物理の授業(ベクトルの合成)

一昨日、本校の沼井先生から、
ご自身の1年生の物理の授業の
参観のリクエストがありました。

喜んで出かけ、
ビデオを撮らせてもらいました。

1年生の選択者による物理の授業でしたが、
とても興味深い内容でした。

ダイジェスト動画を作りました。ご覧ください。

最後に、訓話が登場しますよ。そして、
必殺のハンドプレイも!




さて、2つのベクトルの合成は、
図の様に2つのベクトルが張る
平行四辺形の対角線によって表現されます。

ベクトル和平行四辺形

今回の授業では、
3つのベクトルの合成について
生徒に考えさせていました。

通常は、結合法則によって説明されます。

つまり、

ベクトルの合成結合法則

ですね。

授業動画では割愛しましたが、
実際の沼井先生の授業でも、
3通りの方法で作図させて、
どれも一致することを示す展開に進んでいました。

ところが、これをある生徒が
次のように解いていたのにはビックリ!

ベクトル和平行六面体

2つのベクトルのときは平行四辺形を作ることから、
3つのベクトルならば
立体を作図すればよいのでは、とのこと。

つまり彼は、3つのベクトルを立体視して、
同一平面上にない(1次独立)
3つのベクトルが張る
平行六面体を作ったのですね。

私はこれを見て、
デザルグの定理を思い出しました。

デザルグの定理とは
「純交点定理」といわれるもので、
点・直線・平面の結合関係(交わる・平行)
だけで論じられる定理です。

デザルグ01

上図の様に、2つの三角形が、
Pを起点として背景的になっているとき、
対応するそれぞれの線分の延長が交わる
3つの交点X,Y,Zが一直線上に並ぶというものです。

これを平面のデザルグの定理というのですが、
これを平面内だけで証明しようとすると
結構面倒です。

ところが、これを、空間的に眺めると、
証明は非常に簡単になります。

デザルグ02

というか、空間におけるデザルグの定理は、
「2つの点は1つの直線を決定する」
「3点は一直線上にある」などという、
空間における点・直線・平面に関する結合公理
(全部で6つある)
そのものであることがわかります。

つまり、長さや角などの量を問題としない、
純粋に点と直線の結合関係だけで
論じられる定理や図形は、
空間の視点で考えた方がわかり易いのですね。

私は、ヒルベルトの「幾何学」という本を読んで、
デザルグの定理の面白さにひきこまれました。

因みにこの「幾何学」には、

「すべての純交点定理はパスカルの定理の
構図を有限回用いることで証明できる」

という定理が述べられています。
私はこれを学生時代に読んで
感動で震えた記憶があります。

この辺を話し出すと長くなるのでやめておきます。

嬉しかったのは、この授業を、私の他に、
副校長先生(化学)、黒澤先生(数学)、
菊池先生(国語)と、
数名の先生が参観されていたことでした。

これが大事なことなんですね。
先生方が授業をオープンにして
互いに見せあうこと。

それは、授業技術を交流するため
だけではありません。

生徒と混ざって、
生徒目線で一緒に授業を楽しむ。

そのような中から、生徒との信頼関係が生まれ、
職員間の同僚性が築かれ、
学校が安心・安全な場所に
なるのではないかと思います。

今回の内容は、
ベクトルの合成がテーマでした。

まさに、職員がベクトルを揃えることの大切さを、
沼井先生はこの授業の中で
説明しているかのようです。


 

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