フェルトボールで数学を

算数パフォーマーの上野真弓さんから
12個のフェルトボールと、
五線紙付きのフェルトボールボードを
送っていただきました。

上野さんは
「数の世界は、万人に平等。
戦地や貧困等で、学べない子どもたちに、
自由な発想を促すフェルトボール算数を
是非とも拡げたい」
という熱い思いを抱いて
アクティブに行動されている方です。

フェルトボール面白い!

送られてきたフェルトボールを並べながら、
和算の「継子だて」について考えていました。

実はこの「継子だて」を、
12音階につなげて考えてみると
結構面白いのです。

フェルトボールで音階を


上写真のように、
円周上にCから半音ずつ上昇する
12個の音階と割り振った
フェルトボールを配置します。
何かこれだけでワクワクしますね。

C C# D D# E F F# G G# A A# B に
順位1~12までから数を対応させることにします。

今、出発地点をC(1)にして、
反時計回りにいくつかおきに点を辿り、
ふりだしに戻るまで進めて、
数列を作っていくことにします。

例えば、3つおきに辿ると、

1→4→7→10と進んで再び1にもどりますが、
これを音階で表すと
C →D#→ F#→ A となりますね。

公差が12と互いに素である1,5,7,11の場合は、
すべての数を1回ずつたどって1に戻ります。

これは、円分多項式の
原始根の話に繋がるのですが、
今はそれは置いておきましょう。

いくつかおきにとる数(公差)を
色々変えてその音階について調べてみました。

●公差1の音階(半音音階(chromatic scale))

音階01

半音ずつ上昇・下降していく音階、
クロマチックスケールです。

●公差2の音階(全音音階(whole tone scale))

音階02

ジャズではブレイクやブリッジのときなど、
調性が一時失われるときによく用いられます。
「A列車で行こう」など。

●公差3の音階(減音音階(diminished scale))

音階03

これは、Cdim7コードの分散音になっています。
ちょっと不安な印象を与える疑終止や、
経過コードや代理コードに用いられます。

●公差4の音階(増三和音(augmented triad))

音階04

これは、ルートに長3度と増5度を
加えたものになっています。
Caugというコードの分散音です。
不安定な和音なので疑終止や
経過コードに用いられます。

フェルトボールをつまむと、
いろいろな音程の音がでれば面白いなあ
などと思いながら、でもそれは
想像の世界の方がいいのかもしれない、
などとも思いなおしながら童心に返って
フェルトボールを楽しんでおりました。

上野さんありがとうございました。

 

東北高校選抜卓球大会2日目

昨日、東北高校選抜卓球大会の
レセプション終了後、
ふらりと花巻駅近くにある
「銀河鉄道の壁画」を見に行きました。

この壁画は、10年ほど前、
私が花巻北高校に
勤務していたときにもありました。

夜になるとぼんやりと光りだす
幻想的な光景が気に入っていました。

ところがこの壁画、
現在、花巻市がかなり力を入れて
改修を行ったとのことで、
見違えるようにライトアップされていました。

花巻北高校時代、花巻市から
シャッター街を無くすにはどうするか、
というテーマでJC(青年会議所)の方々と
1年間かけてワークショップを行いました。

当時の生徒達がいろいろな案を出しました。

「フラワーロルちゃん」というキャラクタも
そのときの生徒が考案し、
全国にデザインを募ってできあがったものです。

そんな生徒の出した案の一つが、
花巻駅前の壁画を修復して
花巻の名所としようというものでした。

今、この光景をみて、
当時、生徒の自発的な活動を
追いかけていた頃を思い出しました。

動画をご覧ください。

宮沢賢治で有名な花巻市の新しいスポットです。




さて、そして、今日はその大会の2日目。


昨日、無傷の3連勝で終えた
大野高校の快進撃が続いています。

東北選抜04LT

東北選抜03LT

今日は秋田、福島の代表を破り、
Cブロック第1位となり、
まずは全国大会の切符を獲得しました!

全国選抜予選01


その後、ABCブロック1位と
無条件出場校(桜の聖母学院)による
1~4位決定リーグに進み、
今日は1試合だけ行われました。

その試合で、青森代表の
五所川原商業高校を3-1で撃破する
快挙を成し遂げました!

東北選抜05LT

東北選抜02LT

五所川原商業高校は
今回の優勝候補筆頭の学校で、
1月24日・25日に行われた
北日本卓球大会では、
決勝で東北学院大学を破り
優勝に輝いたばかりの強豪です。

まずは、決定戦の第一戦の勝利
おめでとうございます。

明日の残り2試合、体力・気力・知力を
尽くして頑張ってください。


 

東北高校選抜卓球大会

今日から第39回東北高校選抜卓球大会が
花巻市で行われています。

この大会は同時に全国高校選抜卓球大会の
予選会にもなっています。

31日までの3日間、
東北地区の男女各19チームが
全国大会を目指して頑張ります。

私も今日から3日間、
この大会に参加いたします。

開会式の選手宣誓を
大野高校の主将の栁田桜子さんが行いました。

卓球東北03


「思う存分卓球ができる環境を
与えていただいたことへの感謝」

「熱心に指導してくれる先生方への感謝」

「温かく見守り支えてくださる
両親や地域の方々への感謝」

という3つの感謝の気持ちを
取り入れた宣誓でした。

「地域への感謝」という言葉は
大野高校卓球部ならではですね。


役員の方々も素晴らしい宣誓だったと
絶賛されていました。

さて、今日はリーグ戦3試合が行われ、
Cブロックの大野高校は
宮城、青森、山形の代表に
いずれも3-0で勝利しました!

卓球東北02

卓球東北01


明日、残り2試合を行い、
1~4位決定戦への進出を目指します。

明日も選手の皆さんを応援します!



 

リクエストにこたえて?

昨日「しごとスクエア」で
お会いした方々がから、
私のブログのギターを褒めていただき、
リクエストをいただいてしまいました(^^); 

所詮は「寝床」芸であるのは承知の上ですが、
お調子者ですので、
取り急ぎリクエストにこたえて
セミアコを取り出してちょこっと弾いてみました。

カメラをまわして
ミニー・リパートンのLovin’ Youを
コードも小節もテキトーに弾いていたら、
SMAPが出てきて、
そのうちわけがわからなくなって
テーマに戻れなくなりました。
テンポバラバラ、
めっちゃミストーンだらけ。

まあいいや。

後でもっかいちゃんと練習します。

せめて大野高校の校舎のまわりの
雪解けに向かう風景をバックに。



 

しごとスクエアin久慈

昨日は午後から年休をいただき、
日頃お世話になっている
大野の地域の方々から
いろいろとお話を伺いに出かけました。

その後、ふと思い立って、
久慈市のグランドホテルで行われている
「しごとスクエアin久慈」
にふらりと立ち寄りました。

これはジョブカフェ久慈が主催する
キャリア教育推進と産業・地域振興を
一体的に行う画期的なイベントです。

久慈市内の就職を希望する
高校2年生を対象にして行われますが、
本校からは2年の就職コースの生徒全員と
進学コースの約半数の生徒が参加しました。

冒頭に、ジョブカフェ一関のセンター長の
金野氏の講話があり、
その後参加企業のブースを訪問して、
生徒が様々な事業所の説明を聞くという流れです。

このような企業説明会では、往々にして、
生徒が事業所のブースに任意に行って
話を聞くという丸投げの形で
終わってしまう傾向があるのですが、
ここではそうではなく、
様々な工夫や仕掛けが施されていました。

私は、このようなイベントに参加する経験は
少ないので多くを語ることができないのですが、
今回見学させていただく中で
特徴的と思ったことを二つほど記したいと思います。


●産業分類によって15の企業を選んでいること

今回参加した企業は、
農林水産業、建設業、製造業(5業種)、
運輸業、卸・小売業、宿泊・飲食サービス業、
生活関連サービス業・娯楽業、
医療福祉製造業(2業種)というように
日本標準産業分類に
照らしあわせて選ばれています。

