新天地に

今日の朝、トラックをレンタルして
一路、洋野町大野に。

引っ越しが完了しました。

明日から大野に住みます。

当分PCが使えない環境になるので、
ブログの更新は難しいかなと思います。

また再開しますので、
皆さん見捨てないでくださいね~ \(^^)/~

20150330-01.jpg
模範牧場のトップに、天文台があります。

20150330-03.jpg
天文台から見下ろした風景
北欧を思わせる模範牧場
そして、その遠く先に
一人一芸の里「大野キャンパス」があります。

20150330-02.jpg
帰りの高速で見えた裏岩手山。


 

仙道さおりパーカッションセミナー

今日は、夕方から、
日本を代表するパーカショニストである、
仙道さおりさんの
パーカッションセミナーに参加しました。

実は何を隠そう、私は以前から
仙道さんの秘かなファンで、
一度間近で聴きたいと思っておりました。

きっかけは、youtubeで見た、
長谷川きよしさんとのコラボのこの動画です。



今日のセミナー本当に素晴らしかったです。
仙道さんは、
音楽家としての凄さはもちろんですが、
彼女の人柄や、人をとことん楽しませる
プロフェッショナリズムと
エンターティナーぶりに感服しました。

参加者の殆どが互いに初対面、
しかも、年齢も、楽器経験も
ゼロからプロ級までの
バラバラなメンバーを、
トークと楽器一つで融和させ、
あっという間に90分が過ぎていきました。

一回こっきりの出会い、
しかも音楽の習熟に差がある参加者を、
その場の雰囲気を見ながら
当意即妙にまとめあげ、
最後はしっかり一人一人満足させていく。
そんな仙道さんの
パフォーマンスに驚きながらも、

すぐに習熟度に弁別した授業に
走ってしまう今の高校教育の在り方にまで
考えを巡らせてしまいました。

一つ思ったことは、

上から一方的に教えることから、
フラットな学びあいという方向に
授業がシフトしていくことが
今や、世界の趨勢になっている中、

これからの学校教育に必要なのは、
仙道さんのような、
突き抜けた右脳派の人たち
なのではないかと思いました。

そして、それは決して自分では
持ちえないキャラクタと思えて、
とても羨ましく感じました。

でも、このセミナーの最後は、
全員で8ビートを刻みながら
8小節のソロを交換し合う
ということを行いましたが、
左脳派の私も、自分の殻を少しは
突き破ることができたかもしれません。

そうです。
今回のパーカッションセミナーは
カホンの習熟だけではなく、
そういった、自分の殻を突き破る
力を得るためでもあったと思います。

ちなみに、私の隣にいた方は、
70を過ぎた方でした。最初は、絶対に
楽器に触らないといっていましたが、
最後はもうノリノリで叩いていました。
そして、セミナー後には、本当に
生き生きとされていたことに、
こちらが、元気をもらいました。

私は、先日購入したカホン(cajon)を持って、
明日から大野に単身赴任します。

ギター、ピアノは多少はかじっている
私ですが、打楽器を演奏するのは初めてです。

幸い周囲に誰もいない環境なので、
夜にカホンを叩くことを、
これからのささやかな
楽しみとしたいと思います。

五十を過ぎて、
こんな楽しさを知ることができて嬉しい限り。

仙道さん最高でした。

そして、いつもいつも、
素晴らしい人を岩手に紹介してくれる
IMCの田村さん本当にありがとうございます。


 

マイナス×マイナスはなぜプラス

先日、フェイスブック上で、
あるブログを紹介されました。

それは、無料塾で中学2年生に
「偶数と偶数の和が偶数の証明」
の指導を行い、
それがどうしても生徒が理解できず
四苦八苦している様子が
書かれているものでした。
なんと、70件近いコメントがあり、
いろいろな人がアドバイスを行っています。

面白く読ませていただきました。

特に感想ということではないのですが、
「~を解かせた」
「中学までの数学というのは、積み重ね」
「わからなくなっている部分まで戻って、
積み直せば大半の生徒は
平均的な理解に達することができる」
などの言葉が少し気になったので、
私は、こんなコメントをしました。

数学が「わかる」というとき、
それは、ある前提から、
矛盾なく推論を繰り返し、
結論にたどり着くこと、
と言ってしまえばミもフタもないわけで、
「わかる」とは、そう単純なものではない
と思います。
例えば今、「わかる」を、
「納得して気持ちよくなる」
と定義してみます。
「気持ちよくなる」ためには、
数学の完全性や無矛盾性だけではなく、
「そこに潜む面白さ、
操作や遊びの中での発見」
みたいなものがあるのではないか。
数学「教育」においては、
ロジカルで、ディダクティブな推論を
完璧に行うことだけではダメで、
教具やシェーマによる
概念の「見える化」や、
知的好奇心に火をつけるための、
遊び心みたいなことも
忘れないようにしたいと私は思っています。



話しは変わりますが、
というか、本題に入りますが、
以前勤めていた学校で、
「マイナス×マイナスはなぜプラスなのか」
と問われたことがあります。

それは、私がその学校に赴任して
間もなくの4月のことでした。

その生徒は、数学がとても苦手という1年生で、
彼女は、掃除時間にこの質問を
私にそっと呟いたのです。

私は、その生徒を納得させようと
いろいろなことを考えました。
しかし、納得する説明を行うのは
簡単ではありません。

ところが、そうこうしているうちに、
聞きつけた生徒の輪ができ、
ああでもない、こうでもないと
大きな議論に発展したのです。

最早掃除はそっちのけになってしまいました。
多くの生徒がいろいろな意見を出しては、
賛否が起こりました。

では、その議論の中から、
私がまとめたいくつかの例を紹介しましょう。

【その1】数学は都合よく定義される
(負の数)×(正の数)=(負の数)を使う
例えば、-3×4というのは、
(-3)+(-3)+(-3)+(-3)=-12
ここから、かける数を一つずつ少なくする
-3×4=-12
-3×3=-9
-3×2=-6
-3×1=-3
-3×0=0   
この流れから
「かける数が前より1つ少なくなると、
計算結果は3ずつ増えていく」
が推察できます。
この規則を維持すれば、
-3×(-1)は、
前の数より3増えるので、
-3×(-1)=3
とすれば都合がいいというわけです。
(数学は、いつでも自然に、
都合がよく回るようにつくられているのだ。
といってむりやり納得!)
-3×(-2)=6
-3×(-3)=9 
という感じですすむ。

【その2】反数と分配法則を自明として
3+(-3)=0 から出発する。
両辺に-2をかけると
(-2) { 3+(-3) }=0
カッコをはずすと
(-2)×3+(-2)×(-3)=0
-2×3+(-2)×(-3)=0
移行して (-2)×(-3)=2×3

【その3】髪の毛の本数
今、1日にちょうど3本髪の毛が
生える人がいるとする。

①現在から、4日後には
 現在より何本増えているか。
 答 3×4=12本
②現在から4日前は、現在より
 何本増えているといえばよいか。
 答 12本減っているのだが
 これを-12本増えたと考える。
 つまり3本×(-4)日=-12本である。

今度は
「1日に髪の毛がちょうど
3本ずつ抜けていく人」
について考える。  

①現在から4日後、髪の毛は何本増えているか。
 答 -3本×4日=-12本 
 つまり12本今より少なくなっている。
②この人の、現在から4日前の髪の毛の本数は、
 現在より何本多いだろうか。
 答 今より12本多いはずだが、これは
 -3本×(-4)日=12本 の説明となる。


その後、驚いたことに、
質問した生徒が目に涙を浮かべながら
私に感謝してくれました。

それだけではありません。
なんと、彼女の母親からも
後日感謝の電話をいただきました。

話を聞くと、中学時代から、
この疑問をぶつけると、先生から
「そんなことは考える必要はない」
「そんなことを考えるからできないんだ」
「そんなのはテストにでない」
と一蹴されていたとのこと
(でも数学検定3級の問題にでているんだけどね)。

