バナナ de 数学

さっきバナナを食べていたら、
もう4年前の話になるのですが、
「バナナと数学」についての
授業実践をまとめたことを思い出しました。

他愛のない話ではありますが、
最近数学の話題が少なかったので、
ちょっと書いておきたいと思います。

①なぜバナナは曲がっているか

banana1LT.jpg

教室に食べ物を持っていくと、
生徒は「何か面白いことがありそう」と
期待に満ちた顔をします。
そこで、班を作って
各班にバナナを1本ずつ配ります。

そして、次のような問を与えます。

「なぜバナナは曲がっているのだろうか。
班で話し合って意見をまとめてみよう」


生徒は一生懸命考え、
いろいろな学説(珍説?)を唱えてくれます。

いくつかを紹介します。

「太陽に当たる外側と当たらない内側で
皮の成長率が違うため曲がる」


「真上に伸びようとするが重力が働いて曲がる」

でも、私が気に入っているのは次のもの。

「バナナは実は寒がりなのです。
だから熱帯にいても厚い衣をまとっているのです。
バナナが曲がっているのは、寒がりなので、
皆で密集して縮こまって育っているからなのです」


当然私はバナナが曲がっている理由は知りません。

でもだからこそ、生徒は自由に議論し合い、
いろいろな意見が出されるのです。

そもそも質問とは発する者が
「わからないから」発せられるものなはずですよね。

でも、実際の授業で行われる
教師から繰り出される「発問」は、
生徒を指名して、
教師の頭の中に準備されている「答え」を
単発的、強制的に言わせて、
自分が進みたい方向に
誘導させるものがとても多いですね。

このような発問は、
しばしば生徒に強迫観念を与え、
時にパニックや、思考停止を引き起こします。

「発問」のメカニズムを分析していくと、
「教師-生徒」の関係論に発展していきそうです。

「バナナはなぜ曲がっているか」

バカバカしいかもしれませんが、
時にはこんな答えのない発問を用意すると、
もしかしたら、授業が
「予定調和の空間」から解放されるかもしれません。

②バナナで求積を考える

さて、ここから数学の話題に入ります。
曲がっているバナナの
体積を調べる方法を考えてみたいと思います。

banana2LT.jpg

banana3LT.jpg

写真の様に細かく輪切りにして
並べ直すと円柱に近似できそうです。
これは回転体の体積のアナロジーです。

あるいは、バナナやドーナツのように、
太さが一様のものは

体積=断面積×断面の重心の移動距離

と計算できることの説明にも使えます。
(パップスギュルダンの定理)

これは数学Ⅲの定積分と体積の導入の場面で、
「細かく切って並べ替える」という操作を
体験してもらおうと思い行ってみたものです。

でも、ほとんどの生徒が
驚くほど包丁を使えませんでしたけれど。

③バナナを斜めに切って

バナナを斜めに切ると、
切り口はとりあえず楕円ですね。

banana4LT.jpg

薄くスライスしたバナナ
(弁当に入っていることがあります)
の皮をむいてそっと展開して見ましょう。

banana5LT.jpg

サインカーブができあがります。

banana7LT.jpg

上写真で、OA=OB=1、∠AOB=θとすると、
弧ABの長さはθ、BC=sinθです。

今、バナナを45°の角で切断したならば、
BC=DBなので、DB=sinθ となり、
バナナの皮を展開すると、
曲線ADは確かに
サインカーブになることがわかります。

④バナナに潜む120°の枝構造

バナナをよく見ると、
3つの層から成り立っています。
その3つは互いに120°の角をなして
密着していることがわかります。

banana8LT.jpg

このような構造はバナナだけでなく、
真空パックした食材や、
イクラの醤油漬けにも見られます。

ぎんなんLT

いくらLT

密集した状態において、
エネルギーが最小となる方向に安定する力
(変分の原理)が働くことによって、
120°構造が生じる?

ここからフェルマー点の話など
数学の本題に入っていくことができます。


 

コメント

コメントの投稿

  • URL
  • コメント内容
  • password
  • 秘密
  • 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL: http://simomath.blog.fc2.com/tb.php/1062-cad827ca