「教室は学習意欲をそそる場」

昨日の放課後、海外派遣から帰ってきた
2年生の齋藤さんが校長室を訪ねてくれました。

ドイツYFU01

齋藤さんは、7月30日から8月15日まで、
YFUの海外派遣プログラムで、
全国15人の枠(東北枠は2人)に選ばれ、
ドイツへ派遣されました。

外交官、大使との懇談、EU欧州議会の傍聴、
各種施設の訪問、
難民問題や脱原発・再生可能エネルギー
についてのディスカッションなど、
非常に濃密なプログラムだったようです。

ドイツは福島原発の事故の後、
脱原発に舵を切っているのですが、
「緑の党」との懇談では、東日本大震災について
多くの質問を受けたとのことでした。

参加した全国の15人のメンバーと出会えたことも、
一生の宝物ですね。

この経験を、今後の人生に大いに活かして、
更に飛躍されることを期待しています。



さて、齋藤さんは、先日の桜雲祭の「自由研究」で、
青木さん、及川さんとともに、

「ベルンドルフの建築から見えるもの~教育~」

というテーマでプレゼンテーションを行いました。
それについて気づいたことを記したいと思います。

ベルンドルフは、オーストリア共和国の
首都ウィーンの南西に位置する町で、
花巻市の友好都市になっています。

彼女たちは、中学校時代に、
花巻市から派遣でベルンドルフを訪れていて、
その経験を基にした発表でした。

その発表で私が感心したのは、
「ベルンドルフの教室」についての話です。

ベルンドルフの国立の小学校では、
「教室は歴史を知る材料」として
各教室が豪華な古典建築の様式で作られていて、
生徒が毎日通って勉強しているほか、
観光施設としても利用されているとのことでした。

以下は、齋藤さんからいただいた写真資料です。

ベルンドルフ05
ルイ14世の教室
パリのベルサイユ宮殿がモデルで、ロココ様式で作られている。天井には4枚のフレスコ画がある。



ベルンドルフ04
エジプト様式の教室
古代エジプトをフィーチャーした装飾になっている。ドアと骨組みはエジプトの神殿のレプリカ。


彼女たちは次のようにまとめます。

「教室は学習意欲をそそる場であり、
また、教室は歴史を知る材料でもある。
そのような視点を持っていることに
オーストリアの教育への意識の高さを感じる。」


私は、この言葉を聴いてハッとし、
そして、目から鱗が落ちた思いをしました。

教室を、教師が生徒に知識や技能を、
トークによって伝える場だとすれば、
そこに必要なものは、
黒板、教卓、生徒用の机と椅子。

それで必要十分。

効率性を突き詰めた完備な空間だ。

でも、そのように書いた瞬間、
私は何かしらミもフタもなさを感じてしまうのです。

先月、私は、遠野市にある旧土淵中学校
(現在は東京大学の「遠野みらい創りカレッジ」)
のユニークな校舎を見学して、
この環境の中で学んだ生徒は、
きっと豊かな情操が育まれているに違いないと感じました。

また、本校が近々姉妹校提携を結ぶ、
アーカンソー州にあるASMSAという高校は、
教室一面の壁が、落書きボードになっていて、
生徒はマイペンであちこちに、
どんどん式や図や絵を描いていくのだそうです。
何というワクワク教室なんでしょう。


8m×8mの正方形の部屋に、
黒板・教卓。それと対面し整然と並べられた机と椅子。
それは「学び」の一方向性を、
教師と生徒が共通理解するための装置のようでもある。


もし、教室がもっと自由度を持った空間に
変身したらどんな化学反応が起きるのでしょう。

そんなことを考えて、
心を弾ませるのは私だけなのかなあ。


 

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