そして数学が嫌いになり
数学の授業はいつも隅っこで
ひっそりとしていたそうです。

そんな自分の疑問に
先生が初めて向き合ってくれ、
更にクラスの皆が真剣に議論してくれたことが
とても嬉しかったのだというのです。

そういえばその生徒は、
生徒達が真剣に議論している様子を、
遠慮勝ちに、本当に嬉しそうな顔をして
見つめていたことを思い出しました。

結局、彼女が一番嬉しかったのは、
マイナス×マイナスがプラスになることが
解決されたことよりも、
教師がそれを説明しようと
一生懸命に考えてくれたことや、
クラスの中に、それを解決しようとするために、
知的なコミュニティができたことなんですね。

私は大それたことは何もしていないのに、
こんなにも感謝されることに驚き、
ある種の照れくささとともに、
学びというのは、教師の一方的な教えで
行われるのではないことを実感したものです。


 

理科の散歩道

先日、神戸常磐大学の栗岡先生から、
先生の編著
「おどろき!なっとく★わくわくサイエンス」と
「理科の散歩道」の2冊が届きました。

栗岡02


これは、私が作っている
「参加型授業動画」DVDを差し上げた
お礼としていただきました。

栗岡先生と繋がるきっかけは、
昨年の9月末に青森県八戸市で行われた、
東北地区SSH担当者等教員研修会での
私の発表に始まります。

私は、発表の冒頭でSSH事業に関して、
こんなことを話しました。

for all とfor excellence は二律背反ではない。
SSHの取組みが、学校全体に及び、
生徒や職員集団の意識が変わっていく、
つまり学校力が高められる。
その結果、優れた人材の育成につながる、
つまり、for all とfor excellenceは
一体的に進められるべきであり、
そのようなカリキュラムマネジメントを
盛岡三高では視野に入れている。
本校の授業は、SSHの課題研究などと
同じスピリッツを持つべきで、
決して、SSH事業と日常の教育活動が
ダブルスタンダードとなってはならない。
つまり、本校での「参加型授業」の
スローガンの下に行われる、
授業力向上の取組みは、
SSH事業を持続可能とするための
推進力となるはずである。


この発表を行った後、
その時の講演会の講師の鳩貝先生
(首都大東京)から声をかけていただき、
その中で、是非、盛岡三高の授業を
見に行きたいという話になりました。

12月にそれが実現し、鳩貝先生と、
岡山理科大の野瀬先生がいらっしゃいました。

そして、本校の参加型授業を参観された
野瀬先生が、様々な場で、
本校では全職員が一体的に
SSH事業に取り組んでいることや、
SSH活動が授業改革と同時に行われている
ということをおっしゃって下さり、
それを聞いた、栗岡先生が
私に連絡をくださったということです。

私は、この2年間、
東北地区SSH研修会での発表や、
東北SSH発表会のWEBページの作成
などを行ってきましたが、
それが全国的な繋がりに発展していったことが
とても嬉しく思います。
発表するということは、それがゴールではなく、
新たな繋がりを創りだす一歩であると
私は思っています。

さて、前置きがすんごく長くなりました。

「理科の散歩道」
「おどろき!なっとく★わくわくサイエンス」
さっそく、本校の理科の教員に紹介しました。

私は今、「理科の散歩道」を
拝読させていただいているところです。

化学を題材にした様々なトピックスを、
1ページに一話完結の形式で、
面白く、そしてわかりやすくまとめられていて、
本当にワクワクと読み進みました。

しかも、高校の標準的な化学の教科書の
配列に準じて項立てがされているので、
授業での活用も可能です。
執筆者は、兵庫県内の19人の高校の先生です。

挿絵がいいですね。
県内の児童生徒が中心に行っていて、
親近感を持って読み進むことができます。

常盤大03
無機物の性質の「重曹」の話題の挿絵は
明石市立二見小学校の児童が描いています。


この本は、子どもたちや市民に対して科学の啓蒙や、
サイエンスリテラシーの育成と同時に、
兵庫県内の教員や、校種を超えた
児童生徒のネットワークも構築していこう
という栗岡先生の意図や戦略を感じました。

この取組、岩手でも大いに見習うべきだと感じました。

栗岡先生ありがとうございました。


 

教育ルネサンス

読売新聞の記事
「教育ルネサンス」では、
ここ最近、アクティブラーニングの
特集が組まれています。

読売新聞アクティブ02

3月20日付の記事では、
本校がアクティブラーニングを
実践している進学高校の例として、
京都市立堀川高校と、
金沢大付属高校と並んで
紹介されています。

読売新聞アクティブ01

実は、この記事では、
本校の授業をクローズアップして
取材いただく予定でしたが、
残念ながらそれがかなわず、
電話取材での私の一言コメント
になってしまいました。

でも、本校が、
東大に毎年10人近く送り出すような、
全国に名だたる高校と並んで
称されることは光栄なことと思います。

読売新聞の記事を読むと、
アクティブラーニングを行った結果として、
進学実績にも良い影響が出ている
というストーリーになっています。

本校は、堀川高校や、金沢大付高校
のように超難関大に多くの合格者を
出している学校ではありません。

しかし、経済的な問題もあり、
「現役で国公立大へ」という保護者、
生徒の強い要望の中で、
卒業生のほぼ7割が
国公立大に進んでいる状況は、
確かにアピールすべきもの
なのかもしれません。
(今年は、280名中197名合格(70.4%))

しかし、そんなことより、
「参加型授業」のスピリッツにより、
生徒の学ぶ姿勢が変わった状態で、
大学での充実した学びにバトンタッチが
できるということが、
私は一番嬉しく思います。

なぜなら、それが、社会に貢献する
人物をつくりだすだけでなく、
自分自身の生活のクオリティを高め、
幸せな人生を送ることに
つながるからなのです。

今、アクティブラーニングの
大きなうねりが全国的に巻き起こっています。
でも、それは、私が盛岡三高に
赴任した時から、そのような変化が
必ず来るはずであることは、
しつこく述べてきました。

であればこそ、盛岡三高はそれを推進する
パターンセッターの役目を果たそうと、
つねに時代を一歩進んだ取組みを
心がけてきたつもりです。

アクティブラーニングのうねりは、
単なる効率的な学習手法の
トレンドを推進する運動ではありません。
学校教育を「授業パラダイム」から
「学習パラダイム」に変化させようという、
ある意味「革命的」なムーヴメントと
私は考えています。

「参加型授業」推進の取組みを
行ってきた我々にとって、
今回の読売新聞の記事は、
我々の背中を後押ししてくれる
追い風であると捉えたいと思います。

 

盛岡三高さようなら。お世話になりました。

最近、PCが不調で、
ブログやFBなどの更新も
途絶えておりましたが、
昨日からリードコナンに
入院してみてもらった結果、
何とか復旧しました。

さて、昨日は離任式でした。

いろいろな方々から、
新聞を見たとのことで、
温かい声をかけて
いただいておりましたが、

この度の定期人事異動で、
私は、盛岡三高を
去ることになりました。

生徒で3年、教員で7年、
そして副校長として2年
という長きにわたって、
盛岡三高に関わってきました。

私は、
授業を常時担当するわけでもなく、
部活動の顧問もなく、
そして、担任でもありませんでした。

ですから、生徒と深く交わる
機会はありませんでした。

ですので、生徒の活躍と、
そんな生徒を育てた
先生方を陰ながら応援する
という存在でした。

それでも、離任式では、
卒業生や生徒から
温かい言葉をかけてもらい、
本当に嬉しかったです。

皆さんありがとう!

離任式03
岩手の未来を担う男たちと共に!