このことによって、
生徒はその事業所の業務内容を知るだけでなく、
その産業の特徴や構造、産業間の関連
などについて学ぶことができます。

●全5回のブース訪問

企業ブース訪問は、
任意に回るスタイルではなく、
事前に生徒の希望を調査した上で、
1ブース15分を5セットでまわします。

司会者の合図によって生徒はブースを移動し
様々な産業や事業内容を学ぶことができます。

また、15分というコンパクトな
時間設定にしているため、
各企業ではスライドの工夫など、
時間を有効に使ったわかりやすい説明を
心がけていることがわかります。

企業によっては、参加型・体験型を
取り入れているところもありました。

ジョブカフェの担当者のお話によると、
回を重ねるにつれて、
企業の説明に創意工夫がなされ
現在のような形になったとのことでした。

仕事スクエア01

仕事スクエア04

仕事スクエア03

仕事スクエア02




私は、本校の生徒が来春お世話になる
企業の方にご挨拶をしたら、
あとはちらっと様子を見たら
帰ろうかと思っていました。


ところが、企画運営に携わっている方々が
声をかけてくださり、
キャリア教育の話などで盛り上がっているうちに
ついつい長居をしてしまいました。

本校の就業支援を担当していただき、
いつも大変お世話になっている
ジョブカフェの東大野さん
(今回進行を担当されていました)、
NPOやませデザイン会議事務局長の川代さん、
久慈市キャリア教育推進協議会に所属して
管内の中学校でコンサルされている
CDAの佐々木さん、
そして、久慈市県北広域振興局産業振興の
熊谷課長さん、ありがとうございました。

お話をする中で、皆さんが、
「つながり」「かさなり」を意識しながら
この「しごとスクエアin久慈」というコンテンツを
大きく育てていこうとしているという思いを感じました。

そして、1年後に迫った高校生への就業支援や、
管内の産業の振興をテーマに掲げながら、
それとともに管内の高校生が
つながりあう場の中で
「働くこととは何か」について、
考えさせようという軸を持って
取り組まれていることに
私は大きな感銘を受けました。

このような取組によって、
学校内に見られる「内向き型キャリア教育」に
一石を投じていけるのではないか、
そして中高の連携や、教員の意識改革を
促せるのではないか、
更にいえば、地域との関わりや
職業人へのトランジッションを意識した授業改革
(=アクティブラーニングやサービスラーニング)
を進める手掛かりになるのではないか、
そんなことを感じました。


ちょっと嬉しかったのは、
皆さん私のブログを見ていてくださっていて、
キャリア教育やアクティブラーニングの
視点について共感していただいていたことです。

このような皆様と出会えたことが
本当にありがたかったです。
見学に来てよかったあ。

もっと話を深めたいこと、
学びたいことがたくさんありました。
是非、これをきっかけに、
今回出会えた方々とともにキャリア教育推進の
輪をつくっていきたいと思います。



 

ユネスコ大会

1月22日・23日に岩手山青少年交流の家で、
県内29校から高校生128名の参加の下、
第12回高校ユネスコ研究大会が行われました。

本校からは、1年生の上小路一貴君と
村田昌之君が参加しました。

昨日2人が報告のために
校長室を訪れてくれました。

村田君は「環境」の分科会に参加。
きれいな町づくりのために
自分たちはどんな行動を起こせるか
というテーマで話し合ったり、
また、職業人の立場で
どのような環境マインドを持ち、
それをどんな形で発揮できるかについて、
職業ごとに調べていく活動などを
行ったそうです。

グループ内の交流を深めるための
アイスブレイクが効果的で、
そのため、他校の生徒と
有意義な意見交換ができたとのことでした。

上小路君は「平和」の分科会に参加しました。
9.11ワールドトレードセンターでの
テロ問題を切り口に
グループワークが展開されました。

シミュレーションゲームを行い、
自らの判断を明確にしていく中で、
テロとは何か、その原因は何か、
などについてグループ内で深めていく
活動が印象的だったとのことでした。

今回の2日間にわたる経験を
是非今後の自分自身の
高校生活に活かすとともに、
大野高校の生徒会活動にも
役立てていって欲しいと思います。

上小路君、村田君、
引率した佐々木先生お疲れ様でした。

ユネスコ03

ユネスコ02

ユネスコ01


 

大野給食史上最高の

今日の給食は、
大野高校3年B組リクエストメニューデ―でした。

給食センターではこのような
双方向の取組を行って
献立に反映させています。

素晴らしいですね。

いやあ、これまでの給食史上最高でした。

ふっといエビフライに、
具だくさんの味噌ラーメン。
デザートは何と2種!

給食1月26日


生徒達はクレープが入った袋を見て
「春巻だ!」といっていました。

その動画はこちら




青椒肉絲に春雨サラダもあったので
中華っぽいと思ったのかな。

焼きプリンタルトとクレープを接写したら、
なるほどピザとジャンボ春巻
みたいになりました。

給食1月26日2

今日も楽しくいただきました。

給食センターの皆様ありがとうございます。




 

北日本卓球

快挙です。

昨日まで花巻市で行われていた
第85回北日本卓球大会で
2年の塚本佳苗さんが
一般の部で優勝しました!

また、女子団体では
大野高校が3位に輝きました。

北日本卓球大会は関東以北の
選抜された選手による大きな大会です。

尚、塚本さんの準決勝の相手は、
元全日本学生チャンピオンで、
今でも全国で活躍している選手です。

28日から、
第39回東北高等学校選抜卓球大会
兼全国大会予選会が始まりますが、
これに向けていい流れができましたね。

東北選抜には私も応援に行きますよ。

おめでとうございます。

北日本卓球01

北日本卓球02


 

デーリー東北で大きく取り上げられました

来年度から本校と久慈平荘が
連携して実施する
介護人材育成事業の記事が、
昨日のデーリー東北に
大きく報道されています。

デーリー0124LT


期間限定ですが、
デーリー東北のWEBでも
今なら見ることができます。

ここ⇒★★★



 

久慈平荘との連携事業の取材

今日は、岩手日報の方が取材に見えました。
集まったメンバーは21日と同じ6名。

皆熱い思いを持っている方々です。

20160125-01LT.jpg


取材内容は来年度から始まる
介護老人施設久慈平荘との
連携事業についてでしたが、
そのシステムというより、
根本を話し合う場になりました。

その根本とは次のようなものです。

●学校とは学びの場である。
 ならばその場は地域に
 開かれていなければいけない。

●学校という組織の中だけで
 議論していれば
 このような視点は生まれなかった。
 他職種との共創によって、
 新しい価値が生まれている。

●嫌老という言葉がでている。
 へたをするとそれが
 社会現象になり文化になる。
 若年層のマインドを整える取組みを
 社会が総がかりで行わなければならない。

●年代を超えた学びの場を築くことは、
 学校という箱の存続より価値がある。

●高校のミッションが「生きる力」
 を育てることとすれば、
 大野高生の「生きる力」には
 「地域社会と関わっていける力」が含まれる。

●「介護初任者研修」は
 介護のノウハウを学ぶだけではなく、
 介護マインドを育てるという
 教育目的も含まれている。
 高校の必修科目にしたいくらい。

などなど。本当に充実した
ディスカッションになりました。

参加した皆さんありがとうございました。

 

久慈平荘との連携(車椅子体験②)

岩手県立大学ソフトウェア情報学部に
進路が決定している
大野高校の福島優吾君が、
特別養老人ホーム久慈平荘の
協力をいただいて、
車椅子体験を継続的に行っています。

以前の記事はこちらです⇒★★

昨年末の話ではありますが、
12月20日に、福島君は沼井先生とともに、
久慈市内での実地体験を行いました。

yugo-03.jpg

yugo-02.jpg

yugo-01.jpg


そのときの彼の感想を紹介します。


12月20日に車椅子生活環境を
さらに調査するため、
地元大野より人口や交通量が多い
隣り町の久慈市に行ってきました。

担当の沼井先生と交代で
車椅子に乗り押しすることにより、
以前経験した大野との比較もできました。

<感じたこと>
●街中の車道は交通量が確かに多いが、
 歩道が広く車道ときちんと分離されているので
 安心して通行できた。
 しかし歩道では自転車の放置が多く、
 通りにくい場所もあった。

●まちなか水族館や久慈駅、飲食店にも入ってみた。
 どこでも係や店員の方や周囲の人が
 とても優しく接してくれた。
 特に飲食店に入るとき入口が狭いと感じたが、
 店員の早い対応と入口のお客さんが
 席を譲ってくれたことには感動した。
 (後でお店の方、お客さんには
 「これは車椅子のための生活環境調査です」
 とお断りしました)

●施設設備も重要な要素だが、
 何より人々の意識が車椅子生活者にとって
 影響が大きいと感じた。
 自分は車椅子利用者が
 快適な生活ができるようになるための
 ソフトウエア開発を
 大学で勉強しこうと思っているが、
 一緒に生活するみんなの意識作りも
 大切なことだと感じた。
 人々の意識の変化で改善できる環境もある。

