確率過程

手元にある本で実験をしてみます。
(「はじまりの数学」/野崎昭弘著 にします)

テキトウなページの、テキトウな行の終わり1文字に注目します

例えば、122ページの4行目は「ひ」です。

このとき、「ひ」に続く文字は何であるか、推理します。

・・・うーん。わかりませんね。

では、今度は、終わり1文字ではなく、終わり2文字に注目します。
いくつかとりだして実験しましょう。

① ぎな〇
② きこ〇
③ パイ〇
④ はよ〇

・・・前より手がかりがありそうですが、やっぱりわかりませんね。

では、上の文字列にもう一つ前の文字を付け加えてみます

① すぎな〇
② べきこ〇
③ いパイ〇
④ にはよ〇

これだとどうでしょう。①=い(または「く」)、②=と、
③=?、④=い

ではないかと推理できます。

更に1文字追加してみましょう

① にすぎな
② るべきこ
③ 太いパイ
④ めにはよ

ここで、更に③=プ ではないかと推測できます。
つまり「太い」という情報が「パイプ」を連想させたわけです。

また、④は、「~のためにはよ~」
という文章が想起されます。

日本語という言語が「冗長性」を持っているために、
このような推理が可能なわけです。

違う言い方をすると、会話などで、多少の言い間違いを
しても、冗長性があるために、前後の文脈から判断して、
相手に情報が伝わるわけですね。

コンピュータのプログラミング言語などだと、そうはいかず
1文字間違えると別の情報になってしまうこともあります。

さて、前置きが長くなりました。
このような冗長性に注目して、疑似言語を考えることができます。

また「はじまりの数学」で実験してみましょう。
テキトウなページのテキトウな1文字を目を瞑って取り出します。

「は」 でした。

では、今度は、別のページをテキトウに開いて、そのページの
最初から、ずっと見ていって「は」の文字を探します。

やってみたら66ページを開いて「は」の次は「、」でした。

次に、また別のページを任意に開いて「、」を探し、その次の
文字をチェックします。

「あ」でした。

今度は、「あ」の次を・・・と、どんどん文字をつなげて
いきましょう。


「は、ありましたどちそのでな要因に行くさいう手を」

わりと日本語らしいでしょう。
漢字にぶち当たると、自由度が少なくなり、次の文字を
探すのは大変になります。

みなさんもやってみて下さい。


このような実験は「シャノンの実験」と呼ばれます。
シャノンは情報理論の創始者といわれる数学者です。

さて、この実験を「バッハ無伴奏バイオリンソナタ」
でやってみた実践を紹介します。
prest1.png
prest2.png
こんな感じでずっと同じ長さの音符が続きます。

この楽譜を目の前において、こんなことをしてみます。

① 目を瞑ってテキトウに1つの音符を指さす。
(例えばそれが「ソ」だとする)
② それをスコアに記す。
③ また目を瞑って、テキトウなところを示し、
そこから順に音符を追いかけて、「ソ」が
出てくるところまで探す。
④ 「ソ」が出てきたら、その次の音をスコアに記す。
(「ラ」だとする)
⑤ 今度は③の要領でラを見つけ、次の音を記す。
⑥ 以下同様に繰り返していくと、
1文字前の影響を受けた時系列ができる。

名音か続け、最後の2小節は
prest3.png
と、コーダにします。



実験結果は、私のホームページにありますが、
ここをクリックしてもわかるようにしました
 ↓
「シャノンの実験」

実験1・・・楽譜に無関係 ランダムな音列
実験2・・・楽譜に現れる音の頻度で作る
実験3・・・1文字前の音に依存して作る
実験4・・・2文字前の音に依存して作る

だんだんとバッハらしくなります。


 





 

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