「未来企業」とヤクルトレディ 

離任にあたり、毎日、多くの方々から
いろいろな物や、
温かい言葉をいただき感謝しています。

先日、校長室に、ヤクルトレディのKさんから、
黒酢とヤクルトが、
お手紙とともに届けられていました。

ヤクルトさんお手紙LT

Kさんは、実は、私の教え子の奥様で、
ご出身は八戸なのですが、
ある意味大野人より大野に詳しい方です。

今年になってから、毎週1回、昼休みに
校長室に訪れてくれるのですが、
その度に、お子様のこと、生徒のこと、
育児のこと、大野のことなど、
Kさんと、とりとめもないおしゃべりをすることを
楽しみにしていました。

そのおしゃべりの中で、
Kさんに「未来企業」という本の
話をしたことがありました。

「未来企業」とは、
あのベストセラー「ワーク・シフト」の
著者リンダ・クラットンが、
その企業版として書かれたものです。

未来企業

世界の大きな変化の中で、企業の形や、
リーダーシップのあるべき姿を、
レジリエンスという視点に立ち、
イノベーションを起こしている
世界の企業の事例を紹介しながら
解き明かしていくという内容です。

文字通り、この本は、
企業の在り方を提示するものなのですが、
私はこれを、未来の授業や
学校教育に当てはめて読んでいました。

キャリア教育や学校経営に携わる教師が、
マインドセットを整えるための
必読の書であるように思います。

この話を始めると長くなりそうなので、
後で、まとめたいと思います。

さて、Kさんとの話に戻します。

この「未来企業」の第3部
「社内と社外の垣根を取り払う」に、
「ヤクルトレディ」が堂々と取り上げられています。

そこに書かれている部分から少し紹介しましょう。

先進国においては、人々が近隣の家を
定期的に訪問しあう機会は少なくなっている。

実際、多くの都市で、高齢者や障害者が
疎外感を抱き、近くに大きな店や企業が
あるにもかかわらず地域社会から
隔離されていると感じている。

日本の多くの都市では、長年にわたって
ヤクルトレディが近隣の高齢者を訪問してきた。

ヤクルトにとって、近隣に手を差し伸べる手段は
建物を建設することではなく、
多くの販売スタッフに明確な
目的のある活動をさせることだった。

ヤクルトレディを組織して地域に住む高齢者に
目配りをするという明確な使命を与えることは、
同社が地域社会とのつながりを強めるうえで
重要な役割を果たしてきた。

日本で進行している高齢化という問題は、
他の国にとっても他人事ではない。

今後数十年のうちに、他の先進国でも
日本と同じように高齢化社会が到来するからだ。

日本で高齢者介護の負担が、
国や個人にのしかかっている問題に対して
地域全体で解決すべきだという見方が
次第に広がっているのは驚くべきことではない。

実際、企業は高齢者や孤立している人々を
支援する役割をもっと担うべきだという
期待が日本中で高まっている。

<中略>

創始者の代田稔は、
本当の健康は身体的な健康だけでなく、
良い精神、健全な社会、文化的な幸福が
備わってはじめて得られるという思いで
乳酸菌シロタ株の飲料を開発した。

<中略>

ヤクルトレディは自転車や手押し車、
あるいは徒歩で担当地域を訪れ、
客と顔を合わせて地域内に住む高齢者が
無事に暮らしているかどうかを確認している。



Amazonは、テクノロジーの進展により、
ロボット化され、我々に商品を迅速に
正確に届けます。
それはとてもありがたいことです。

でも、Kさんは、商品と一緒に、
「真心」も運んでくれるヤクルトレディなんですね。

それはきっとAIが追いつけない社会的知性
という文脈において「崇高な仕事」
といえるのかもしれません。

Kさん、ありがとうございます。



 

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