「数学教室」12月号

「数学教室」12月号が届きました。

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2014年の4月号から続けている連載も、
残すところあと3回。

すでに2月号までの原稿は送っているので、
あと一つ書けば、めでたく終了であります。

今回は、「深い学び」というテーマで
書かせていただきました。

冒頭の部分からちょっとだけ紹介します。



この8月、千葉工大で行われた
数学教育協議会の全国研究大会で、
琉球大学の伊禮三之先生から
次のような興味深いお話を伺いました。

数学の公式や、解法パターンなどの知識記憶は、
文脈が変わると引き出しにくくなるような
潜在的なものである。

それを、引き出しやすいものにするには、
操作活動などを通して、
経験記憶化することが必要である。


また、初日に行われた記念講演会では、
三重大学名誉教授・岐阜聖徳学園大教授の
上垣渉先生から
「教師であるための授業づくり七か条」
というテーマでお話がありました。

その中で、「言葉で理由を説明する活動」の意義として、
コミュニケーション力の向上、
論証に進む第一歩であるとともに、
人に説明することで、
「内容のより深い理解に進む」
ということが話されました。

これらの話を聞いて、
なるほどと思い当たることがありました。

それは、以前、某人物が、ある会見で

「女性にサインコサインを教えて何になるのか」

という話をして物議をかもしたことに関するものです。

ニュースでも結構大きく報道されたので、
ご存知の方がいるかもしれませんね。

その発言者は、釈明会見の場で
次のように述べています。

「私もサインコサインというのは
人生で1回使いました。
『私の足がもし15cm長ければ、
私はボルトぐらいのスピードで
100mを走れます。』
ということで、一歩一歩、
凄い回転が早ですからね。
そのときぐらいしかサインコサイン
使っていないよね、と。」


私は、最初この話を聞いたとき、
「?」が頭を駆け巡りました。

「足が15cm長い」ことと
「ボルトと同じスピードで走れる」に
あまりにも論理の飛躍があり、
どう考えても荒唐無稽な話ではないだろうか、
と眉をひそめました。

でも、それと同時にわかったことがあります。

彼は、三角関数の公式なんかは、
きっと覚えていないだろうし、
価値を感じていないかもしれないけれど、
誰かが円運動と三角関数を絡めて話したと思われる
「ボルトのエピソード」だけは、
しっかり「取り出される記憶」に入っているんだ、
ということでした。

三角関数の知識は記憶に残っていなかったけれど、
余談的に話されたことは
(曲解されてはいるが)
しっかり残っていたというわけですね。
<以下略>



以下、紙を3等分にする話から
深い学びについて述べました。

続きは、「数学教室」12月号で。


 

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