「個人=Co人」 授業実践セミナーより 

先週の木曜日に
数学・授業実践セミナーが行われました。

このセミナーは、
県が行う数学の授業力向上の事業で、
県内4地区で行われます。

県北地区は本校が会場校及び
授業提案校として選ばれております。

県北管内だけでなく、広く県内高校から
20名を超える先生方が参加してくださいました。

また、大野中学校から校長先生をあわせ3名、
そして、宮城県の南郷高校から2名、
更に、大野高校を守る会事務局長で、
町会議員でもある南さんも参加していただきました。

冒頭の挨拶で、
大野高校のアクティブラーニングは

「個を大切にする」
「地域との関わり」


という2つの軸を持っているという話をしました。

「個を大切にする」について
私は次のようにコメントしました。

個を大切にするとは、
個人指導を徹底するということではなく、
個とは集団の中の個であり、
コミュニケーション、
コラボレーション、
コ・クリエーションを含んだ上での
個を大切にするという文脈で捉えています。

人間は一人で生きていけない存在であり、
また、人はともに交わることで
より強く賢くなる存在でもあります。

そこで、

 個人=Co人。

という言い方をしました。

さて、

そのような意味で、
本校の3人の数学科教師は皆、
非常に素晴らしい実践をされています。
グループワークと、
それを個に返す活動を繰り返し、
より高いレベルの内容を提示し、
互いに高めあう雰囲気を作っています。

そして、授業が教師との信頼関係を含め、
よい人間関係を作る場にもなっています。

大野高校は、小さな学校ですが、
本校の先生方の親身になった指導、
そして、それに一生懸命応えていこうとする、
純朴で素直な生徒たちは、
大野高校の宝であると思います。

では、久保田剛先生の授業を
振り返ってみたいと思います。


「三角関数を含む関数の最大値と最小値を求める」

がテーマです。

最初に目標問題として次の問題を提示します。

セミナー02



いわゆる
「見た目三角関数・実は二次関数」
といわれる問題ですね。

久保田先生は、準備問題として
この問題を次の3つの要素に分解します。

セミナー01

これを、個人で考えた後、
3人のグループで確認しあいます。

他者に説明することで、
本当に理解していたかどうかが
明らかになる様子が見てとれます。

セミ学びあい03

その後、目標問題※を解いていきます。

個人→グループ という流れで、
全員が落ちこぼれなくゴール。

その後、班で相談しながら、
わかり易い「解答作り」を行います。

セミ学びあい02

1つの班が発表のための板書をしている間、
久保田先生は、他の班の生徒に、
sinθがもしcosθならどうなるのか、
という問題を与え、学びを停滞させません。

セミ板書風景

セミ学びあい

板書した班の生徒が解答を説明した後が、
この授業の白眉です。

θ軸、t軸、y軸を用いて、準備問題※※を
空間で表現する教具が満を持して登場します。

セミナー教具

本当は、目標問題※の
グラフが描ければいいのですが、
三角関数の微分は
数学Ⅲの範囲なので無理。

そこで、t=sinθとすることで、
yをtの二次関数と見るわけです。

この様子を、可視化するための教具。
3次元を2次元に射影することで、
3つのグラフの関係が理解されます。

このような活動は行わなくても、

「この問題は、t=sinθとして
tの2次方程式として考えるパターン」

として、類題を徹底すれば、
解く技能は習熟するかもしれません。

しかし、この教具を用いて
教師が説明しているときの、
生徒の目の輝き、そして
「わかった」「すごい」
という感嘆の声を聞いて、
私はこれぞ数学の醍醐味
ではないかと思いました。

一見無味乾燥ともいえる
数式の中に潜んでいる
隠れた声を聞いてみる遊び心、
それは、教師が示した解法をマネて、
ひたすら「手の運動」だけで、
問題演習を繰り返すような活動を
数学だと思っている人たちに、
軽い衝撃を与え、
そして、もしかしたら、立ち止まって
「思考する」ことの面白さ、
数学を楽しむ心が
芽生えていくのではないか。

さてさて、

この活動を示した後、次の
確認問題・応用問題に進みます。

セミナー03


生き生きと取り組み、
互いに楽しそうに答え合わせをしていく
姿がとても印象的でした。

最後に、
本時の振返りを記述し、
①本時の目標を達成することができた
②授業に意欲的に参加することができた
についての自己評価(3段階)を行い終了しました。

素晴らしい授業でした。
久保田先生お疲れ様でした。

ダイジェスト動画をご覧ください。





 

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