車椅子は今回も地元の久慈平荘からお借りしました。


実際に経験することで
見えてくるものがあるんですね。

ユーザー目線に立つことや、
コミュニティに飛び込んでいくことにより、
その研究はより深いところに
リーチされるはずです。

今、人工知能(AI)が急速に進展していく中で、
多くの仕事がAIによって代わられる
時代がきつつあるといわれています。

そのような中で、
AIが追いつけない能力として、
社会的知性(ソーシャルインテリジェンス)が
クローズアップされています。

社会的知性とは、他者を支援したり、
他者の目線に立ち共感したり、
その上で説得したり、説明したりする能力です。

福島君のように、ICTと共存しつつ、
地域の人々目線に立った
マインドが融合されることで、
研究が「自分ごと」となり、
新しい価値や、新しい分野の職業を
生み出していくことができるのかもしれません。

今後の彼の活躍が楽しみです。

 

群数列について②

では、群数列の話題の2回目です。

その前に少し前置きをしたいと思います。

最近大野の方から、
地域存続ための取組みとして
「東大やハーバード大を目指す生徒をつくる」
という声があがっています。

それはいいのですが、
もし、それを実現するのであれば、
中高で何かを始める前に、
もっと幼少の段階の子どもたちに
働きかけていかなければなりませんね。

しかし、幼少時からスペシャルメニューを与え、
徹底ドリルによってたたき上げる、
などという発想では
うまくいかないと私は思います。

そんな「注入志向」では
先に子どもがつぶれてしまうからです。

もっと、彼らの知的好奇心を耕し、
彼らの中に眠っているすぐれた能力を発見し、
それを自らが磨いていくための
手助けをすることが
必要なのではないかと思います。

まあ、それは東大やハーバードのため
ということだけではないわけですが。

そんなことを考えていたら、
算数パフォーマーの上野真弓さん
という方を思い出しました。

上野さんは、ご自身の話によると、
北九州の自宅で、駄菓子屋みたいな
「さんすう屋」をしているとのことですが、

フェルトボールなどのモノを用いて、
全国の子ども達(時には大人も)に
算数の面白さや奥深さに気づかせ、
学び続ける子どもたちを育んでいる
非常にアクティブで志の高い方です。

そんな彼女の視点は
「遊び」の中にこそ深い学びがあるということ。

更にいうと、フェルトボールを地域の大人が作り、
地域の子どもたちが、それを使って
遊んだり学んだりするという、
地域に学びの場を創ることも目的としています。

彼女の言葉によると、
それを「地創地学」というのだそうです。

なるほど学びの「地産地消」というわけですね。

そして、上野さんご自身のお子さんも
そのような経験をさせながら東大に進まれています。

さて、ここから群数列の話になるわけですが、
テーマは、ここで取り上げる問題を
子どもたちに考えさせたらどうなるだろうということです。

私は、上野さんが作成された動画で、
子どもたちがフェルトボールで遊びながら、
類推したり規則を発見したりする様子を拝見しながら、

彼らに、これから取り上げる問題を
フェルトボールを使って考えさせれば
どんなことが起きるのだろうかと思いました。



では問題です。


第n群にnがn個並ぶような群数列を考える。  
1|22|333|4444|55555|・・・・・・・・
このとき、65番目の数は何群の何番目か。
また65番目までの総和を求めよ。


これは、前任校で、期末考査前に
群数列の問題がわからないといって、
こぞって職員室に質問に来た生徒たちと
ある先生との会話から
ピックアップした問題です。

下の写真は、その先生が、
質問に来た生徒にホワイトボードで解説したものです。

gun2-01.jpg

その先生によると、「群数列」を見たら、
必ず図のような4次元表をつくることを力説して
説明されていました。

でも、生徒たちは、先生の解説に
あまり納得していないようでした。

私がその光景を見て思ったのは、
なぜ多くの先生は簡単なことを難しく教える方向で
指導するのだろうということです。

きつい言い方ですが、写真のような解法で指導しても、
生徒には納得感や成就感が
生まれるとは思えません。

なぜなら、これは
「一つの解法の記述の理解」という指導にすぎず、
決して解を得るために探究していく
方向での指導ではないからです。

確かに数学の良さの一つは、
公式化や解法のパッケージ化をすることです。

そうすることで、意味、概念や、
もっといえば考えることさえも放棄して、
「手で解く」ことができるということです。

しかし、最初からそのような便利な手順を用意して
それをなぞるような指導をすることは
本末転倒であり、
深い学びに到達することはできないでしょう。

センター試験に行く前に
次のようなことを言う先生をよく見かけます。

「いいか。数列や確率の問題は『書きあげ』だ。
書きあげすれば少なくとも(1)はできる!」

私は、その考えには異論はありません。
しかし、そのようなことを言う先生が
「書きあげ」の経験を積ませるような
授業をしているのを私は見たことがありません。

ほとんどが、解法スキルを向上させる教え込みです。

そんな、授業で経験させたことのないことを
本番前に「やれ」というのはどういうものなんでしょう。



この問題の前半部分は
小学生にフェルトボールなどを使って
考えさせてもできるのではないでしょうか。

もちろん「n」なんて文字や、
2次不等式などはお呼びではありません。

「ある群には何個項があるか」
「ある群の最後の数まで項が何個あるか」
という問題意識さえあれば
試行錯誤によってできるはずです。

フェルトボールを俵積して
「何群目」を「何段目」などと読み替えれば
問題の意図している内容が
子どもたちにも伝わるはずです。

私は、このようにして解く経験によって
「考えることの楽しさ」を
生徒は学ぶのではないかと思います。

逆にいうと、公式化や解法のパッケージ化の
指導に慣らされている高校生は、
このような問題に対して
「試行錯誤すること」さえ
できなくなっているのではないか
と思うときがあります。

それは極論かもしれません。

しかし、純粋に考えること、
試行錯誤することなどの経験なしに、
いきなり4次元表や、
nの2次不等式でパックされた解答をなぞっていくことが、
問題の本質を見えにくくさせ、
群数列への苦手意識を生み出して
いくのではないかとも思うのです。

小学生風の解答は次のようになるでしょう。
1群の終わりまで項の数は 1個
2群の終わりまで項の数は 1+2=3個
3群の終わりまで項の数は 1+2+3=6個
4群の終わりまで項の数は 1+2+3+4=10個
5群の終わりまで項の数は 1+2+3+4+5=15個
6群の終わりまで項の数は 1+2+3+4+5+6=21個
7群の終わりまで項の数は 1+2+3+4+5+6+7=28個
8群の終わりまで項の数は 1+2+3+4+5+6+7+8=36個
9群の終わりまで項の数は 
1+2+3+4+5+6+7+8+9=45個
10群の終わりまで項の数は 
1+2+3+4+5+6+7+8+9+10=55個
11群の終わりまで項の数は 
1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11=66個

このような活動から、
65番目は11群の10番目であることがわかります。

<追加の話題>
私は、群数列の指導では、問題を解いた後に
「群数列とは数字を2次元に配列したもの」
と捉えるような活動を取り入れたいと思います。

今回の問題は、図のように、
同じ数字を三角形に俵積みして
書きならべたものとみることもできます。

gun2-03.png
(図は5段まで)

このような俵を3つ用意して、120度回転させて並べ、
対応する項の値を加えるとすべて同じ数になります。

gun2-02.png
(写真は4段まで)

ということは

gun2-04.png

が言えます。

これをn 段の場合について考えると、

gun2-05.png


平方和の公式を簡単に導くことができました。


教師は、模範解答を解読する指導だけでなく、
その背景にある意図や、
周辺にある面白さなどを同時に見せることで、
将来本当に数学を学びたいと思う生徒を
育てていくことができるのではないかと思います。

 

群数列について①

今年のセンター試験の数学ⅡBで、
群数列の問題が出題されました。

そこで、群数列にまつわる話を
2つほどしたいと思います。
今回はその第1回です。

さて、センター試験に出題された
群数列は次のものです。

gun-01.png

このような群数列は
受験問題集などにもよく登場しますね。

では、この数列のルーツや
意味を考えてみましょう。

そもそも数列とは何かというと、
数を「一列に」並べるということ。
そして、その第n番目の項は、

などと、
インデックス(添字)をつけて表します。

これは、その数列を自然数全体の集合と
1対1に対応させているといえますね。

つまり n から への写像です。

そういう視点で、
上にあげた群数列を眺めてみます。

この数列には、1より小さい
すべての正の既約分数が含まれています。

つまり、このような規則で数を並べ、
「約分して前と同じものが出てきたらそれははずす」
というルールをつくれば、
1より小さいすべての正の既約分数を
網羅できるということになります。