離任式02
今年度から、購買に来ていただいている
トワフィーユさんからも色紙をいただきました!


今後は、盛岡三高の旧職員として、
そして、同窓生として、
引き続き盛岡三高の
応援団でありたいと思っています。

今度赴任する、大野高校も、
実は盛岡三高同様、
以前6年間も勤務した
古巣の学校です。

その時は、数学に、バスケットに、
担任に、わき目も振らず
突き進んでいたことが思い出されます。

そのような中で、
知らず知らずのうちに、
あるいは、若気の至りで、
周囲に迷惑をかけていたかと思います。

そんな私を、暖かい目で育ててくれた、
大野村(現在洋野町)の人たちに
恩返しをする時なのでしょう。

盛岡三高の応援団でありつつ、
これからは、洋野町と、
大野高校の熱烈な応援団になります。

これからも、どうぞよろしくお願いします。


離任式01



 

ART FESTA IWATE

今日は、県立美術館で催されている
「アートフェスタいわて」
に出かけてきました。

artfest-01.jpg


日本画、洋画、彫刻、工芸、デザイン、
書道、写真など、第一線で活躍する
岩手の芸術家達の作品が
2月28日から今日まで展示されています。

artfest-03.jpg
広い空間にぽつんと置かれているピアノ。
ミュージアムコンサート用です。


本校の書道の講師である、
吉田先生(吉田晨風先生)
の作もあります!

県立美術館の周辺には、
先人記念館、子ども科学館、
遺跡の学び館などがあって、
散策しながらまわることができます。
まさに盛岡が全国に誇る、
文化コミュニティです。

周囲を展望できる小高い丘にあがって、
その風景をしばらく眺めていました。
天気も良く、とても気持ちのいい風が吹く
爽やかな一日でした。

artfest-04.jpg
丘の上から先人記念館を臨む


ただし、

花粉さえなければですが・・・


 

知識構成型学習を行うために

3月19日・20日に、
沖縄県の宜野座高校の先生が
いらっしゃいました。

19日は、私の課外授業に
参加していただいたり、
授業動画を共同で作成したりと、
こちらも楽しく過ごすことができました。

更にこの日は、いくつかの
授業動画を観ていただきながら、
参加型授業、アクティブラーニングについて
説明させていただきましたし、
SD総合の担当者から、
本校のSDプランについての話も
たっぷりと行いました。

20日は高橋栄一先生の日本史の
課外授業を見ていただきました。

彼も、授業改善に積極的に取り組んでいる先生で、
「発信・受信シート」という
独自の教材を開発して
ペア・ワークを行っています。

日本史受信発信シート
「受信・発信シート」

授業後の情報交換の様子を
少し覗いてみました。

高橋先生曰く、

「これまでは、丁寧な学習プリントを配布し、
それを一生懸命解説していた。
しかし、今は、学習プリントは、
生徒達が自力で解決できるようなものにし、
授業内では、彼らの知識をまとめ、
そこから新たな知見や、ものの見方などを
構成することを考えている。」


とのこと。

よく、いろいろな先生から、
ペアワークやグループ活動を入れると、
教科書が終われないのではないか
という声を聞きます。

高橋先生は、学習プリント(教科書の内容)を
自分が説明し過ぎていて、
生徒の自発的な学びを
信じていなかったことを冷静に反省し、
生徒が主体的に学べるテキストに
作りかえることで、
授業の中に、知識構成型の
アクティブな展開の時間を確保したわけです。

つまり、このような取組みは、
授業が活性化することと、
生徒の主体的な学習を形成することの
両方を実現しているということだと思います。

これから、先生の授業がどう発展していくか、
そしてその結果、
生徒がどのように変わっていくか楽しみです。

沖縄・高橋

 

反転?授業動画

3月19日と20日に
沖縄県立宜野座高校から
2人の数学の先生が訪問されました。

この日、たまたま私は1年生の課外授業を
代理で行うことになっていたので、
突然でしたが、宜野座高校の
比嘉先生に協力いただきました。

内容は、不等式で表される領域の応用問題で、
積の形で表される不等式の領域と、
線形計画法でした。

授業ではグループ活動を入れて、
正領域、負領域の話から、
等高線をイメージするという
ちょっと教科書にはない方法も示しました。

そして、授業の最後に、生徒の皆に、
本時の内容の復習問題(線形計画法)と、
本時の授業の発展として、
「点と直線の距離」の公式の
ちょっと変わった証明について、
動画によって示すという約束をしました。

そういうわけで、
このブログを見ている皆さんのために、
動画を提供したいと思います。

これから、タブレット端末を取り入れた
授業形態が進展してくると思います。

例えば、演習問題などを
動画ファイルによって、自宅で視聴し、
学校での授業ではディスカッション、
プレゼンテーション、グループワークなどの
学習者の表現活動を集約し、
学習意欲を高めるということなどが、
様々な学校で模索されています。

では、動画をご覧下さい。

<動画①>線形計画法
授業でやり残した教科書の問です。
一般的な解法と、その図形的意味から、
等高線をイメージする方向に進みます。



<動画②>点と直線の距離
等高線の考えから、点と直線の距離の
公式を見直したものです。



どうだったでしょうか。


授業動画を用いることで
授業を行う教室の場が、
明るく楽しい場になればと思います。

担当クラスの皆さんに
授業をすることはないのですが、
いつかこうして、
動画で会うことができればと思います。

では、またいつか。


 

初任の頃

今でも忘れられない答案があります。

それは、30年以上前、初任のときの
因数分解の小テスト。

因数分解死ね01

因数分解死ね02



全問こんな感じ。笑ってはいけない。

彼は、入学試験で数学0点、
時に教室からいなくなったと思ったら、
トイレでシンナーを吸って
ふらふらになっているような生徒でした。

私は悩みました。
そんな彼らに
数学を通して伝えることは何なのか。

そもそも数学を教える意味があるのだろうか。


いろいろな本を読んだり、
研修会にも行ってはみましたたが、
そこには解答はありませんでした。

とりあえず「明日をしのぐ」ノウハウや、
生徒を管理して授業を成立させる
授業技術論が中心であり、
そのようなものに私の心は動きませんでした。

そんなとき、当時の数教協の
小沢健一先生や何森仁先生、
江藤邦彦先生など東京の実践家の
先生が書いたものに出会いました。

それは衝撃的でした。

そこには、明日の授業を成立させる
ために生徒を管理するのではなく、
生徒と一緒に数学を楽しんで、
授業を盛り上げ成功させよう
という「何か」がありました。

何より数学のエッセンスがあり、
著者の数学教師としての
自負がビンビン伝わってきたのです。

私は「これだ!」と膝を36回も叩きました。
その後、角材を大量に買ってきて
工作をしたり、野外実験をしたり、
数学をまずは自分が楽しみました。

思い出すと、若気の至りのような
恥ずかしい授業ばかりでしたが、
生徒は、私の数学を「実技数学」と呼んで
とても楽しんでくれました。

ところで,件の「因数分解=うんち」君は
無事卒業しました。

卒業の日、彼が目に涙を浮かべながら
私のところに来ました。

「先生、7の段の九九って、1桁目の数字が
1から9まで全部出てくるって知ってだが」

まったく。

何を言うかと思ったら。

でも、
「すげえな。それ自分でみつけたのか。
知らねがったあ」

私も泣きながらこたえていたんだけれど。

多分、私が数学大好き先生だからと、
彼なりに、私のために精一杯考えた
言葉だったに違いない。

私の数学教員のスタートはここからでした。
今でも、この答案は思いだします。
授業で悩んだ時に戻る原点でもあります。

生徒と一緒に数学を楽しむという
自分の授業スタンスができたのは、
初任で彼の答案に
出会ったからかもしれません。

さて、進学校に行くと、
またそれなりの苦労があります。

面白い授業は、基礎基本を育てないとか、
受験の学力をつけない
ということをいう同業者もいます。
でも、私は進学校でも、
むしろ進学校だからこそ、楽しい授業、
生徒がドッとわく授業は必要だと思います。
私はそのことによって受験の学力が
つかないとは少しも思いません。

論語に「知之者不如好之者,好之者不如楽之者」
(之を知る者は之を好む者に如かず、
之を好む者は之を楽しむ者に如かず
:知ることは好きであることに及ばない。
好きであることは楽しむことに及ばない)
という一節があります。

私はこの言葉を次のように解釈します。

楽しく教えるためには、背景に高い学識や
深い教材研究がなければできない。
教師は楽しく教えることをサボってはいけないのだ.
 

