コンプライアンスを語る前に

TRAFFIC RULES (交通規則)の12文字を並べ替えて文字列を作ります。
できる文字列の総数は何と、約1億通りもあります(12!/2!2!)。
その並べ換えのパーミュテーションの中に、奇跡のような文字列があります。

それは、CAREFUL FIRST (安全第一)  です。

なぜ、こんな話をしたかというと、コンプライアンスとは法令を遵守する
ことだけではないということをいいたかったからです。
交通規則というと、信号を無視しないとか、道路交通法などの法律を守る
ことです。しかし、その法令の根底には、「安全第一」という理念がある
ということです。

少し違う例をあげます。例えば入試などのテストの採点では、
最初は赤ペンで丸をつけるけれど、2回目、3回目の検算では、
色の違うボールペンでチェックします。これは、別の人の目で見ることや、
見過ごすなどのヒューマンエラーを防ぐための手段としてそう決めています。

でも、それを、
「色の違うボールペンですべての箇所にチェックをしなければならないからつける」
という気持ちで行うのであれば、絶対エラーが無くなることにはならないわけです。

日本人は、理念や、本質を考え、理想を語るよりも、上からいわれたことには
従っておけば楽だという気持ちが働く傾向があるといわれています。

私は、コンプライアンスをいくつかの決まり事を守ることだけでとらえ、
「守れ守れ」と何度も唱えたり、研修を繰り返すことだけでは効果がないと思います。

今、企業ではコンプライアンスの意味が「法令遵守」から「相手の気持ちに応えること」
「願いを受け入れること」へと変わっていて、

CSR(Corporate Social Responsibility)

という言葉が用いられています。

CSRとは、企業が利益だけでなく、顧客、株主、従業員、取引先、地域社会
などのとの関係を重視しながら果たす社会的責任のことです。

余談ですが、先日、学校に、100社もの企業からCSRレポートが届きました。
例えば「丸紅」のCSRレポートでは、ガバナンス、リスクマネジメント、
コンプライアンス、社会貢献活動、地球環境への取組み、人材と人権に対する取組、
外部評価、第三者意見・・・ という内容でまとめられています。

各社のCSRを読んでみると、そこには現代社会において、働くことの意味や企業の
役割などを透かして見ることができます。

進学校の先生方。進路室は「赤本」だけを置く場所ではないですよ。
このような企業のCSRレポートを置くべきですよ。
これを読ませることはキャリア教育の一つだと思います。

さて、話を元にもどします。私はCSRをまねてTSRという言葉を考えてみました。
これは、テンパイ・ソク・リーチのことではありません 

Teacher’s Social Responsibility と捉えてください。

学校、そして教師が、地域や保護者や生徒の要請に応えて責任を持って行動する。
そのために、教員は、もっと本質や理想を語り、自主的に発信していくことが、
実は、コンプライアンスの根底にあるのではないかと思います。

では、どうすれば、そういう教員文化が築かれるか。
それは、教師が、子どもたちをとりまく社会を見つめる目を持つこと、
外の世界と連携、共同し、発信すること、
自己啓発に努め、子どもたちをエンカレッジすること、などではないかと思います。
そのことにより、教師は、地域や社会、生徒からもっとリスペクトされ、
無意味な多忙化から解放されるのではないかと思います。

 

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