「なぜ管理職試験を受けたのか」

今日は、私が企画・運営を担当している、
校長協会の第1回教育課題検討委員会
の日でした。

この委員会のミッションは、
4月に県内の全校長に教育課題の提出を依頼し、
出された教育課題を集約し、
今年度の校長協会としての重点目標と
具体的要望事項をまとめるというものです。

さらにそれを、管理運営委員会で、
予算に関する事案とすり合わせた上で、
県教委への要望書を作成し、
課題解決にむけての懇談を行う
という流れになります。

今日は、私の作った叩き台を
検討するという会議でした。

実は、私は、本校に赴任し、
この委員会の担当になったとき、
最初はとても憂鬱でした。

一体どのような手順で行えばいいのだろう。
引継ぎのファイルを見てもわからないことばかりでした。

日々の業務に追われる中、
私は、何とかヘマをしないように
という気持ちが先立っていました。

何をどういう順で「こなす」のか、
昨年度のファイルと睨めっこして
「例年どおり」の形で
しのいでいくことばかり考えていました。

ところが、私自身が普通科部会の
教育課題を出すために、
本校の職員と対話したり、
また、各部会・委員会からあげられた
課題をまとめる作業をしながら、
自分の中に一つの問が生まれました。

そして、その問を立てたことで、
自分の中に眠っていた
ある思いに気づくことができました。

その問は、

「なぜ自分は管理職試験を受けたのか」

というものでした。

なぜ管理職試験を受けたか。
それは校長になることなのか。
そうではない。それは目的ではなく、
あくまで手段なのだ。

目的は「いまの教育をよりよくすること」
だったはずだ。
それを実現するための手段として、
自分は管理職になる
という道を選択したに過ぎない。

そんな自問自答がありました。

「目的」は「夢」と置き換えることもできます。

学校現場に横たわる課題を見つけ、
様々なアイデアを出し、行動を起こし、
そして他者と共創し、よりよい学校、
よりよい教育環境をつくりだすことが、
今の自分の「夢」といってもいいのだろうと思います。

植松電機の専務の植松努氏は
講演会などで、よくこんなことを言います。

「自分の夢が、夢か手段かを判断するためには、
その夢にプランBがあるかどうか考えてみるとわかる。
プランBが思いつかない場合、
それは夢ではなく手段であり、
その向こう側に夢がある」


なるほど「校長になる」にはプランBはありません。

では、「なぜ、校長になったか」と問われれば、
私は「よりよい学校をつくるため」と答えると思います。

すると、それには「校長になって学校経営を行う」
以外にも様々なプランBが考えられます。

「いち教師として良質の授業を提供し続ける」

「部活動の指導者として心身ともに健康で、
地域に貢献する子どもを育てる」

「担任として生徒との触れ合いを通して
彼らの人生をサポートする」

「教育行政の道に進んで、改革の本丸に関わる」

などなど。

いろいろな道があり、それらはどれも同じように
「よりよい学校をつくる」という夢につながる
という点で、等価であると私は思います。

そう考えたとき、私が担当する、
教育課題検討委員会の活動は、
部活動や授業を持たない校長にとっては、
まさに、夢の実現のための、より具体的で、
直接的な試みであるということに気づいたのです。

私は、このことに気づいたことで、
「やらねばならぬ」の呪縛から解放されました。

自分が、教育現場で、理不尽に感じていることや、
信念を持って変えたい、守りたい、
と思っていることを、
素直に出せばいいんだ。

そして、他の委員の方々との叡智を結集して、
解決のために前進していこう、と。

そう考えると、これは、多忙に拍車をかける
苦痛なタスクなんかではなく、
非常にやりがいのある仕事だと合点がいきました。

そして、前例を気にせず進めていくことができました。

手前味噌な話で恐縮ですが、
私は、昨年度、他県の多くの学校や
教育委員会などから依頼を受け、
アクティブラーニングについての講演や
出前授業をさせていただきました。

多忙な中で、校務に差し支えないように
時間をみつけてやりくりしました。

大野からの移動も大変です。
もちろん謝金もいただきません。

でも、こんなにしてまで、全国を回ったのは、
お金を稼ぐためでも、
自分を売り込むためでもありません。

単純に「思いを行動にして伝えたい」

そして、

「全国の同志と繋がって教育をよりよいものに変えたい」

ということに尽きます。
そういう中で、仲間ができ、彼らとの交流の中で、
自分を更新し、強くなることができたと思っています。

このようなアクティブラーニングの推進の取組と、
今回の教育課題検討委員会の仕事は、
私の中ではひとつに繋がっていると信じています。



 

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