生徒を巻き込んだ授業改革

個人的意見ではありますが、
私は、生徒を巻き込んだ
授業改革などの取組みが、
今後の学校教育の中で
注目されていくのではないかと
思っているものであります。

本校で行われた、2月のSSH発表会では、
発表終了後に、11人の有志に集まってもらい、
自由なトークセッションを行ってもらいました。

それを聞いていて、
まさに、これは生徒を巻き込んだ
カリキュラムマネジメントに繋がる!
素晴らしい取組にすることができる!
と直感しました。

そして、彼らが投げたボールを、
我々がキャッチする番ではないか
と思ったものでした。


さて、そこで、ハタと思い当たることが・・

それは10年前の平成16年、
私が本校に勤務していたときのことです。

この時、新聞委員会の生徒達が、
当時の盛岡三高の学習指導の在り方に
一石を投じる記事を書きました。
私はその記事を監修しました。

その時の記事はこれです。 
 ↓
学校新聞平成16年3月

課題で追い込む授業や、
教師の叱責による指導など、
成果主義による授業の問題点を
彼らの視点でうまくまとめています。

生徒が問題意識を抱き、
勇気を持って発表した
画期的な記事ではないかと思います。

この記事の内容を、
当時の視聴覚委員会(MSB)が
テレビドキュメント作品に仕上げました。

私は、ガンバリズムの教師役
として出演しました。

「先生が私たちにつけたい学力って・・・」
という、
今の「学力の3要素」を連想させるフレーズや、
PISA調査から見える、正答率の高さと、
学習への興味関心の負の相関
に対する考察など、
現在でも通じる内容ではないかと思います。

今思えば、これこそ、
生徒を巻き込んだ
カリマネだったかもしれません。

当時私は、学校内ではマイノリティで、
このような動画や学校新聞を作っても
敢えて見向きもされませんでした。

でも今は、きっと多くの人が
共感されるのではないかと思います。
これまでぶれずに自分の考えを
通してきて良かったと思っています。

 

「解の公式」の歌と自己言及

今日、ある方から、「解の公式」の歌と
自己言及パラドクスの話を聞きたい
との話をいただきましたので、
ここで紹介したいと思います。

「解の公式」
作詞作曲は、青森県の
元高校教員の中村潤先生。

これを、私が、J.S.BACH 
平均律クラヴィア曲集のプレリュード
(アヴェ・マリア)風にギターでアレンジし、
ピアノ譜にして演奏したものを
ホームページにアップしていました。

すると、以前の同僚(現在金沢医大)の
井上先生が、それにヴォーカロイドで
歌を入れてくれました。

こんな曲になりました。



ところで、この「解の公式」の歌詞、
良く見ると、何か変です。

♪君は覚えているだろうか
 二人で歌った解の公式を


この歌詞を見ると、二人は、
「解の公式」の歌を、
以前にどこかで歌っていたという
情景が思い出されます。

4-1解の公式
(絵は伊藤潤一先生作のネコ仙人)

ということは、そのときも、
「二人で歌った解の公式を」と
歌っているのだから、
その更に前にも「解の公式」を
歌っていなければならない。

すると、その前も・・・・ということで、
下図のような
無限に連なる構造がイメージされます。

4-2解の公式

このような無限連鎖が起こるのは、
「解の公式」という歌の歌詞の中に
「解の公式を歌う」という
自分自身のことが述べられているからです。

これは自己言及型の構文
といわれるものです。

例えば、

「私はいつも嘘をつきます」

というのも自己言及型の構文です。
この言葉が正しいとすると、
「私」が嘘つきであることは
嘘ということになります。

すると、「私」は嘘をつかない
ということだから、
「私」の言っていることは正しい、

ということは、やっぱり「私」は嘘つきだった。

でも・・・

と無限連鎖に陥ります。

さて、この「自己言及」を
実際に目で見てみましょう。
次の動画をご覧ください。



何だと思いますか。 

実は、カメラでTVの画像を
撮影しただけのものです。

カメラはテレビの画面を撮影し、
それを画面に映しだします。

同時に、その映された画像をコミで、
カメラはそれを撮影し、
それを、画面に映します。

その映された画像をコミで、
カメラはそれを撮影し、
またそれらを画面に映し出す・・・・

このような無限連鎖の中で、
合わせ鏡のように、フレームが
無限に映し出されることになります。

この現象は、例えば、
マイクをスピーカーの近くに持ってくと、
マイクで拾った音源が、
スピーカーで再生され、
それをまたマイクが拾い、
スピーカーで再生する・・・
と同じものといえます。

ただ、マイクとスピーカーの場合は、
音が拡大する方向に次々繰り返されるので
「ハウリング」という現象が生じてしまいますが、
テレビカメラの場合は、
逆に画像が次々縮小されていくので、
だんだんある一点に近づいていくように
見られます。

カメラを少し傾けているので、
「自分自身を縮小し別の像として移す」
という写像と
「回転」という写像が合成されるため、
動画のように、螺旋型の図形を生じながら、
像がある1点に向かっていくのです。

こんなカオスとフラクタルの世界を、
数学の世界では「複素縮小写像」
という言葉でシンプルに表現することができます。


 

クリティカルに考える

先日、2年生への数学の講演の中で、
「クリティカルに考えるとは」、
というテーマで、いくつかの話をしました。

ここでいうクリティカルとは
「批判的に」という意味合いではなく、
「見かけに惑わされず、本質を見抜こう」
という思いを込めました。

いくつか紹介したいと思います。

<その①>
「黄金比は本当に自然界に潜むのか」


黄金比(1+√5)/2 は建造物や自然界、
更には人間の顔にまでも潜んでいる、
などという人もいます。

では、私の顔でやってみましょう
(授業では学年長の顔を使いました)。

黄金比しもまっち①L

顎から口と鼻、顎から鼻と目
までの比が見事黄金比になっている!

