フェアリーワールトトリップとアクティブラーニング 

先日の日曜日は、サマンサ(才神敦子さん)の娘さんの
ロナさんが企画するFairy World Trip に参加しました。

Fairy World Tripとは、豊かな自然に恵まれた
大野キャンパスを舞台に繰り広げる、
妖精をテーマにした楽しいイベントで、
次のような4つのセッションで構成されています。

● Fairy Talk
  超訳ロナの妖精学講座
● Fairy Wand
  妖精の杖を作るワーク
● Fairy Lunch
  大野にまつわる食材を使ったランチ
● Fairy Code
  大野キャンパス全体を使った暗号謎解きゲーム。

その詳しい様子は、サマンサさんのブログをご覧ください

その①⇒★★① 
その②⇒★★②

このイベントは、妖精を信じている小学生が
参加条件なのですが、ロナさんと、
スタッフコーディネーターを務める
サマンサさんとケイティさんの特別な計らいで、
すべてのセッションに参加させていただきました。

私は、このイベントに参加して、
ロナさんから多くの事を学びました。

ロナさん凄い!もう本当に尊敬します!

ロナさんから学んだことは、
「妖精学」の面白さや、楽しさ、
そして深さであることはもちろんですが、
でも、それだけではありません。

「学びとは何か」「教えるとはどういうことか」
そしてアクティブラーニングの本質について、
私は、本当に多くの事をロナさんから学びました。

そして、ロナさんの根っ子には、
ロナママである、サマンサさんの
「No Limits!」マインドがあることを深く納得しました。

私は、生徒と教師は向上心の同志であり、
教師は生徒と互いに成長していく存在
という思いを持っています。

ですから、「学び」のプロフェッショナルであるべき、
ベテラン教師である私が、
この4月から高校2年生になるロナさんから
「教える技術」を含めて、
アクティブラーニングの本質について教えられることは
決して恥ずかしいことではありません。

旧パラダイムに縛られて、
学びの本質が見えなくなっている教師には、
是非ロナさんのイベントに参加して
学んで欲しいと思いました。

では、ロナさんの凄いところを
具体的に記してみたいと思います。

すみません。長くなりますよ~。

■ クラスルームは共感の場
フェアリートークは、ロナさんによる講義です。
いわば知識を伝える場面です。

妖精の定義、妖精の種類や属性、
妖精の言葉などが説明されます。

ここで、ロナさんは、
一方通行の知識の伝達にならないように、
子どもたちに次々と問いを投げかけ、
子供たちのリアクションに
「超いいね」の共感を表します。

このようにテンポよく展開されるので、
1時間もの講義なのに、
飽きてしまう子どもは一人もいませんでした。

■ 英語の勉強も併せて行う
講義の中で、妖精ターム(笑)が
たくさん登場するのですが、
そこで英語の勉強もしちゃうんです。

例えば、seelie court(人間に優しい妖精)に対し、
怖い妖精はunseelie court
というところで、「un」の持つ意味を説明します。

そして、子どもたちに元気よく音読させていきます。

■ Fine Art とCreativity
講座の次は、妖精の持つ
魔法の杖(Fairy Wand)を皆で製作します。
大野キャンパス内に落ちている木の枝に、
様々なアクセサリーでデコレーションしていきます。

今、「知性」という言葉がブームですが(私の中で)、
AI(人工知能)が及ばない知性として、
すぐれた芸術性(Fine Art) と創造力(Creativity)が
注目されています
(オックスフォード大学のマイケルオズボーンなど)。

これらは創造的知性と呼ばれ、
これからの教育において非常に重要な意味を持つ
と言われています(私の中で)。

因みに私が作ったのはこれ。

FWT-01.jpg

周囲の子どもたちは、どんどん糸や針金を巻き、
グルーガン(鉄砲型の糊)で花や星などの
アクセサリーどんどん接着していきます。

FWT-08.jpg
(子どもたちの作品)

私は、どのように装飾を施すかしばし悩み、
最初は中々手が進みませんでした。

これまでの常識や、自意識が
創造力のじゃまをしているのですね^^。

子ども達から「かわいいよ」とか
「この糊ではくっつかないよ」などの、
励ましや「指導」を受けながら頑張って作りました。

一応私の作品の意図を説明しますね。

木の上部に星や花や木の実を配置して、
「きらびやかな世界」を表現します。

しかし、ゴールドの導線を辿って、根の部分を見ると、
そこに宝石が埋まっているというコンセプトです。

上⇒下の順に見ていくと、

「人は表に現れた、きらびやかな世界に
ばかり注目するけれど、
見えないところにもちゃんと宝がある。
つまり、どんな人もみな宝を持っている」

とか

「他者から見える自分とは何かを考えるには、
自分の根っ子が何であるかにリーチすることが大切」

とか。

下⇒上の順に見ていくと、

「優れた成果をあげるには、実は根っ子が大切。
土台がしっかりすることで、表現が完成される」

なんてね。

ま、へたっぴいの言い訳をするための、
野暮なへ理屈ではあるわけですが。

私は、この創作をしながら、
これは、仲間と見せあい、楽しみながら、
創造的知性を伸ばす活動であるとともに、

大人的には、いわゆるコラージュセミナーや
箱庭療法などのアートセラピーにも
繋がるものではないかとイメージしていました。

このように、知識を伝える講義の後に、
素敵な表現の場を設定する
ロナさんの企画力に脱帽です。

■ 反転学習 
このイベントへの参加者には、
事前にメールなどによってテキストが配信されます。
その配信されるテキストが凄い!

