オーサービジット

12月21日に本校において
筑波大学の五十嵐先生をお招きして
オーサービジットを行いました。

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自己紹介とグループ分け

オーサービジットとは、本の著者が、
学校を訪問し講座などを行うというものです。

今回は、「他者性の時代」の中の
「生命倫理入門」について
著者とともに学ぼうという企画で実施しました。

五十嵐先生は、今年の春に
大野高校を訪問されて、
哲学カフェを行っていただきましたので
今回は2度目の訪問となります。

前回同様、院生の方や、
卒業生の方も来校されました。

五十嵐先生は、東海大学に在任中に
「Teaching Award(全学最優秀授業賞)」
を受賞されています。

そんな先生の授業には、
なるほど、さすがと思うことがたくさんありました。
それはアクティブラーニングの本質
という部分にも関わるものではないかと思います。

例えば、五十嵐先生は、グループ内で、
本を読んで個々に感じたことや
疑問に思ったことを出し合い、
その後グループで話し合い、
論じたいテーマを一つに絞る
という方法をとりました。

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グループどうしの交流を頻繁に行い、人間関係を固定させない。

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筑波大の方がグループに入ることで、生徒の思考が駆動される。

つまり、生徒が自ら問を立てていく
ことを目指しているわけです。

そして、グループでのテーマを板書してから、
その中の類似するところ、
対立するところなどについて考えさせ、
新たな問を生み出させていきます。

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次の問の方向性を示唆し、すぐに生徒の活動に移ります。

また、生まれた問を
ペアでの対話によって深めていくのですが、
ペアを任意に作るのではなく、
対立する意見を持つ者どうしを
ペアにするという手法をとっています。

これによって、対話が活性化していく
ことが非常によくわかります。

五十嵐先生は、最後の3分で
まとめとしてお話をされましたが、
それ以外は解説や説明を行うことはなく、
ひたすら生徒達の言葉を注意深く聴き、
そして時に、質問をかぶせ、
生徒が自分の言葉で表現させる
(=思考する)ことを試みています。

私はそのように進められていく
授業を参観しながら
アクティブラーニングにおける
「自主的」と「主体的」について
思いを巡らせていました。

そもそも、自主的(自主性)と
主体的(主体性)の違いと何か。

私は、「自主的」には、
教師があらかじめ指定した問など、
決められたこと、やるべきことに対し、
生徒が教師から言われる前に、
自ら進んで行うというイメージを持っています。

例えば、挨拶を率先して行う、
予習をして授業に臨む、
課題を遅れずに提出する、
などというのは「自主性」の問題と考えられます。

つまり、授業において
「自主的であれ」という言葉には
「決められたことを、
先生に言われる前に率先して行え」
という教師特有の
メンタリティが見え隠れするのです。

それに対して「主体的」には、
何をやるかを決めることも含めて
自ら考え行動すること
という面があると捉えています。

つまり主体性には
「思考する」「批判する」「問いをつくりだす」
という行為が内包されているように思うのです。

そう考えて、
今の高校における授業を見てみると、
教師は生徒に自主性を求めるけれど、
主体性を求めるような授業は
実は少ないのではないかと思うのです。

アクティブラーニングは
生徒が主体的に取り組む授業である
といいながら、実は
「教師の都合に合わせたところの自主性」
が主体性とすり替わっているのではないか。

などということを私は考えていたわけですが、
生徒は授業の中で
「自分とは何者なのか」
「それは本当に自分で決定したことなのか」
といった哲学的なことを、
一生懸命考えたことと思います。

超ダイジェスト動画を作りました。
ご覧ください。



 

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