こんなことを言って、
どうだ数学は凄いだろう、
といいたいところですが・・・

ここで、黄金比(1+√5)/2≒1.6 
ではなく、
π/2で同じことをしてみましょう。

黄金比しもまっち②L

黄金比と同じような結果になります。

ならば、むしろ、黄金比より
π/2にした方が説得力があるかも。

「人間の顔にはπが潜んでいる。
それは、人間の頭が球体だった名残である」

なんつって。

黄金比で成り立ったからと言って、
逆に、人間の眼鼻のバランスは
黄金比によって決定される
などという因果関係は示されないのです。

<その②>
「ピラミッドは本当に不思議なのか」


この話は、大分以前に記事に書きました。
そちらで・・・
http://simomath.blog.fc2.com/blog-entry-232.html

<その③>
「年間の盗難件数の推移」


PISA2006年の問題から。

PISA2006L.jpg

このグラフを見て、
1998年から1999年にかけて、
盗難件数が激増しているかを論じる問題。

グラフのインパクトから、
「激増した!」という印象を持ちがちですね。

クリティカルシンキングとは、
先入観や思い込みなどの
認知的バイアスを自覚した上で、
科学的・論理的に考えて
判断を下すということです。

そこで、冷静にグラフを見てみましょう。

これは、ベースラインが505になっている
所謂「足きり」といわれる、
非常に問題のあるグラフです。
ベースを0にすると、
見た目のインパクトで
騙されることはありませんね。

講演では、三高生レベルの解答として
次のような少し難しい話をしました。
データの件数は1024個
これを、ランダムに1998と1999に
振り分けるということを行うとします。

すると、確率1/2でそれぞれに
振り分けられるので、平均は512です。

しかし、いつでもピッタリ512に
なることはなく、幾分ズレが生じます。

でも、例えば、100と924などと
大きく偏るなんてことはまず起こり得ません。
必ず、平均の近くにばらつくはずです。
では、どの程度の範囲に
平均からのばらつきが生じると
考えればいいのでしょうか。

これは、標準偏差という
数学の手法によって
調べることができます。

この場合は、確率1/2の
二項分布に従うので、
標準偏差は
√1024×0.5×0.5=16となります。

これが標準誤差、つまり平均512の±16
のところにデータが落ち着くことが標準、
ということです。

二項分布の正規分布近似という考え方で
大雑把にいうと、
1万回このような実験を行った時、
約7000回は512±16の範囲に入るだろう、
9500回は512±32回の範囲に入るだろう
とも推論できます。

なので、問題にあるデータは、
標準誤差の範囲内なので、
特に何らかの変化があった、
というわけではなく、
想定の範囲内ということになりますね。

その他、いろいろな話をしましたが、
また機会があれば記したいと思います。


 

間違い探し

昨日、銀座にある、岩手のアンテナショップ
に出かけたら、「あまちゃん」のポスターが
2枚貼られていました。

あまちゃん01 あまちゃん02

ソファに座ってぼうっと見ていたら、どうも
この2枚は違うものだと気づきました。

で、よく見たら、4カ所ほど違いを見つけました。

皆さん、わかりますか?

 

円周率の日の結婚式

今日は数学仲間の結婚式に出席しました。

円周率に因んで、3月14日にしたとのこと。
更に、新婦の誕生日は7月22日。
実は、この日は円周率の日と呼ばれます。

なぜかというと、22÷7を計算すると
3.142857・・・と
円周率の良い近似になるからです。

22/7という比率を「約率」と呼びます。
因みに、355/113は
3.14159292・・・となり
何と小数点以下6桁までの精度です。
これを「蜜率」と呼びます。

閑話休題

もちろん、3月14日は
ホワイトデーでもあるので、
結婚式にはふさわしいですね。

乾杯は、数学教育協議会の
全国委員長の伊藤潤一先生。

0314結婚式-01

とても素敵な結婚式でした。
末永くお幸せに。

0314結婚式-02

 

豪華海鮮丼とセコイ消費税の話

昨日は、東京銀座方面への出張があり、
ちょっとはりこんで、
築地で海鮮丼の昼食をとりました。

豪華海鮮丼築地


2人で食べて、会計を別々に、
とお願いしたところ、
「会計はまとめてお願いします」
といわれました。
非常に混んでいるお店なので、
まあしょうがないか、
値段が変わるわけじゃないし、と思い、
まとめて支払ったのですが、
よく考えてみるとそうではないのですね。

因みに、私が食べた海鮮丼は
1,980円でしたが、消費税8%込で、
2,138円となります。

これと同じものを2人で食べたとすると、
一括の場合、
税抜きで3,960円の8%なので4,276円で、
別々の場合は、2,138円×2なので、
やはり4,276円で、
確かに同じ金額となります。

では、3人の場合だったらどうなるでしょう。
一括の場合は、
税抜き5,940円なので、税込6,415円。
ところが別々の場合は、
2,138円×3を計算すると、
6,414円と1円安くなります。

面白いので、エクセルで10個までの
場合の表を作ってみました。

消費税01

10個の場合は、4円違いますね。

そういえば昔、消費税がまだ3%の時代に
こんなことがありました。
娘と息子にアイスを買ってあげようとしたところ、
娘は130円のアイスが欲しいと言い、
息子は120円のソフトが欲しいと言いました。

250円の消費税は250×0.03=7.5なので7円。
つまり支払いは257円。
ところが別々に買うと、120円の消費税3円、
130円も3円なので、256円となり、
1円お得であることを私は素早く計算し、
子どもたちに別々に買ってこい!などと言って、
「ムフフ、どうだ数学の勝利じゃ!」
などとほくそ笑んだことがありました。

いや、別に私は、そんなセコイ話や、
お店の一括会計方式を非難するために
こんなことを書いたわけではありません。

数学の話をしたかっただけです。

消費税による金額を表す関数は、
f(x)=[1.08x]というガウス記号
(小数以下を切り捨てる)で表される
不連続な関数なので、
f(x+y)=f(x)+f(y) が成り立ちません。

一般に、f(sx+ty)=s f(x)+t f(y) 
が成り立つことを線形性といいます。

私は、この線形性の意味を、
「比が保存される性質」
といったりしています。

線形性01

図において、ABを t:s (s+t=1)
に内分する点をP(x)とすると、
それが写像 f によって移った先でも
その比 t:s が変わらないとします。

このとき、
Pの座標xは、x=sa+tb
f によって移った先は f(sa+tb)ですが、
比が保存されることから、
f(sa+tb)=sf(a)+t f(b) となりますね。

y=f(x)は線形性を満たす関数、
つまり直線ということです。

このように、比の保存で線形性を捉えると、
それが崩れた形が凸性と見ることができます。

つまり、ABで連続な関数で、
その区間でつねに
f(sa+tb)>sf(a)+t f(b) となっていれば、
いつでも直線ABの上側にPがあるので「上に凸」

f(sa+tb)<sf(a)+t f(b) となっていれば、
いつでも直線ABの下側にPがあるので「下に凸」

というように自然に凸性を捉えることができます。

2010年の東北大・理系に
次のような問題が出題されました。

線形性02

まともに計算すると結構大変な問題です。

ここで、

線形性03

とおくと、s+t=1なので
結局この問題は

f(sa+ty)>s f(a)+t f(y) と書けるので

凸性の定義そのものといっていいですね。

線形性04

つまりf(x)において上に凸になる区間
(f’’(x)<0となる区間)を求めよ
といういたってシンプルな問題だった
というわけです。


ゴージャスな海鮮丼の記事が、
気がついたら数学の話に・・・


 

一橋大の入試問題より

今年の一橋大学の入試に
数論で登場するオイラーの関数が
そのものズバリで出題されました。

問題はこれです。

一橋 2015

オイラーのφ関数は、
数論ではよく使われる関数で、
φ(n)は、n以下でnと互いに素
であるような整数の個数です。

高校の教科書にはありませんが、
中学生でも理解できるし(多分)、
第一面白いので、
私は次のような場面で
必ず教えてきました。

数Ⅰの教科書には
次のような定番問題がありますね。

問題1
100以下の自然数で2でも3でも
割り切れない数は何個あるか


次のように考えればいいですね。
2の倍数・・・50個(100÷2=50だから)
3の倍数・・・33個(100÷3=33・・・1だから)
6の倍数・・・16個(100÷6=16・・・4だから)
オイラー関数

図の斜線部分なので、
100-50-33+16=33個

この問題を次のように変形します。

問題1’
72以下の自然数で2でも3でも
割り切れない数は何個あるか


数字を変えただけですが
72は2と3のベキで
素因数分解できるので、
この問題は
「72以下で72と互いに素である
自然数の個数を求めよ」
という問題と同じになりますね。

