グループワークについて④「アイスブレイク」

グループワークについての記事を書くのが
遅れてしまいました。

もう古くなってしまいましたが、
これまで、3回にわたって
グループワークの問題を取り上げてきました。

●第1回 「グループに馴染めない生徒はどうするの」
この疑問に対し、私見を述べました。
小学校や中学校の授業を参観する度に
芽生えてきたある種の違和感から、
グループワークの危険性について
気になるようになってきたことも記しました。

●第2回 いくつかの事例
グループワークの失敗事例をあげました。
現在のグループ活動に見られる多くの問題は、
ALの進展によって生み落とされた
病理のようにも思えるというまとめを行いました。

●第3回 遺棄されること
グループワークによって助長される
ヒエラルキー構造や、
遺棄の問題について焦点を当てました。


このようなことを記す中で、
様々なご意見を多くの方々からいただきました。
本当にありがとうございます。

そのご意見を踏まえつつ、
どのようにグループワークを行うべきか
自分なりの経験や、視点で考えたことを、
また何回かに分けて述べたいと思います。


今回はグループワークに入る前の
アイスブレイクの大切さについて、
記したいと思います。


多くの先生方は、教師の合図や号令で、
グループ内の話し合いが活発になる
(ならねばならぬ)
と思っているのではないでしょうか。

だから、話し合いが低調だったり、
参加しない生徒がいると、
それを生徒のせいにしてしまう先生もいます。

「何でお前たちはネガティブなんだ!」

などと。

一方、同じ集団でも、
人が変われば生徒の顔つきや応答が
ガラッと変わることもありますよね。

自分の時は、全然反応しないクラスなのに、
あの先生の時はとても生徒が元気な顔になる。

それにジェラシーを抱いたり、
自分は生徒に嫌われているんじゃないかと
落ち込んだりした経験はありませんか。

私はあります。

真面目で一生懸命な教師ほど、
全力で頑張った見返りとして、
全ての生徒から信頼されたい、
全員を完璧に動かしたいという願望が
人一倍強いのかもしれません。

でも、そんな思いから、
うまくいかないと腹を立てたり、
叱責したり、ひどく落ち込んだりするのは
不健康で危険です。

私は、このような思い込みは、
教師特有の「イレイショナルビリーフ」
かなと思っています。

イレイショナルは、
irrational つまりrational(理のある)の否定。

ビリーフ(belief)は信念という意味なので、

irrational beliefとは、
「非理性的な思い込み」
というカンジになるのでしょうか。

突然、余談ですが、
「無理数」のことを英語で、

irrational number

といいます。

rational number が有理数なので、
無理数とは「有理数ではない数」
という意味になります。

でも何か変ですね。

そもそも、有理数(理のある数)ってなんでしょう。

有理数は、整数の比(の値)で
表すことができる数(分数)なので、
本当は「可比数」とでも言いたいですね。

実は、もともと有理数は、

ratio-nal number

と書かれていたのですが、ハイフンをとって、
rational として訳してしまったために、
「有理数」となったといわれています。

ratioは「比」のことなので、
ratio-nal は文字通り「比にできる」
ということになります。

有理数は誤訳だったというわけです。

すみません。
つい、数学の方面にいってしまいました。

本題に戻ります。

昔は、私は自分のキャラや、
パーソナリティを過信した「しゃべくり」で
生徒の顔をこちらに向けさせようとしていた
こともあったのですが、
だんだん年を重ねるにつれ、
それに限界を感じました。

そして、気にすべきは、
生徒と教師の関係性よりも、
グループ内の生徒どうしの
心的融和だと思うようになりました。

そこで、今は、グループワークを行う際には、
自分語りによって教師の方向に
目を向けさせるのではなく、

適当なアイスブレイクによって、
グループメンバーどうしに目を向けさせ、
空気をほぐしておくことに気を配っています。

グループ関係図01LT

グループ関係図02LT


今年の2月に、ベネッセで、
240人にグループワークを行う経験をしました。

1人では大変なので、急遽、会場に来られていた、
和田さん、松嶋さん、内橋さん、三浦さん、
跡部さん、小竹さん、といった
最強メンバーに声をかけ「クリエイティブ・チーム」
(これもグループワークを活性化させる重要な要素)
を結成しました。

私が、いよいよグループワークを始めようとしたとき、
和田先生から「待った」が入りました。

「場の空気が堅すぎる。ほぐさないと!」

という指摘を受け、
和田先生が中心となってアイスブレイク(自己紹介)を
行ってくださいました。

すかさず、ベネッセの岩崎さんが、
スクリーンにタイマーのアプリを投影します。

こういうアイテムも重要ですね。

ほんの数分のアイスブレイクでしたが、
一気に場が和みました。

もし、私が堅い空気のまま、
グループワークに突入していたら
大変なことになっていました。

和田先生の場を見る力と、
機転を働かせた巧妙な仕掛け、
そしてリーダーシップに
あらためて敬服するとともに、
アイスブレイクの重要さを感じました、


皆さんは、どのようなアイスブレイクを行っていますか?


最後に、私のブログに記していた、
アイスブレイクの記事を以下に示します。

アイスブレイク①
岡山で行った授業でのアイスブレイクです。
私は、その時間で学ぶ内容につなげるような
アイスブレイクを意識しています。

アイスブレイク②
秋田県の大曲高校で行ったアイスブレイクです
簡易なワールドカフェ型を経験してもらいました。

アイスブレイク③
産業能率大と港北高校で行ったアイスブレイクの様子です。
皆で意見を出し合うことの良さを経験してもらいます。

次回はグループワークにおける
グランドルールについてまとめようと思います。

 

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