グループワークについて①「グループに馴染めない生徒はどうするの?」

先日、小林昭文先生のブログで、
グループワークの影の部分についての
話題が取り上げられていました。

ある保護者から
「グループワークによって不登校になった」
という言葉が寄せられたという内容です。

小林先生のブログはこちら→★★

実は、私は最近、
アクティブラーニングの功罪としての
グループワークについて、
少し考えるところがありまして、
この機会に、自分の意見を
何回かに分けて記していこうと思います。

今回は、これまで私が
グループワークに関する質問に
こたえていたことを記したいと思います。

なので、ここで述べることは、
昨年度時点での私の考えです。

私は、講演会などの中で、

「グループ活動だと教科書が終わらない、
グループ学習は騒がしく秩序が乱れる、
グループになじめない生徒はどうするんだ・・・」

という質問をいただくことが何度もありました。

私は、そのような質問に遭遇する度、
この言葉の裏には、質問者の

「私はグループ活動が嫌いなので
やりたくありません」

というメンタリティが働いている
のではないかと感じていました。

まあ、偏見かもしれませんが。

そこで、まずは、以下に、
昨年度私が講演を行った
ある学校の質問に答えた内容を
ペーパーにしたものから
抜粋しておこうと思います。

<前略>
(グループに馴染めない生徒は
どうするのかという質問に対して)
次の2つの視点から私の考えを述べます。

一つ目は、グローバル社会、共生社会を
生きる人づくりという大きな視点です。

人間は他との関係性を抜きに語れない存在であり、
人間関係の育成は、授業、学習という場でも
育てられなければならないというのが私の持論です。

授業が学校という空間で行われるならば、
そこは、自分に向き合うだけではなく、
共に歩む仲間とのつながりを深めていく場と
捉える必要があります。

人間は他者と共にあるとき、より賢くなり、
より強くなり、より多くを達成できる。

これは教師の持つべき見識ではないでしょうか。

そこで、私は、授業という場で
人間関係を再構成することに
価値があることを強調したいと思います。

人間関係は中学時代の友人関係や
部活動だけの中で十分であり、
授業は個々が孤立していていいのだという考えは、
極論かもしれませんが、
固定的、排他的な人間関係をつくり、
それはいじめの温床にもなりかねないと思います。

グループワークに慣れない先生も
多いかもしれませんが、
できない理由を探すのではなく、
どうすれば教室という空間が、
人間関係を築く安全・安心の場にできるか、
日々工夫するのがコーディネータとしての
教師の役割かもしれません。

二つ目のポイントは、
グループ学習=アクティブラーニング(AL)
という誤解です。

ALに否定的な人は、
AL=「グループワークによる賑やかしの授業」
という誤解をしていることが多いと思います。

必ずグループワークを入れなければならない
ということではないのですが、
学習者の主体的な活動を「見える化」する機能として、
グループワークが適切な方法の
一つであると考えられるから行うということです。

確かに、小中学校で、あまりにも形式的で、
管理されたグループワークにばかり浸かっていれば、
辟易してしまっている人も
少なからずいるかもしれません。

私は、グループワークを行っているとき、
1人で考えたい生徒がいたら、
それはそれでよいとするなど、
「グループ活動ありき」の授業にならないように、
生徒と教師がコンセンサスをとれば
いいのではないかと思います。

グループワークといっても様々あります。
最近多く用いられる「ワールドカフェ」は
グループ間のメンバーを交流させますし、
OST(オープンスペーステクノロジー)は、
グループに参加せず立ち止まる生徒や、
様々なグループを行き来する生徒の
存在を認めながら知識の構成を行います。

私は、グループ発表に時間がかかるので、
OSTの手法を基にした自分なりの方法を考案し、
しばしば用いています。

是非、皆さんも自分なりの
スペシャルな方法を考えてみてください。


以上が、私が様々な場で話してきたことです。

ところが、最近、少し考え方が変化してきました。

その原因は、小学校や中学校の授業を
参観する度に芽生えてきた
ある種の違和感によるものです。

そして、グループワークの危険性について
気になるようになってきました。

次回はそのことについて、
グループ内ヒエラルキーとスクールカースト
というテーマで書いてみようと思います。

では、いずれまた。


 

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