ロナさんのイラストで、
とてもわかりやすく解説されています。

その一部はこんなカンジです。

FWT-03.png

FWT-04.png

これによって、当日の活動がより充実します。
そして、このワクワクテキストを読むことで、
当日が待ち遠しくなります。

これがほんとうの、反転学習(flipped learning)
なのだと思います。

しばしば、教師は反転学習を、
単に予習させることと混同しています。

しかし、そもそも<予習>とは、
授業をアクティブにするという目的のために、
事前に知識や情報をインストールしてもらうことであり、
決して、授業を効率的に早く進めるという
教師の都合によって課すものではないのです。

■ グループワークで知識を構成
午後はいよいよメインのフェアリーコード。
6つのグループに分かれ行うウォークラリーですが、
ここにも様々な仕掛けが散りばめられています。

封筒に入っている暗号(妖精の話)を解読し、
次の目的地を目指します。

FWT-06.jpg
(ロナさん手書きの地図。いい味です)

ここで、暗号の内容を推理し、
話し合ってコンセンサスを得ていく活動が
活発に行われます。

思考して、判断して、表現する。

そして、他者の意見を傾聴し、
グループの合意形成を行う。

まさに、脳と身体と心が揺さぶられる
アクティブラーニング。

また、広い大野キャンパスを歩き回ることで、
大野の良さをアピールするという
ニクイ狙いもあるのです。

■ 振り返り
4カ所の目的地でアルファベットを1つずつゲットします。
その4文字を並べて、ワードを見つければゴールです。

ちなみに、私は大人だけのグループでしたが、
ゲットした4文字はS、R、E、Oだったので、
答は「ROSE(バラ)」

でも、子ども達のグループは、
「NUAD」「SEHE」「WOTR」など。

何だと思いますか?わからないでしょう。

私はわかりましたよ!

なぜなら、これは最初のフェアリートークで
ロナさんから学んでいたからです。
答はこんなカンジだったかな。

「DANU」(妖精の女王)
「SHEE」(丘に住む妖精)
「TROW」(小さいおじさん)

つまり、このフェアリートークから
フェアリーコードに至る活動は
ちゃんと繋がっているんですね。

フェアリートークで学んだ「知識」を、
フェアリーコードで振り返りをしているということです。
これで、生きた知識になっていくわけです。

■ ARCSモデルによる評価
最後に皆で写真を撮っているとき、ロナさんが
「楽しかった人!」
「また来ようと思った人!」
「もっと妖精のことを勉強しようと思った人!」
「やって満足だった人!」
などと言って手を挙げさせていました。

私は、これを見て、
インストラクショナルデザインにおける、
学習意欲評価システムの
ARCSモデルを思い出しました。

ATTENTION(注意)
RELEVANCE(関連性)
CONFIDENCE(自信)
SATISFACTION(満足感)

このような自己評価を通して、
このフェアリーワールドトリップを
更に改善していくわけですね。

まだまだポイントはあります。

互いにニックネームで呼びあうこと。

素敵な木工の名札や、地図や宝箱など
すべて手作りで準備されていること。

大野高校の生徒がスタッフとして
関わるという協創の輪を築いたこと。

書きたりないのですが、

最後に一つだけ付け加えて終わりたいと思います。

このイベントはロナさんが考案し、
運営しているのですが、
スタッフのサマンサさんとケイティさんの
存在抜きには語れません。

先日、ネットファシリテーターの田原真人さんが
「自己組織化」を巡って
こんな話をしていたのがとても印象的でした。

行動しようとする人を、どんどんエンパワーして、
その人を尖らせていく。


キーワードは「エンパワー」。
サマンサさんのNo Limit! は
人をエンパワーして尖らせること。

そして、エンパワーされた人が、
今度は別の誰かをエンパワーする
という循環を生み出す。

この循環が進めば、世界は変わるかも。

サマンサさんを見ていると、
そんな思いも抱きます。


私は、ロナさんのイベントにフルタイム参加し、
多くを受けとめました。

それを、こうして伝えていくことが、
自分にできるロナさんや、
サマンサさんへの恩返しかもしれません。

ありがとうございました。

FWT-02.jpg

FWT-09.jpg


 

コメント

コメントの投稿

  • URL
  • コメント内容
  • password
  • 秘密
  • 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL: http://simomath.blog.fc2.com/tb.php/1139-698e6a3c