つまり、開区間(0,1)におけるすべての有理数は
自然数全体と1対1に対応する、
ということがこの数列からわかるわけです。

少し奇妙な気がしますよね。
自然数は1の次は2、2の次は3と
順序が決まっていくのですが、
分数は、例えば1/2と1/3の間には
無数の分数が存在しているので
1/2の次にくる分数は決められません。

ですから、(0,1)の有理数全体に
もれなく番号をふっていくのは
無理なのではないかと感じてしまいます。

でも、上のような手法で
インデックスをつけていけば
確かに自然数と1対1に
対応することがわかるわけです。

無限数列として表現できるということは、
「自然数全体の集合と1対1の対応がつく」
ということ。

このような数列で表される集合を
「可算集合(可算無限集合)」といいます。

では、有理数全体の集合は可算集合でしょうか。

実は、19世紀のドイツの数学者で
現代集合論を築いた数学者カントールが、
群数列の考えを用いて
有理数の集合と自然数の集合は
1対1に対応できることを見事に示しています。

カントールの行った手法で
有理数と自然数を対応させてみましょう。

まず次の群数列を考えます。

gun-02.png

第k群は、分母と分子の和がk+1となる規則です。

この数列を生成する過程で
1/1、2/2など同じ値になるものが出てくるので、
一度出てきた数はとり除くことにします。

さらに先頭に0を加え、
プラスとマイナスを交互につけていきます。

gun-04.png

この数列にはすべての有理数が1回ずつ現れています。

現代数学では、無限集合の「大きさ」を
「濃度」という言葉で定義します。

その言葉を使えば、

「有理数の濃度は自然数の濃度と同じである」

ということがわかったわけです。

今回のセンター試験で出題された
数列のルーツはカントールに遡るわけでした。

ここまでいくと、対角線論法と
連続体仮説の話をしたくなります。

今、有理数全体の集合は
自然数の集合と1対1の対応がつけられる
ということが言えたわけですが、

では、実数全体の集合はどうでしょうか。
うまく番号をふって
自然数列と対応させられるでしょうか。

残念ながらそれはできません。

カントールは、実数全体が自然数と
1対1に対応できないことを
「対角線論法」という手法によって示しました。

開区間(0,1)の無限にある実数を
すべて以下の様に一列に並べたとします。

gun-05.png

ただし、0.23などの有限小数は0を付加して
0.230000・・・と表すことにします。

さて、ここで、※の各値から

nn を取り出した数列を考えます。

この数に対し、
nn に対し、それと異なる数
n を対応させて、

gun-12.png

という数を考えます。

例えば、nnが5以上なら

gun-10.png

4以下なら

gun-11.png

として、小数点以下に現れる数が
すべて1と9だけの小数を考えてもいいわけです。
さて、このようにしてつくった

gun-12.png

は※の中に含まれているでしょうか。

答はノーですね。
※内のどの数とも
nnが異なっているので

gun-12.png

はどの数とも一致することはありません。

つまり次のことが言えます。

「実数は自然数全体と
1対1の対応をつけることができない」


自然数全体の集合の濃度を、ℵ0(アレフゼロ)、
実数全体の集合の濃度をℵ(アレフ:連続体の濃度)
といいます。

カントールは
「ℵ0とℵとの間の中間の濃度は存在しない」
という予想をしました。

これが数学の世界で非常に有名な
「連続体仮説」といわれるものです。

教え子たちの中からこの仮説の証明に
挑んでくれる人が出てくれば嬉しいかぎりです。

引き続き第2回に。



 

宮城県志津川高校来校

一昨日、宮城県志津川高校から
2人の先生方が本校に来校しました。

特色ある学校づくりについてや
アクティブラーニングの実践、
地域や中学校との連携についてなど、
充実した話し合いを行うことができました。

雪の中お疲れ様でした。

5時間目の授業を参観してもらいましたが、
どの授業も生徒を動かす
アクティブな展開が行われていました。

生徒が楽しそうに授業を受けていること、
そして、教室に入った時にも
「お疲れ様です」と挨拶する生徒たちに、
志津川高校の先生方はとても感心していました。

授業をいろいろな人が
自由に参観する雰囲気ができることによって、
学校文化が確実に変わるというのが私の持論です。

そのような意味でも、
こうして多くの学校が
岩手の北の大野高校まで
足を運んで下さることに
あらためて感謝したいと思います。

ほんの少しですが授業の様子をご覧ください。
英語と国語の授業の一コマです。



物理の沼井先生の授業は、
重力と浮力の関係から
民主主義の話に発展していました。

こちらはダイジェスト動画を作ってみました。



 

久慈平荘と提携した介護人材育成事業 

一昨日の金曜日、
八戸からデイリー東北さんをお呼びして、
来年度からスタートする
「久慈平荘と提携した介護人材の育成事業」
についての説明会を行いました。

この事業は、
特別養護老人ホーム久慈平荘と連携し、
「介護職員初任者研修
(旧ホームヘルパー2級にあたる資格)」を、
大野高校を会場に、
希望する生徒に実施するというものです。

昨年の夏頃から、久慈平荘の施設長の
野田さんとあたためていた構想が
いよいよ動きだしました。

この事業の目的は次の4つです。

(1)洋野町の高齢化、人口減少を支える、
 介護マインドを持った生産年齢世代を育成する。

(2)大野高校が洋野町及び地域の介護施設と連携し、
  地方創生のエンジンの役割を担う。

(3)介護人材の裾野を広げる特色ある学校づくりにより、
 高校の活性化を目指す。

(4)将来の人口減少社会における地方創生を実現するための
 ロールモデルとして発信・提示する。


強調したいのは、
学校存続への布石という意味合いでの
「特色ある学校づくり」を意図するのではなく、
もっと未来へのビジョンを持って、
新しい学びを提供する学校づくりと、
それに連動した地域の活性化を
目指そうということです。

この思いは、
施設長の野田さんと私が共有する考えで、
今後、大野型CCRC構想の一つとして
位置付けていこうという思いも持っています。

画期的なことは、町のバックアップを要請しながら、
生徒に無償で行うこと。

そして、カリキュラムの中に入れないことで、
本校だけではなく地域の人と共に受講する
という学びの環境をつくるという2点です。

ここまでの道のりはそう簡単ではありませんでした。

高校の職員のコンセンサスを得て生徒に提示し、
県教育委員会と相談し、
地区懇談会で地域への説明を行い、
PTA、同窓会、大野高校を守る会などの
応援組織と作戦会議を重ね、
そして、町長との面会の場を設置し、
更に町の総務課や福祉課との打合せを経て
町の理解をいただきました。

年末から年始にかけて
何とか実施できる状況が見えてきたので、
中学校への説明とともに、
校長通信の「飛翔」の臨時増刊号を作成し、
洋野町大野地区へ全戸配布しました。

そして、21日の今回と、25日の2回にわたって、
マスコミへの発表の場を設けました。

この日は、私の他に、
久慈平荘からは
施設長と副施設長の野田さんと主担当の下道さん
大野高校を守る会の事務局長で町会議員の南さん、
守る会のメンバーで元PTA会長、
現同窓会副会長でもある野田さん
現PTA会長の長川さん

以上の6人をお呼びして、約1時間にわたり
じっくりと説明させていただきました。

デイリー東北説明01LT


最後に、今回の取材の中で、
学校再編に関わる部分で
私が述べたことを箇条書きにまとめておきます。

①学校の存続・発展と地域の創生は不可分一体である

②しかし、「地域のために子どもがいる」
 「学校のために子どもがある」という考えは
 「自分の周りだけが良ければ」
 「どうすれば自分たちだけが生き残れるか」
 という視野狭窄に陥りがちであり、
 それはともすると不満、対立を生み出す。 

③そうではなく「子どものために学校、地域が何ができるか」
 という逆向きの視点が必要

③学校や地域の大人は、
 子どもの未来に責任を持たなければならない

④そして、学校は生徒に「夢と希望」を
 与える場でなければならない

⑤求められるのは学校の「脱・内向き化」
 そのために他職種との連携が必須

⑥自由な発想と未来へのビジョンを持って、
 純粋に「アイデアを出し合う」「未来のビジョンを語る」
 場を大野高校は提示したい。

⑦今回の事業もそのような視点を踏まえて
 実施するものである。



まずは一歩目が踏み出されました。


 

九色の給食

大野の給食センターは、
大野高校から1~2km
のところにあるのですが、
あの豪雪の影響で、
昨日まで停電にみまわれていました。

そういうわけで、
2日間給食がありませんでした。

昨日停電が復旧し、
今日から給食再開であります!

