、生徒のみななず、我々教職員にも、
学問の深さや美しさ、
探究することの面白さを伝え続けてくれている
先生であると思います。

 

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