緑表紙の問題をフェルトボールで

「緑表紙」とよばれる算数の教科書があります。
昭和初期に発行された、
尋常小学校用の算術書であります。

緑表紙02


これが数年前に復刻され、
私は飛びついて買いました。

執筆陣のの並々ならぬ意欲とポリシーが伝わる、
なんとも骨太の内容です。

算数といって侮るなかれです。

その中の、小学校3年生上巻に
次のような問題があります。

緑表紙01


全部で○の数が36個あるので、これを6で割ると6。

つまり、6個ずつに分かれるように
切ればよいという話です。
でも、そこには何とも数学的な面白さや
奥深さが潜んでいます。

この問題を、フェルトボールを使って
ちょっと遊んでみました。


一般的には、次のように
切り分ける方法が思い浮かびます。

ヘキソミノ分割02

でも、個数が同じならば、
次のように全部形を変えて
切り分けてもいいですね。

ヘキソミノ分割06

これは「ヘキソミノ」(Hexomino)
による敷き詰めです。

因みにヘキソミノとは、
正方形を6個つなげてできる図形で、
その総数は全部で以下の35種類です。

hextoh1.jpg


さて、今度は、全部を合同の図形で切り分ける
方法について考えてみましょう。

最初の長方形の分割だけではなく、
以下の様に結構たくさんあることがわかります。

ヘキソミノ分割05

ヘキソミノ分割03

ヘキソミノ分割01

ヘキソミノ分割04


これらは皆、3×4の長方形による
単純な周期的しきつめになりますが、

最後のP型ヘキソミノによる分割は
更に次の2つのパターンにも分割できます。

ヘキソミノ分割04-2

ヘキソミノ分割04-3

最後のはどんな合同変換によって
周期的に平面を敷き詰めていくのか興味が湧きます。
タイリングアートの問題に繋がりそうですね。

では、今度は2種類のパーツで
分割する方法は何通りあるか考えてみましょう。

だいたいが下の様に
4×3の長方形による繰り返しなのですが、

ヘキソミノ分割07

次のものはちょっと違います。

ヘキソミノ分割08


面白いなあ。

そんなことを考えていると、これは、
ヘキソミノの世界や、合同変換群、
テセレーションなど様々な方向に発展される
高度な問題ではないかと気づきます。

子どもたちは、フェルトボールなどでアソビながら
この問題に向き合うことによってこそ、
様々なことに気づくのではないか、
そして算数の世界に関心を抱くように
なるのではないか、そんなことを思いました。


でも、

100均で買った小さなフェルトボールでは
ちょっと心許ないかな。

やっぱ、持った時のたっぷりとした存在感があって、
磁石付のやつがいいですね、上野さん!



 

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