何となく、ことのほか気合を感じるメニュー。

予定の献立に五目肉団子が
スペシャルで追加されていました。

色とりどりで、色の種類を数えたら9色!^^

給食の九色LT


給食センターの皆さん、
ここ数日お疲れ様でした。
またお世話になります。


 

3年工芸閉講式

今日は、3年生の工芸の閉講式でした。

heikousiki-01.jpg

私は今年、工芸の授業を時々参観したり、
大野高祭や町民文化祭、
そして県の高校総合文化祭での
彼らの作品を鑑賞してきました。

本当に、市販してもいいような
素晴らしい作品ばかりでした。

これらの作品を見ても、
生徒達がこの3年間で
大きな成長を遂げてきたことがわかります。

そして、その成長は作品の精度を高める
技能的な面だけではなく、
創造力や、豊かな感情・情操といった、
心の成長も促されてきたのではないかと思います。

オックスフォード大学のマイケルオズボーン氏は、
人工知能が進歩することで、
多くの職業がロボットに代わられる
時代がやってくるという
ショッキングな未来予想を立てています。

その中で、彼は、
人工知能が人間に追いつけないものとして、

「手先の器用さ」
「創造的知性」
「社会的知性」

という3つの能力を掲げています。

この3年間、彼らが学んできた「工芸」は、

地域の人々が生み出し継承してきた
高度な技能を身につけ、

オリジナリティや芸術性という
創造的な知性を磨き、

地域の方々と触れ合い、
対話をしながら作品を仕上げていく、

という、まさに前述の3つの能力を
含んでいるといえると思います。

それはつまり、未来に伝え続ける
価値のある学びを、
彼らが行ってきたということでもあると
私は気づかされました。

閉講式では、そのような内容の挨拶を行いました。

そのダイジェスト動画はこちらです。



最後に、講師の方から
一言ずつコメントがありました。

その中で、最後にコメントした、
裂き織り担当の水上さんの言葉。

「失敗し、やり直し、そして最後は
あなたの人生という大きな作品を織ってください」


うーん。これはやられました。
しばらく動けなくなるほど効きました。

実は、この閉講式が始まる前に、
裂き織りを選択している男子4人
(私はイケメン4人組と呼んでいる。
めちゃダンスも上手い)
の様子をちょっと覗きました。

講師の水上さんは、いつも彼らを
我が子のような温かい眼差しで見守り、
指導されています。

そして生徒達もお母さんのように
慕っている様子が伝わります。

先生と生徒という、
「教え、受け取る」という関係ではなく、
生徒達が楽しんでくれることが
我が楽しみ、という雰囲気。

そんな彼らの作品には、
ちゃんと水上さんの
伝えたい思いが入っています。

sakiori-02.jpg

sakiori-01.jpg

閉講式後、大野キャンパスを後にして、
送迎バスまで歩く道すがら、
ある生徒が

「ああもうおわっちゃったんだなあ」

と感慨深くため息をついていました。

そして、バスの前に来たら、
いつも送迎してくれる運転手のHさんが、
やはりいつものように笑顔で
温かく彼らを迎えてくれました。

そして、バスは
最後の工芸の授業を終えた彼らを乗せ
いつものように学校に向かっていきました。

heikousiki-03.jpg



 

豪雪

今日は午前中、県教委に出張があり、
それを終えて大野に向かいました。

実は今朝は大野はほぼ全戸が停電で、
学校は休校です。

昼になり天気が良くなり、
一戸から九戸インターを降りた
ところまでは快調でしたが、
その後はタイヘン! 

倒木による通行止めがあちこちに。

回り道をしてもあちこちに倒木が・・

倒木01

倒木03

倒木02


なんとか車を雪にうもらせず
大野高校まであと4km
の地点にさしかかったら
こんなことが・・・。




学校についたら、
今度は杉や桜が
雪の重みでやられていました。

倒木05

そして、金曜日以来の校長校舎に
夕方ようやくたどり着いたら・・。

校長住宅雪かき01

あらあら。

「八甲田山死の彷徨」よろしく、
1mほどもある雪をかきわけ進み
(まあ、数メートルですけどね)、
スコップをゲットし、
とりあえず玄関までの通路を耕しました。


校長住宅雪かき02


停電でなくて良かった。生活できそうです。



 

大和町立宮床中学校で

昨日は、宮城県の宮床中学校に
呼ばれていたのですが、
豪雪が危ぶまれたので、盛岡を9時に出発。

開始時間は15:10で、
自宅から宮床中学校まで150km程度なので、
車で高速を使えば
まあ3時間あれば大丈夫だろうと
超余裕の出発でした。

ところが、途中、雪による交通事故があって
高速道路を降ろされてしまいました。

すると、案の定ものすごい渋滞にはまり、
2時間も身動き取れず立ち往生。

この豪雪の中、辿りつくのは無理だろうと
諦めましたが、少しずつ動き出して、
15:15に奇跡的に到着!

150kmを車で約6時間半かかったことになります。
(時速23km)

途中何台もの車が
道路端に落ちているという中、
冷や汗を流しながらの走行でした。

着くなり、ダッシュでトイレに駆け込み、
そのまま、講演に滑りこみ、
80分程お話をさせていただきました。

宮床中学校の先生方の他、
大和町教育委員会から教育長さんや
参事の方もいらっしゃいました。

いやあ間に合って良かった良かった。

講演の途中に入れた
ワークショップでは、
予定していた松永先生と
杉山先生のテキストを用いました。

松永先生のテキストはこちら⇒★★
杉山先生のテキストはこちら⇒☆☆

<ワークショップのテーマと流れ>

miyatokows01.png

miyatokows02.png


皆さん明るく爽やかな先生方で、
本当に真摯に取り組んでいただきました。

宮床02
グループでの話し合い

宮床01
他のグループとの交流

宮床03
フリーなスペースも入れて、必ずしも他の班と交流しなくてもOK

ありがとうございます。

ワークの時間は15分程度だったので、
最終的なまとめまではいきませんでしたが、
AL型の手法を体験しつつ、
その上で「ALを問い直す」
という目的を果たすことが
できたのではないかと思いました。

参加された先生方の
アクティブな姿勢のおかげです。

15分程度でしたが、
成果物はこんなカンジです。

miyatoko04.jpg

miyatokows03.jpg


以下、付箋紙に書かれたコメントから
いくつか紹介します。

<杉山先生への主なコメント>
●担任の先生の「力を入れた実践」が
 あなたの中に生きているんですね。
 それを続けてください。
●休暇中に起こした行動力に感心
●自分で自分のしっかりした考えを
 一本持つってことはステキですね。
●私も同じ気もちです!
●教師としての使命感を果たそうと
 前向きに取り組んでいる姿はすてきです。
 いろいろな考え方の先生はいるでしょうが、
 あきらめずあせらず過ごしてください。

<杉山先生の記事からALのエッセンスを読み取る>
●人は能動的に関わったことしか覚えていない。
 学びの本来の姿は
 絶対に能動的であって受動的ではない。
●やりたいこと、改善したいことに向かって
 とにかくあれこれ考えてちょっとずつ進んでいく力
●世間がどんな流れになっても変わらないもの
●社会に出て問題場面に遭遇した時、
 よりよく解決する力を身につけさせることができる!

<松永先生への主なコメント>
●枕草子249段にだけ詳しくなるのではなく、
 古の人の知恵や思いを伝えようとする
 あなたの熱い思い、いいね~
●やろうと思うだけであなたはアクティブ!
●生徒の卒業に際し、先生の思いのつまった
 古典の授業を行おうとされ、すばらしいですね。
●サイズ感は重要ですね。

<松永先生の記事からALのエッセンスを読み取る>
●「ねがい」(生徒に~になって欲しい)がまず最初
●団体⇒個へのもっていきかた
●関わり合って、活動して、最後は「個」にして振り返る
●否定しない、思いを共有


佐々木校長先生はじめ皆様ありがとうございました。


 

SIMOMACのMathematics

一昨日、学校の図書館に行ってみたら、
自然科学のコーナーに
私が20年前に自費出版した本があり
びっくりしました。

「SIMOMACのMathematics Vol.1
~パソコン・パズル・数学~」
という本です。

図書館01

図書館02

図書館03

1995年9月12日に発行と書かれていました。

SIMOMACとは、
大学時代からの自分のニックネーム。
私は情報数理工学という
ちょっと異色な学科でコンピュータ数学
のようなことをやっていたので、
こんなネーミングにしたのでした。

最古のコンピュータはENIAC、
東芝はTOSBAC、
日立はHITACという時代でしたからね。

この本を作った当時は、
自分の中で数学の脂が
一番のっていたときです。

相当にマニアックな研究もしていて、
いろいろな場でせっせと発表していました。
カナダで行われた
ICME7(国際数学教育者会議)で
フラクタルの発表をしたのも
ちょうどこのときです。

ちょっと内容を紹介します。

1 使える授業実践アラカルト

■ 順列の導入に行うあるゲーム
 今でもときどき使っている心理ゲーム。
 順列や全換置換の話を融合させた


■ でたらめの中にある規則性
 サイコロ投げのシミュレーションを、
 対数方眼紙を用いるという工夫をした授業実践の紹介


■ サインカーブでシュテムウェーデルン
 折れ線の回転からフーリエ級数を展望する話

■ 均衡シェアの話
 コメの輸入自由化問題をモデルにした
 単純マルコフ過程と行列のn乗の話


■ 怪我の巧妙・巻貝曲線の導入
 パソコンのレーダーチャートのグラフで対数螺旋を描く

■ サイコロ母関数
 サイコロをn回投げて、目の和がSになる
 場合の数を求める公式を発見!