どうでしょう、ほんのちょっとしたことですが、
このような「余談」を入れると、
大学の数学を展望する
内容にすることができます。

では解いてみましょう、
2の倍数・・・72/2=36個
3の倍数・・・72/3=24個
6の倍数・・・72/6=12個
つまり、
72-36-24+12=24個

さて、一般に
nが素数p,qだけで素因数分解できるとき、
今のような方法で、
n以下でnと互いに素であるような
自然数を求めてみましょう。

オイラー関数02

綺麗な式になりますね。

では、nが、p,q,rの3つの素数によって
素因数分解できる場合はどうでしょう。

nからp,q,rの倍数n/p,n/q,n/rを引きます。
すると、pq,qr,prの倍数が2回ずつ
引かれてしまったので
それを1個ずつ加えます。

ところが、そうすると、pqrの倍数が
1個多くたされてしまったので、
それを1個引きます。
これを式で書くと

オイラー関数03
私はこれを
「足しすぎ引きすぎ論」といっています。

イメージ図です
オイラー関数04

では、オイラー関数を用いて
一橋大の問題を解いてみましょう。

オイラー関数05

オイラー関数を使うと
素数定理まで展望することができます。

高校でも整数の単元も入ったので
このオイラー関数は取り上げたいところです。





 

白板ソフト

昨日は、期せずして、(株)マイクロブレインの
常務の坂本様とお会いして、
小一時間ほどですが、
「白板ソフト」の レクチャをいただきました。

白板ソフトとは、PCやタブレット上での
お絵かきソフトですが、その機能が
ハンパではありません。

テキスト、写真、動画、音声などの
様々なファイルを、ファイル形式に依存せず、
部品として取り込み、
それらを自在に加工して
教材を作成するツールです。

例えば、パワーポイントのファイルを
ドラック&ドロップするだけで、
もうファイルが出来て、それを
白板上で、自在に編集できます。

タブレットを用いての授業はもちろん、
電子黒板での授業や
プレゼンテーションにも適しています。

まだあまり知られていませんが、
これからブレイクする可能性が高い
ソフトだと思いました。

あまりにも多機能なので、
マスターするまで
時間がかかりそうではありますが、
でも今年の楽しみが一つ増えました。

録画機能がついていて、動作を
記録し、動画ファイルを簡単に作る
こともできます。
とりあえず、録画モードにして、
絵を描いてみました。

マウスのドラッグなので、
へたっぴいですが、
とりあえず処女作であります。





 

日本の伝統文化とジャパニーズクール

今更ではありますが、
グローバル時代に生きる人材の育成
について考えてみました。

「グローバル人材育成推進会議」の
まとめの答申(平成24年)によると、
「グローバル人材」の概念は以下のような
3つの要素で表されています。

要素Ⅰ:語学力・コミュニケーション能力
要素Ⅱ:主体性・積極性、チャレンジ精神、
    協調性・柔軟性、責任感・使命感
要素Ⅲ:異文化に対する理解と
    日本人としてのアイデンティティー

答申はここ

グローバル人材育成は、教育の重要課題として、
今や耳にタコができるほど、叫ばれています。
しかし、その推進者であるはずの教師が
ちっともグローバルでなかったりする
という問題があります。

自分自身を振り返ってみると、
まず、何より語学力が決定的に弱い!

更に要素Ⅲについても語れるものが
無いこともわかってしまいました・・・(泣)

そんな私が、どうしてグローバルを語れようか。

先日、SSHの海外研修に
ハワイに出かけた生徒達が、
現地のルーズベルト高校との交流で
「書道」の紹介をしたところ、
非常に反応が良かったとのことでした。

グローバル時代におけるコミュニケーションには、
語学力と共に、異文化へのリスペクトと
自国文化への誇りが根底にあるのだなあ、
としみじみ思いました。

私は最近フェイスブックの「反転授業の研究」
というグループに参加していて、
様々な方々の意見を閲覧したり、
時にはネットを介しての情報交換
などをさせていただいています。

このグループは、学校種、職種、
教科科目を超えて、学習や教育について
様々な視点から意見交換が行える、
大変勉強になるコミュニティです。

特に、民間の方や、国際経験の豊富な方の
発信力には学ぶところがとても多いですね。

例えば、キャリア・クエストという会社を起業され、
企業や学校、病院などで主にコーチングや
接遇などの研修の提供や、
講演をされている、齋藤みずほさん
という方がいらっしゃいます。

学校教育分野でも、ICTによる教育効果や
反転授業等の研究など様々な実践をされていて、
現在は、教員を対象に、『せんせい力』を
向上させるプログラムの構築にも
取り組んでおられるようです。

プロフィールを見ると、齋藤先生は、
元々、航空会社のCAという
国際的なフィールドで活躍されている、
まさにグローバルな方なのですが、
それより、彼女のフェイスブックを拝見すると、
香道、花包み、寺巡りなどの
日本の伝統文化をたしなんでいらっしゃる
日常が書かれていて、
それは目を引かれます。

例えば、このような書き込みが
しばしば見られます。

七夕香は、香を聞き、和歌も詠みます。
私は若宗匠が飾りつけてくださった
美しい床の間を眺めながら
即興で和歌を考えることにし、
自分と向き合い、
その場を純粋に楽しみました。
日本にはほんとうに素晴らしい
伝統文化がありますね。
特に香道は日本人としてのアイデンティティを
再確認できる素晴らしい文化だと私は思います。
皆様も今夜は夜空を眺めながら、
和歌を詠んでみてはいかがでしょうか。

和歌から情景を想像し、香を聞くひとときは、
何とも言えない贅沢な時間です。
限られた時間をどのように使うかで、
その人の価値観が見えてきますね
伝統芸能に触れることで、
改めて日本文化の素晴らしさと
日本人としての喜びを味わっています。
何百年の間、伝統を守り受け継いで
きてくださった方々がいるからこそ、
私たちが触れることができ、
感謝の気持ちでいっぱいです♪
(齋藤様のフェイスブックより引用)


私は、香道といえば、
源氏香とベル数という数学的な話題位でしか
イメージできない人間なのですが、
その歴史は、茶道や華道と同じく室町時代で、
更に、香木を焚いて香を楽しむことは、
飛鳥時代まで遡るといわれています。
調べてみると、世界中を見ても
「香り」を芸術にまで昇華させ、
精神性を追求する芸道は
他に例を見ないものとのことです。

こういう、モノや所作に深く沈潜し、
「自分」に向き合おうとする心のありようは、
まさに雅なジャパニーズクールの世界ですね。

技術やノウハウだけではなく、
このような日本文化や芸道に深く関わり、
美しく優雅に、生を楽しむことが、
国際人として多方面に発信するための、
ぶれない生き方、精神的なアンカーに
なっているのではないかと思いました。

話しは変わりますが、
私の住んでいる紫波町に生まれた
橋本八百二(1903~1979)という画家がいます。
彼は、東京美術学校(現在の芸大)に進み、
中央画壇で活躍し、私財を投じて
橋本美術館を盛岡市に立てた方としても有名です。

八百二は、中央で活躍しても、
地域での活動や交流を怠らなかったということ。

彼が所属していた岩手出身の画家による
北斗会というグループの会則の結びには
次のように書かれています。

世界人であればあるほど、
むしろますます郷土人である


東京で活躍しながらも岩手の人間としての
責任と誇りを持っていたのですね。

これこそが、グローバルを語る
一つの見識かもしれないと思います。

文科省の太田光春視学官が
よく次のようなことを言われます。

全地球規模で考え、行動するならば、
その貢献は世界を舞台にしたものであっても、
地域に根ざしたものであっても等しい価値を持つ。


とすれば、冒頭に挙げた、
グローバル人材の3つの要素は、
国際教育という括りだけではなく、
生涯にわたり学び続ける人づくりという文脈で、
これからの社会の在り方という
大きな視点で捉えていくべきなのだろうと思います。


齋藤みずほ先生のように
優雅にはいきませんが、
私も、自分の周りの、
ほんの小さなことにでも心を動かし、
発信し、変革する行動を
(地球規模の大きな理想を抱きながら)
進めていければと思います。



齋藤みずほ先生も発信されている、
環境と開発に関する国連会議(リオサミット)
で行った12歳の少女、セヴァン・スズキの
「伝説のスピーチ」(1992年)。
これこそまさにグローバル!
見習いたい!