2 パソコンアラカルト

■ パソコンの桁落ちについて
自然対数の計算を巡ってパソコンと数学を行き来する話題

■ UBASICで数学を
多倍長計算用BASICを用いて数論の話題を少し

■ プログラミングによる数学の勉強法
BASICで三角形の外心を描くプログラムを作成しながら、
実は数学の勉強をする話


3 パズルアラカルト

■ 4本ハノイの塔の手順について
4本ハノイの最適手順を決定する公式を証明したもの。
大晦日から正月にかけて寝ないで完成したことが思い出される


■ 天秤でニセ金を見つける方法
よくある12個の玉のニセ金問題を誤り訂正符号理論から展望した

■ 「マッチ棒で三角形」を読んで
X本のマッチ棒でできる三角形の個数を母関数によって表したもの。
後に、「佐藤・下町・中原の定理」として広島の熊野先生が
統合してサイエンティスト社からの書籍で発表


4 数学研究アラカルト

■ 母関数の話
パスカルの三角形に潜む母関数の研究。
後に数学セミナー(2001年8月号)に執筆


■ 代数学の基本定理のイメージ
複素関数をパソコンで描画しながら代数学の基本定理をイメージする。
後に、拙著「つながる高校数学」(ベレ出版)に執筆


■ あるオートマトン
正方形マス目におけるオートマトン。
有限体(GF(q))の話を高校の教材にする


いやあ、懐かしく思い出しました。

上にあげたものの他に、
ページあわせのための1ページものの
コラムがいくつかあります。

その中から3点を通る2次関数の
決定について以下に紹介します。

3点03

3点04

これらはそれぞれの時間帯での
平均の速さを表しています。

さて、ここで※1から※2の間での
平均変化率を考えると

3点05

となります。
これは、速さの平均変化率なので
加速度を表しますね。

これを表にしてみましょう。

3点01

では、この方法で次の問題を解いてみましょう。

3点06

数が大きいので、普通に3元連立一次方程式に
持っていくのは大変ですね。

<ポイントとなる表>
3点02

<解答>

3点07

あっさりと求まり、意味も納得できます。


 

どんと祭

昨日の午前中、大野の帯島小学校で
「どんと祭」が行われました。

学校をちょっと抜け出して
見学に出かけました。

dont02.jpg

dont03.jpg


dont04.jpg

小学生が「えんぶり」を踊り、
学校の田んぼや畑に五穀豊穣のお参りをする。

大人たちが、それを見守り、彼らもまた踊り歌う。

保育所の子どもたちから
お年寄りまでみなが集い、
共に笑い、共に語り、
楽しい時間を過ごす。

それはまさに珠玉の一時。
なんてステキなコミュニティなんだろう。

20年前の教え子から
「先生!私のことわかりますか」
と声をかけられました。

「もちろん!」

高校生当時も明るく素直な生徒でしたが、
いまは3児、4児のママとして、
更に美しく輝いていました。

dont01.jpg

とても寒い日でしたが、
焚きあげられた炎と振る舞われた甘酒、
教え子との出会い、
そして、帯島地区の
ハートフルな人たちとの触れあいによって、
身も心も温まりました。

帯島地区は県北で子どもの数が
増えている奇跡の地域です。

その秘密が何であるか、
この「どんと祭」を見て
少しわかったような気がしました。

ダイジェスト動画です。



 

工芸の授業

今日、所用があって
大野キャンパスに行きました。

すると、1年生が授業を行っていました。

大野高校では、工芸の授業を
ここ大野キャンパスで行っています。

この日は、木工ロクロでの
作品製作を終えたグループが
本箱を作っていました。

工芸の指導者には
地域のクラフトマンもおります。
その中にはもちろん大野高校の卒業生も。

ここ工芸を学んだ生徒達が、
クラフトマンとして大野木工を
ささえていくような
循環ができることを楽しみにしています。

ちょっとだけ動画を撮影しました。




 

ヤクルトレイディ

今日から給食スタート。
今日はメインがかつ鍋。
それに白菜漬、
ホタテや筍が入ったワカメスープ、
デザートはリンゴでした。

20160113-01.jpg


かつ鍋は一つずつホイールの器で
蒸したもので手間がかかっていますね。

とても美味しかったです。

今度作ってみようっと。

今年も給食お世話になります。

さて、

毎週水曜日はヤクルトさんが来る日です。
私は長年黒酢を飲んでいます。
大野では1週間に一度の訪問なので、
7個まとめ買いをしました。

ヤクルトさん01

ヤクルトレイディのKさんとお話をしました。
彼女は八戸から大野に嫁いで7年目とのこと。

大野の住民より大野に詳しくなった
といわれることもあるそうです。

そして、何と旦那さんは
私の教え子でありました。

大野の子どもたちは、
どこでも誰にでも元気に挨拶をしてくれる、
これは八戸にはない
素晴らしい習慣と語ってくださいました。

もちろん大野高校の生徒もです。

そして、

大野高校を存続させてください!

と熱いエールをいただきました。

お子さんが今1歳とのことなので、
十数年後、この頃大野高校は
どうなっているんだろう。

考えているうちに
ちょっとナーバスになってしまいました。
Kさんありがとうございます。


 

28と2016は相性がいい

平成28年と西暦2016年の
数字遊びをしてみたら、
結構面白いことがわかりました。

28と2016の親和性


因みに、28は完全数でもあります。

完全数とは、自分自身を除く
約数の総和が自分自身になる数ですね。

6が最初の完全数で、
6=1+2+3 
28は2番目の完全数で
28=1+2+4+7+14 となります。


今日は始業式でした、
そこでこの話をさせてもらいました。

新年早々マニアックな数学話で失礼しました。

話した内容はざっとこんなカンジです。

<前略>
さて、年が明けて、平成28年となりました。
そして西暦2016年です。

実は、28に2を3回かけて、
3を2回かけると2016になります。
つまり、2016=28×72です。

また2016=32×63とも表せますが、
実は1から63まで足していくと2016になります。
また、28=4×7で、1から7まで足すと28です。

オマケに、3から9までの数を3乗して足すと
何と2016になります。

それから、28の自分自身を除く約数、
1,2,4,7,14を全部足すと何と28になります。

このような
「自分自身以外の約数を全部足すと
自分自身になる」
という数を「完全数」と呼びます。

新年早々オタクな数学の話で恐縮です。

私は、昔からこうして一人で
数の不思議を考えることが好きでした。
こんなことを考えて何になるんだ
とよく言われます。

何にもなりません。

お金持ちになれるわけでもありません。
偉くなるわけでもありません。

でも、そこにあるものに興味を持ち、
その美しさや、面白さを味わうこと、
不思議なことを見つけ、
自分の意思で考える楽しさを経験すること、
これは、心が自由になることでもあると思います。

だからそれは、私にとってかけがえのないことです。
だれにも強制されないし、だれも私に干渉し、
止めることはできないのです。



なぜ、人は学ぶか。

その答えの一つは、
豊かな人生を送るためにある。

強制され叩き込まれる「勉強」
では得られない経験、
魂を自由にしたいという思いが、
私を数学の世界に導きました。

そんな数学の美しさや、
考えることの楽しさを皆に伝えたい
という気持ちから私は
数学教師になろうと思いました。


ところで、皆さんは
「満足」ってなんだと思いますか。

人より成績がよければ満足ですか、
人よりお金がいっぱいあれば満足ですか。
人より偉ければ満足ですか。

でもそんな満足は、
自分よりもっと持っている人に出会えば
簡単に消し飛んでしまいます。

満足はそんなモノや地位を手にすることで
得られるものだけではありません。

それよりも、
人の優しさに触れること、
人に優しくして感謝されること、
スポーツで汗を流したあとシャワーを浴びる、
音楽を聴いて心を和ませる、
このようなものも「満足」といえましょう。

でも、もう一つ知って欲しい「満足」があります。

それは「知的好奇心に燃える」こと。

先ほど私が話したような、
数の不思議について考える、
28の次の完全数は何だろう。
完全数は無限にあるのか。

あるいは、なぜイスラムの内紛は
起こったのだろう。
松茸はなぜ人工栽培できないのか。

もっと。

なぜ自分はここにいるか。


生きるとは何か。



今年は申年ですが、人間が猿と違うことは、
「問いを立てることができる」
ということではないでしょうか。

人間の行動原理は

「自分の周囲を見て状況を把握し、
その上で課題や疑問などの問を立て、
その解決に向けて行動する」

というものではないかと思います。

2016年、皆さんは是非、身の回りを見つめ、
問を立てることを意識し、
考える楽しさを経験する年にして欲しいと思います。

共にこの1年を楽しみましょう!