 

「数学教室」新年度号

「数学教室」4月号が発売されました。

連載「数学という名の自由の翼」は
13回目に入りました、

今回は、新学期にちなんで!
私の恥ずかしマップ3種類を
一挙公開しました。
(それで原稿用紙を稼いだ
というのもありますが)

一つは、以前のブログで紹介した、
年の初めに1年間の目標を100個書く、
というやつ。

その記事はここです。
 ↓
学びの設計書と俯瞰力

二つ目は、昨年、フィンランドの高校と
手紙のやりとりをしたときに作った図。

フィンランド手紙

私は英語があまり得意ではないので、
絵をメインにして学校の
1年間を紹介しました。
レイルロードを走る
電車の視点で眺めることで、
年間の見通しが立ちます。
これは、計画だけでなく、
1年間のまとめや反省にも使えます。

そして三つ目は、
数学教育のあるブックレットを
作成したときの表紙の絵です。

数学通信表紙

このような鳥瞰図によって、
アウトラインがくっきりとしてきます。
そして、書きたいことが明確になり、
項目どうしのつながりを
意識することができます。

因みに、私は、1年間で、最初の図の、
100個の目標の7割近くを
達成することができました!

これは、単に書き上げるという
「魔法の呪文」によって
願いが叶ったということではなく、
書き上げることで、
「やるべきこと」
「やりたいこと」
「やるべきだがやりたくないこと」
「やらなくてもいいことだが、やりたいこと」
「今の自分に欠けているもの」
などが明確に自覚・整理され、
自分の考え方や態度に変化が生じ、
それによってポジティブな行動、
生き方に繋がっていったからだと思います。

例えば、私は半年で15kg以上の
ダイエットに成功しましたが、
それは、何かスペシャルなメソッド
によるものではなく、
意識や考え方の変容があったことで、
行動が促されたということに尽きます。

これは、「授業」「学習」についても
同じことがいえるのではないでしょうか。

学習とは、教師の指導(刺激)に対して、
結果(反応)を強制するものではなく、
学習者自身が、自己の内部の欠乏や
欲求を自覚することによって、
目標が設定され、考え方や態度が変化し、
そこで初めて行動に結びつく
ものではないかということです。

そういう内発的な動機から生まれる学びは、
将来に持続する、
骨太のものであるはずだと思います。


 

校舎の花

今日は学力検査の一日でした。
生徒は登校していませんが、

華道部の生徒が、学校のあちらこちらに、
花を活けてくれています。

花0310-01

花0310-02

花0310-03


和みます。

次はどんな花だろうと思うと
学校に来る楽しみも増えます。

華道部の皆さん
ありがとうございます。

花0310-04

花0310-05

花0310-06



 

Twistable globe "eight cubes."

昨日、神奈川県のK高校のI先生から、
サプライズプレゼントをいただきました。

16枚のパーツを組み合わせてつくる
不思議なキューブです。
ノリもハサミも使わずに簡単にできます。

所要時間5分でキューブ地球儀が完成!
8個の立方体が繋がっています。

キューブ地球1

これを、カパッと広げて

キューブ地球3

くるっと裏返すと

キューブ地球2

何と天球儀に変身!
リバーシブルなキューブですね。

キューブ天球

I先生ありがとうございます。
私の好奇心のツボをわかっていらっしゃる。

 

海外研修無事終了

海外研修も無事に戻りました。

以下、引率の五日市先生からの報告です。

ハワイ大学の講義を
2コマ受講してきました。
一つ目は、持続社会についての講義、
二つ目は、海洋学についての話。

どちらも、真剣に講義を聴き、
質疑応答も活発に行われました。
質問を英語で話すことに
チャレンジしていました。
下の写真は、二つ目の講義の後に
講師の先生を囲んで集合写真を撮ったものです。

海外ハワイ大PNG

ルーズベルト高校との交流会は、
こちらで準備した発表三本、
ルーズベルト高校のフラダンスレクチャー
による交流会でした。
こちらの書道の説明が大好評でした。

本場のフラダンスレクチャーも
生徒たちにはとても新鮮だったようです。
その後、現地の高校生と昼食を食べ、
交流を深めました。

海外ルーズベルトpng

午後は、ハワイ大学の学生に魔方陣、
津波班の課題研究発表が行われました。
どちらも、学生から質問がありましたが、
英語で答えようと一生懸命でした。
学生の中には、納得するまで、
質問をする人もいたので、
こちらはタジタジになりながちでしたが、
分かってくれるまで説明をしていました。
出発直前まで練習していたことが
生かされていたと思います。




皆さんお疲れ様でした。
 

国内研修お疲れ様でした

国内研修無事に帰還しました。

下写真は、地下神殿と呼ばれる
首都圏外郭放水路ですね。

DSC_0515.jpg

引率の先生から
「筑波ではミクロの世界にばかり
触れていたのて、
生徒はダイナミックな光景に
圧倒されていました」
とのメッセージをいただきました。
お疲れ様でした。


 

杜陵サークル3月の例会

昨日は、岩手大学で杜陵サークルの
例会が行われました。

仙台ピザ旅行から盛岡駅に到着後、
そのまま歩いて岩手大学に。

久しぶりに、岩手大学農学部の
植物園を散策しました。

0307例会ー02
宮沢賢治のモニュメント。

私は、盛岡三高数学科通信
28号~30号の内容について、
ささやかな発表を行いました。

今回は、神奈川大学の何森先生が
急遽来盛し、多面体に関する
3つの話題を提供されました。

<話題1>
何森先生試作中の、
多面体作成キット「スケルドロン」。

鉄製の正多角形のフレームを
テフロン製のチューブでジョイントして
様々な多面体が容易に作れます。

0307例会ー04
ストローで作るものなどと違い
安定感、高級感あります。

0307例会ー05
キットにはチューブ210個
正三角形32個、正方形18個
正五角形12個、正六角形20個入っていて

5種類の正多面体と
14個の準正多面体を作ることができます。
チューブ(辺)と鉄製多角形(面)
にバラされますので、オイラー標数などの
勉強にも使えそうだと思いました。

材料費が高いので、
市販化はまだ難しそう。
現在15セットあるとのことです。

<話題2>
何森先生が講師をしている
多摩美大の学生に
「多面体を1つ作れ」
という課題を与えたところ、
こんな作品が提出されたとのこと。

0307例会ー07
飛び出す直方体。

0307例会-08
これは、試作モデル。
現物はもっと大きいそうです。

0307例会-10
樹脂で作った多面体。
これは切頂八面体ですね。
中に恐竜が入っていました。

0307例会ー01
立方体ですが、これはもう芸術作品ですね。

さすが美大生、どの作品を見ても、
数学を楽しんでいることがわかります。

<話題3>
0307例会-09

上写真の16個の凸多面体は、
京都大学大学院認知情報学系教授の
立木秀樹先生が考案した
イマジナリキューブというものです。

これを、何森先生が
ペーパークラフトで作成して
持ってきてくれました。

この立体は全て、直交する3方向から
正方形に見えるという共通点があります。

つまり、直交する3平面にすべて
正方形の影が投影されるということです。

立木先生のイマジナリキューブ紹介のサイトはここです
 ↓
http://www.i.h.kyoto-u.ac.jp/~tsuiki/icube.html

型紙も公開されているので、
皆さんもチャレンジしてみては?

何森先生の多面体の3つの話題。
どれも興味をひく内容でした。


明日が小宮山先生の誕生日。
ということで記念写真。

0307例会ー03


小宮山先生には、
本校の学校評議員をお願いしています。

昨日は、朝から深夜まで楽しい一日でした。


 

ピッツェリア・パドリーノ・デル・ショーザン

昨日は、朝から、
息子とランチを食べるためだけに
カミさんと仙台に行くという、
エグゼクティブな(笑)行動を。

勝山館の1階にある
有名なピザレストランPizzeria Padrino に。

ピザ04

石窯で焼かれた本格的ナポリピッツァ。
モチモチ+サクサク、
こんなに美味しいピザを食べたのは初めて。

http://www.shozankan.com/pizzeria/


ピザ01
マルゲリータS.T.G
この店の千葉さんが世界第3位を獲得した
時のメニューを再現したもの。一押し。

ピザ05
ピッツァフリッタ。アツアツの揚げピザ。
このボリューム感がたまらない。
目の前で切り分けてくれます。

ピザ03
美味しんぼソーセージピッツァ。
美味しんぼ「五十年目の味覚」に登場する、
仙台勝山館の手作りソーセージが
トッピングされています。

堪能しました。


 

数学とは・・・

数学とは、世界共通の約束された
「数式という言語」によって、
ある条件の下で、順に、
論理的に推論を積み重ね、
解答を導いていくこと、などといわれます。

それゆえ、すっきりして気持ちがいい、
答えが1つにきまって気持ちいい、
という人もいる一方で、
それゆえ、冷たくて心がこもっていない
と思う人もいます。

でも、私がいいたいのは、
パズルや頭の体操のように、
定理や数式を駆使して
論理的に答えを導くだけでは
数学の本質に迫ったとは
いえないということです。

先日行った講演で、
こんな問題を例にあげました。

道順2通りの確率01

まず、上のような問題を示す前に、
全員に、AからBへの最短経路を
1つ記してもらいます。

その後、確率を考えてもらいました。
答はどうなるのでしょうか。

道順は3通りあって、
そこから1つを選択すると考えると、
答は1/3 といえます。

ここで、A地点から小人が歩くことを
連想してみましょう。

道順2通りの確率02

まずA地点において右か上かで
2つの進路に分かれますね。

道順2通りの確率03

上にあがった4人の小人は
迷うことなくBに向かいます。

右に向かった4人の小人は、
C地点で、直進するか、
上にあがるかで2つに分かれます。

道順2通りの確率04

つまり、各分岐点でどちらのコースに
進むのかを同様に確からしいとし、
Bを目指すというように考えると
A→C→D→Bと進む小人は、
8人に2人。つまり確率は
1/4と考えることができます。

数学は答えが1つと思っていたら、
こんなことになってしまいました。
どちらが正しいのでしょう。
あるいは、ここで出てきた確率には
どんな意味があるのでしょう。

このように考えると、
この問題は
「人はどのように選択を行うか」
という心理学の問題
ともいえるかもしれませんね。

ここで、私がいいたかったのは、
繰り返しになりますが、
「数学をする」という活動は、
単に、公式や、計算によって
解を導くことだけではないということです。

前提条件をどのように決定するか、
その条件の下で考える意味は何か、
そこで得られた解は、
現実世界の中のモデルとして
意味を持つものなのか
などを考えること。

そして、実験によってその答えを検証し、
フィードバックすること。
そのように考えていくことで、
数学の面白さや良さが実感できるし、
それは生きる力にも繋がる
という話をしたかったのです。

さて、講演では、実際、
生徒に任意に1つの道順を
記してもらったので、
その後集計したところ、
相対度数は約0.28でした。

何と、1/3≒0.333と
1/4=0.25の中間の値に近い!

ここで、もし、大規模な実験をして、
サンプル数を大きくしたとき、
果たしてこの相対度数は
一定値に向かうかという疑問を持ちました。

つまり中心極限定理や大数の法則が
成り立つのかということです。

皆さんはどう思いますか?

 

驚異の43連鎖

懸賞問題シリーズです。

懸賞問題3はこんな問題。

驚異の連鎖

上の表は、本校の教員の氏名を60人分
ピックアップしたものです。

この中から、漢字一文字の尻取りをしながら
出来るだけ長い連鎖を作って下さい。

というものです。
例えばこんなカンジです。

連鎖03

昨日、数人が持ってきてくれましたが、
トップの人は、何と驚異の43連鎖!

これは凄い。
ご覧下さい。

驚異の連鎖01

これは最大値でしょうか。
その確認はコンピュータを
使わないとわからないかも。

皆さん。この記録破れますか?

破った方は是非お知らせくださいね。


さて、今日の昼休みに、懸賞問題正解者と、
高得点者に素敵な賞品を差し上げました。

その賞品は、
得意のしもまっちのチロルチョコです。

しもまっちチロルチョコ

私が、十数年前、盛岡三高に勤務していた時、
数学通信を発行していて、
このような懸賞問題を出していました。

当時の賞品は
「福田パンのオリジナル野菜サンド」
とはりこんでいました。
空き時間にパン屋まで、速攻で
買いに行ったことを思い出しました。


お昼やすみに、ささやかな表彰式を行いました。

表彰式306-01 表彰式306-02

表彰式306-03 表彰式306-04

皆さん、ありがとうございました。

たまにはこういうタイプの問題もいいよね!




 

懸賞問題(10つくり)

昨日行った講演での、懸賞問題の話の続きです。

懸賞問題は、全部で3つあげました。
その中の一つは次の問題です。

1~9の中の4つの異なる数字に対して
四則演算を施すと必ず10を作れることが
証明されている。
例えば、1,2,5,6ならば
(6÷2-1)×5
などとすればよい。
では、3,4,7,8の4つの数で10を
作ってみよう。使えるのは、
+-×÷とカッコのみ。
(ルートなどはだめ)
また、数字を並べ替えるのは良いが
34や48などと結合させてはいけない。


講演の中では、時間が無く、懸賞問題
について触れることができませんでしたが、
取組んでくれた人がいました。

嬉しいですね!

2組の山谷さんと、4組の佐々木さんが
正解を見つけてくれました!

これは、結構難しい組み合わせです。

答は示しませんので、このブログを見ている
アナタも、是非チャレンジしてみて下さいね。

山谷さんと佐々木さんには、
明日、豪華プレゼント(チロルチョコですけどね)
を差し上げます!


 

チャレンジランキング

昨日行った2学年の講演で
配布したプリントの裏に、
こんな問題を忍ばせておきました。

チャレンジ01
(サムネイル)

盛岡三高から1円玉を持ってスタートして、
道路に書いてある演算を次々行いながら
「登山口なおと」を経由して
盛岡三高に戻ります。
同じ道を2度辿ることは禁止です。
できるだけたくさんの金額を
ゲットできる道順を考えて下さい。

というものです。

学年の先生方に因んだ
店を並べておきました。

時間が無くて、
この話はできなかったのですが、
講演が終わってから、数人の生徒が
解答を持ってきてくれました。

ってことは、講演の最中
ずっとやっていたのね!(笑)

でもいいんですよ。それが健全。

K君の解答。81,391円です。
チャレンジ02

この問題は、
最大値は確かに存在するけれど、
それを求める手法は
試行錯誤しか考えられません。
しかし、試行錯誤することで、
「戦略」を考えることができます。
例えば、かけ算は
できるだけ最後に持ってくるとか。

「数学をする」ということは、
単に公式にあてはめて
計算することを繰り返して、
解答を導くということだけでなく、
実験したり、試行錯誤したりすることで、
その問題の中にある
数学的エッセンスを自分で発見する
ということでもあると思います。

持ってきた生徒の中で
最大金額の人には
素敵なプレゼント
(ただしチロルチョコですが)
を差し上げます!