※「満足」の話は、私が尊敬する数学者の
野崎昭弘先生の言葉を参考にしたものです。


 

@種市

今日は洋野町誕生10周年記念式典があり、
種市のセシリアホールに出張でした。
オープニングは、
大野中学校と種市中学校の合同合唱でした。

10周年01

このような合同の取組は
これからも企画していきたいものですね。

アトラクションは種市幼稚園の
園児による「わんこダンス」

10周年03

そして、三本木智子さんと、町婦人団体による
「おいでよ!ひろの」の歌と踊りです。

10周年02


せっかく種市まで来たので、
帰りに種市庁舎近くの
特別養護老人ホーム
うなばら荘に立ち寄りました。

実は、この施設の前の庭に、
私の祖父の句碑があると聞いていたので、
見てみようと思ったのです。

けいげつ01

けいげつ02

初めて見ました。

祖父は種市出身で、
大野小学校の校長もしていましたので、
こうしてみると私も種市や大野と
縁があるんだなあとしみじみと思いました。



 

くずまき高原 スノーキャンプを見学して

1月7日に、くずまき高原牧場で行われている
スノーワンダーランドという
プログラムを見学に行きました。

このイベントは、くずまき高原牧場のプラトーや
コテージとその周辺施設を利用した、
小中学校の子どもたちを対象とした
2週間にわたる体験学習キャンプです。

くずまきキャンプ02

何と、16年も続いているプロジェクトとのこと。

私は小一時間しか見学しませんでしたが、
参加している子ども達、
カウンセラーと呼ばれるボランティアスタッフ、
洋野町から取材に参加しているケイティさん
(宮本さん)

そして、このキャンプのリーダー
(プログラムディレクター)である
キムさん(木村さん)とお話する中で
感じたことをいくつか記したいと思います。


<仲間との共同による主体的な活動>

私が見学した際、
話しかけた子供たちの中には、
埼玉や京都などから
参加していた人もいました。

このように全国から集まった
30名程の小中学生達が、大自然を舞台に、
13泊14日の長きにわたり
共同生活を行いながら、
「自然」「自分」「仲間」と向き合い、
様々な問題を乗り越えていきます。

ここでのポイントは、
小学校低学年から中学生までの
メンバー皆が役割を持ち、
主体的に行動しているということです。

往々にして、このような合宿では
「時間厳守」など
「規則を守ること」を基調としながら、
主催者が求める「望ましいリーダー像」に
向かうようなレールが敷かれています。

そして、それに沿った上での講演や、
予定調和的な「話し合い」が行われがちです。

でも、この合宿はそうではありません。

例えば、一日の日程は決まっているのですが、
必ずしもその時間どおりに
進められるわけではありません。

子どもたちの取組の進捗状況によって
時間は変更されます。

しかし、それを決めていくのは
子どもたち自身であり、
そのため責任も伴ってきます。

彼らの話し合いの様子を覗いてみましたが、
寝泊まりしている雑然とした部屋の中で、
マイペースの雰囲気ではありますが、
本音で語り合う子どもたちがいました。

話し合いは決してスムーズではありません。
でも、自分たちの言葉で語り、
役割を振り分けていました。

カウンセラーと呼ばれるスタッフが
各班に1名います。
カウンセラーは子どもたちに寄りそいますが、
決して彼らをコントロールしません。
子どもたちは、自分たちのペースで問題を共有し、
少しずつ進化していくのです。

<16年の継続によって自己組織化が起こっている>

カウンセラーと呼ばれる
スタッフの何人かと話をしました。

1人は盛岡三高の1年生のKANAさん。
彼女は、中学校の時にこのキャンプを経験し、
今度は自分がスタッフとして関わりたい
という思いを持って参加したとのことです。

くずまきキャンプ01

インタビュー動画も撮らせてもらいました。

主体性とは何か、
盛岡三高のアクティブラーニングとはどんなものか、
などこちらの質問に、ハキハキと答えてくれました。

宇都宮大学の院生の方とも話しました。
何と、彼女の妹が大野高校の1年生でした。

彼女を含め、スタッフで参加している
3名の大学生は、やはり過去に
このキャンプに参加していたとのことです。

このように、過去の参加者が
このキャンプを通して得た経験を活かし、
今度はスタッフとして関わっていく。

この循環こそが、この取組みが16年持続している
秘訣なのかもしれないと思いました。

<期せずして地域の活性化が促されている>

他県から参加した人が、この経験によって、
葛巻に移り住むという
素晴らしい循環も生まれています。

キムさんによると、この取組みは、
次世代のリーダーを養成するとか、
地域の活性化のための人財育成
ということで始めたわけではない、
とキッパリといいました。

そうではなく、参加した個々の子どもたちの、
その先を広げていく力を培う、
というシンプルでしかし真っ当な取組を
ブレずに行ってきたわけです。

その結果として、地域の活性化も
生み出されているということなんですね。

「人口より人生」「勝ち組から価値組」
は地域創生のキーワードの一つではないかと思います。

人口を増やそう、他の地域に勝とう、
などということに心を奪われていると、
本当の意味での地方創生には繋がらない
ということは肝に銘じたいと思います。

<学校文化を変える存在>

このキャンプは
「学校では教えないこと」
を獲得する場であると語られます。

しかし、私は、このような啓発型キャンプを、
学校文化のカウンターカルチャー
として位置付けるのではなく、
今の閉塞的な学校文化なり地域行政を補完し、
変革していくために提起されている、
という文脈で捉えたいのです。

それだけ、この取組には、
今の学校教育を変えるヒントが
数多く潜んでいると思うからです。

であるならば、このキャンプに関心を持つ
学校の教員がもっと増えていくことを
私は望んでいます。

そして、今のアクティブラーニングのムーブメントが、
それを後押ししてくれるかもしれません。

<失敗を乗り越えて強くなる>

なぜ、このキャンプは
2週間もの長期にわたって計画しているか。

リーダーのキムさんはこういいます。

「子どもたちに、予測できない失敗、
他者との軋轢、衝突を
乗り越える経験をして欲しい、
そのためには、ある程度期間が必要だ」

学校の授業のように、短時間で区切られた中では、
どうしても失敗を経由するような「学び」を
展開することが難しい状況があります。

そのため、時間内に教えたいことを
網羅できるような最適なコースで
指導をしてしまう傾向があります。

それは効率的であるが、時に画一的、
一方通行的な「学び」を助長します。


19日まで続くこのキャンプ、
これからも注目していきたいと思います。

ありがとうございました。



 

アクティブーラニング子育て論

昨夜は、大野高校数学科3人の、
もろもろの慰労やお祝いを兼ねて、
私が久慈で一番ひいきにしている居酒屋
「のぶ」で楽しく飲みかわしました。

飲み放題プランでは普通飲めない、
田酒や獺祭(だっさい)など
特別なお酒もマスターのはからいで
サービスしていただきましたよ。

のぶ06
獺祭も皆でいただきました!

3人とも県下自慢の数学教師で、
アクティブラーニングの実践者でもあります。

そんなわけで、
「アクティブラーニングとは何か」
という話になり、
そこで、黒沢先生がボソッと
「アクティブラーニングは子育てだ」と呟き、
私は思わず膝を打ち大きく頷きました。

黒沢ティーチャー曰く、
「どちらも巷に入門書がでているけれど、
そのとおりやればいいというものではない」
とのこと。
さすが「イクメン黒沢」ならではの至言ですね。

その後、飲んだ勢いで
「アクティブラーニング=子育て論」について、
ああだこうだと話がはじまり、
でてきたものはこんなカンジ。

「マニュアルも必要だけれど、
マニュアルがすべてではない」

「マニュアルに縛られてしまうと、
かえって子どもにストレスを与えかねない」

「いろいろな方法を参考にしながら
自分のやり方を作っていくことが大切」

「一人で抱え込まず、
他の人と共同することが大切」

「マニュアルに、愛情というマインドが
ともなってこそのもの」

「どちらも子どもが主体的に生きることを目指す」

「育児は育自。結局自分を活かすことにも繋がる」


などかな。

皆さんはいかがでしょうか。

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のぶ03

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バナナ de 数学

さっきバナナを食べていたら、
もう4年前の話になるのですが、
「バナナと数学」についての
授業実践をまとめたことを思い出しました。

他愛のない話ではありますが、
最近数学の話題が少なかったので、
ちょっと書いておきたいと思います。

①なぜバナナは曲がっているか

banana1LT.jpg

教室に食べ物を持っていくと、
生徒は「何か面白いことがありそう」と
期待に満ちた顔をします。
そこで、班を作って
各班にバナナを1本ずつ配ります。

そして、次のような問を与えます。

「なぜバナナは曲がっているのだろうか。
班で話し合って意見をまとめてみよう」


生徒は一生懸命考え、
いろいろな学説(珍説?)を唱えてくれます。

いくつかを紹介します。

「太陽に当たる外側と当たらない内側で
皮の成長率が違うため曲がる」


「真上に伸びようとするが重力が働いて曲がる」

でも、私が気に入っているのは次のもの。

「バナナは実は寒がりなのです。
だから熱帯にいても厚い衣をまとっているのです。
バナナが曲がっているのは、寒がりなので、
皆で密集して縮こまって育っているからなのです」


当然私はバナナが曲がっている理由は知りません。

でもだからこそ、生徒は自由に議論し合い、
いろいろな意見が出されるのです。

そもそも質問とは発する者が
「わからないから」発せられるものなはずですよね。

でも、実際の授業で行われる
教師から繰り出される「発問」は、
生徒を指名して、
教師の頭の中に準備されている「答え」を
単発的、強制的に言わせて、
自分が進みたい方向に
誘導させるものがとても多いですね。

このような発問は、
しばしば生徒に強迫観念を与え、
時にパニックや、思考停止を引き起こします。

「発問」のメカニズムを分析していくと、
「教師-生徒」の関係論に発展していきそうです。

「バナナはなぜ曲がっているか」

バカバカしいかもしれませんが、
時にはこんな答えのない発問を用意すると、
もしかしたら、授業が
「予定調和の空間」から解放されるかもしれません。

②バナナで求積を考える

さて、ここから数学の話題に入ります。
曲がっているバナナの
体積を調べる方法を考えてみたいと思います。

banana2LT.jpg

banana3LT.jpg

写真の様に細かく輪切りにして
並べ直すと円柱に近似できそうです。
これは回転体の体積のアナロジーです。

あるいは、バナナやドーナツのように、
太さが一様のものは

体積=断面積×断面の重心の移動距離

と計算できることの説明にも使えます。
(パップスギュルダンの定理)

これは数学Ⅲの定積分と体積の導入の場面で、
「細かく切って並べ替える」という操作を
体験してもらおうと思い行ってみたものです。

でも、ほとんどの生徒が
驚くほど包丁を使えませんでしたけれど。

③バナナを斜めに切って

バナナを斜めに切ると、
切り口はとりあえず楕円ですね。

banana4LT.jpg

薄くスライスしたバナナ
(弁当に入っていることがあります)
の皮をむいてそっと展開して見ましょう。

banana5LT.jpg

サインカーブができあがります。

banana7LT.jpg

上写真で、OA=OB=1、∠AOB=θとすると、
弧ABの長さはθ、BC=sinθです。

今、バナナを45°の角で切断したならば、
BC=DBなので、DB=sinθ となり、
バナナの皮を展開すると、
曲線ADは確かに
サインカーブになることがわかります。

④バナナに潜む120°の枝構造

バナナをよく見ると、
3つの層から成り立っています。
その3つは互いに120°の角をなして
密着していることがわかります。

banana8LT.jpg

このような構造はバナナだけでなく、
真空パックした食材や、
イクラの醤油漬けにも見られます。

ぎんなんLT

いくらLT

密集した状態において、
エネルギーが最小となる方向に安定する力
(変分の原理)が働くことによって、
120°構造が生じる?

ここからフェルマー点の話など
数学の本題に入っていくことができます。


 

「飛翔」第3号発行

大野高校通信「飛翔」第3号を発行しました。
この通信は、今年度よりリニューアルし、
作成、印刷、大野地区全世帯への
配布手続き等一切を私が行っています。

本日、大野庁舎に出かけ、
町長への起案と共に、
大野40地区1853世帯への
配布を行ってきました。

今回の「飛翔」は、
大野高校が久慈平荘とタイアップして、
来年度から打ち出す
介護関係の新事業の紹介記事を
フィーチャーしています。

是非ご一読ください!

飛翔第3号こちらです⇒★★★



 

釜石東中学校で

昨日は、休暇をとって、
釜石東中学校と
釜石市社会福祉協議会が企画している、
冬期学習支援ボランティア事業
に参加しました。

早朝に沼井先生の車で大野を出発し、
3時間半ほどで
釜石東中学校仮設校舎に到着。

釜石東06

9時から15時まで、
釜石東中学校の3年生
数学受講希望者16名に、
70分2コマの数学の講座を
午前午後の2セット行いました。

私たちの他には、
神奈川県川崎市から2名、
大阪府から1名の方が参加されていました。

実は、正直に言うと私は、
「自分がこのようなことを行ってよいのだろうか」
という、複雑な気持ちもいだいていました。

もちろん、この日のために、
生徒たちに失礼のないよう、
「入魂のテキスト!」を作り、
前日には近所のコンビニで
120枚のカラーコピーをとって
資料を整えるなど、
自分にできる最善の準備は行ったつもりです。

それでもなお、
自意識過剰かもしれませんが、
「それは私である必要があるのか」
「自分が気持ちよくなろうとしている
だけなのではないか」という思いが、
心のどこかによぎっていたことも事実です。

しかし、授業を終え、
明るく前向きに頑張っている生徒たちと、
そんな彼らを温かく見守る
先生方の眼差しを見て、
ハッと気づいたことがありました。

それは、この事業は、
生徒の学力向上対策だけではなく、
啓発的な体験の場でもあったのだ、
ということです。

そして、やはり今日来てよかった、
自分が行った甲斐があった、
という思いを強くしました。

東日本大震災津波の後、
被災地の学校では、
学力の回復を急ぐということで、
文化的行事や、
世代間交流などの活動を削って、
学習時間の確保に奔走したところが
多かったと聞きます。

そして、その結果、
後に、人間関係力や
コミュニケーション力など、
情操に関する能力が
健全に育まれていない
という結果がでてきたと、
多くの臨床心理士の方が指摘しています。

今回の事業は、
もちろん来るべき高校入試への
備えという大きな意味はあるのですが、
それだけではなく、
県外も含め学校外部から訪れる、
思いを持った人との交流によって、
生徒達の後の人生に影響を与えようという、
もう一つの目標があるということです。

生徒達が、
「自分たちを気にして、
遠くからわざわざきてくれている人がいた」
という思いを抱くことが、
将来、僅かでも
彼らの力になるのであれば、
それは「他者である私」にも価値がある。

そしてもう一つ。

小中併設の仮設校舎という環境の中で、
直向に頑張り続ける彼らの様子を
広く伝えていくことが、
この事業に参加したわれわれの
責務ではないかとも思いました。

この日は、釜石に行く途中に、
大槌町の庁舎に立ち寄り手を合せました。

釜石東05

大槌町は震災で1234名が亡くなっています。

大槌も山田も、そして釜石も、
復興はまだまだ終わりません。

その様子をあらためて目の当たりにしつつ、
でも、そんな環境の中、
未来を信じて爽やかな笑顔で振る舞う生徒達に、
人間の持つ強靭さのようなものを
強く感じ、釜石東中学校をあとにしました。

生徒の皆さん、
先生方お世話になりました。
ありがとうございました。

釜石東03

釜石東02

釜石東01

釜石東04

写真掲載の許諾ありがとうございます。


授業動画を2つほど紹介します。

オープニング



中点連結定理