「第3回花高活性化プロジェクト」

だいぶ以前の話になってしまいましたが、
2月13日に「第3回花高活性化プロジェクト」
が実施されました。

3回目ということで、
総論から各論に向かっています。

今回は、これまでのワークショップで
出された課題の中から
PTA活動を取り上げることにしました。

本校では、4月のPTA総会の他に、
各学年PTAが年2回、
そして本校教員が夜に地域に出向く
地区PTAが年6~8回開催されています。

その回数や時期は妥当であるか、
内容は今のままでよいのか、などについて、
いつものようにグループワークを中心にして
検討を深めました。


0213pro-02.jpg

0213pro-01.jpg


今回の話し合いのテーマは、

「育てる生徒像の共有化に向けた
地区PTA・学年PTAの在り方」


としました。

ポイントは、

「育てる生徒像の共有化に向けた」

という言葉を敢えて入れているところです。

つまり、単に、回数を減らすことや、
時期を移すことだけに議論を集中させるのではなく、

目指す学校像、生徒像の実現のために、
どの様なアプローチをしていくかという軸を
見失わずに話し合っていこう
ということを意図しました。

0213pro-03.jpg
今回も川村副校長がファシリテーターです


グループディスカッシンの中で、
多くのアイデアが出されました。

0213pro-04.jpg
初任者の先生からも提言がありました


やはり、チームで考えをまとめていくことで、
議論が活発になり内容も深まることを実感しました。

ワークショップの最後に述べた私の感想を
以下にまとめておきたいと思います。

PTA活動を行うためには、親と教職員が、
「共育」を推進する同志として、
互いに信頼し合う関係にあることが求められます。

それを前提に、今後の取組みを考えるべきです。

学校がひたすら説明し、提供し、お願いをする。
また、保護者はそれを単に受容する
という関係の中では主体的なPTA活動は生まれません。

ヘタをすると、「学校任せ」、あるいは、
学校に対する不満や猜疑心に
つながる可能性も否定できません。

そこで、そういう一方向性を一度捨てて、
目指す学校像、生徒像の実現のために、
子ども達に今どの様なアプローチをしていくべきかを、
保護者と教職員が信頼の絆の中で、意見を交換し、
傾聴し、共同で考えていく。

このようなことをPTA活動の場に求めていくことが
必要なのではないかと思います。

例えば、地区PTAの意義が、
その地域コミュニティにおいて、
子どもや地域の未来を
よりよくするためにあるとするならば、
求められるのは学校主導ではなく、
地域の主体的な運営なのではないかと思います。

そこに、教職員が加わり
「学びあい」が展開されることによって、
互いに新鮮な気づきを得て、
新たな運動が生み出されるかもしれません。

今回出された提案や課題を踏まえ、
今後は保護者にも議論の輪を広げながら、
具体化していきたいと考えています。




 

「コンプライアンス研修に見つけた確率の問題」

昨日は職場のコンプライアンス研修会を行いました。

副校長先生の発案によるサイコロトーク。

11個のテーマを用意し、サイコロを2個振り、
出た目の和の番号のテーマについて
1分間スピーチをするというルールです。

コンプライアンス研修01

4人一組のグループで楽しく行いました。

コンプライアンス研修02

コンプライアンス研修03


私もあるグループに混ぜてもらいました。

ところで、やっていると、あちこちで、

「交通法規」や「利害関係者との対応」
「クレーム対応」のスピーチが
多いことに気づきだしました。

「薬物乱用」「パワハラセクハラ」が
殆ど出てこないことも。

そりゃあそうだよね。

目の和が7の場合の確率は1/6
目の和が2の場合の確率は1/36
ですからねえ。

数学の初任者のK先生に、
こんな質問をしました。

「サイコロ2個振って目の和で考えると
11のテーマの出現する確率は
二項分布に従ってしまう。
じゃあ、サイコロを2個使って
一様分布にするにはどうすればよいか」

つまりどのテーマが選ばれるのも
同様に確からしくするにはどうすればよいか、
という質問です。

皆さんはどう考えますか?

ちなみに、彼は
瞬時にうまい方法を答えてくれました。

それは、次のような方法です。

Ⅰ 2つのサイコロをA,Bと区別する。
Ⅱ Aのサイコロの目が偶数なら、
  偶数番号のテーマが選ばれる。
  奇数なら奇数番号のテーマが選ばれる。
Ⅲ Bのサイコロの目が、その中の順番とする。


例えば、Aが2で、Bが3なら、
Aは偶数なので、
②④⑥⑧⑩⑫の偶数テーマの方が選ばれます。

そして、Bは3なので、
その中の3番目の⑥が選ばれました。

つまり、②④⑥⑧⑩⑫が選ばれる確率は、
Aが偶数で、かつBがその番号の
順番の目が出ればいいので、
それぞれ(1/2)×(1/6)=1/12 ですね。

③⑤⑦⑨⑪の場合はAが奇数が出て、
Bが1の目なら③が、
Bが2の目なら⑤が決定されるということなので、
それぞれの確率も、
(1/2)×(1/6)=1/12 ですね。

なるほど。うまい!

と一瞬思いましたが、
実はよく考えると疑問が湧きます。

テーマは11個なので、
全部の確率の和が11/12。

1になりませんね。


Aが奇数で、Bが6の目が出た場合、
奇数テーマは5個なので、
対応するテーマがありません。
この場合は
「何も話さなくてもよい」
としてもいいのですが、

必ずトークをすることにすれば
テーマをもう一つ増やして(⑬)
全部で12個にする必要がありますね。


でも、もう少しこの問題を
掘り下げて考えてみましょう。

もし、Aが奇数で、Bが6の目の場合、
対応するものがないから、
「再度最初からやり直す」
というルールを設定しましょう。

これを、次のような確率推移図で考えてみます。

確率推移図

青の矢印で移動する確率は1/2
赤の矢印で移動する確率は1/6です

すると、例えば、テーマ③が選ばれる確率は、
Aが奇数でBが1の目か、
Aが奇数でBが6の目で、
次にまたAが奇数でBが1の目でもいいですね。

そうやって考えていくと、これは、
無限数列で表される確率になりますね。

つまり、

(1/2)×(1/6)
+(1/2)×(1/6)×(1/2)×(1/6)
+(1/2)×(1/6)×(1/2)×(1/6) ×(1/2)×(1/6)
+・・・

初項1/12、公比1/12の等比数列なので、
求める確率は

(1/12)×{1/(1-1/12)}=1/11 

となり、一様になりますね。

めでたしめでたしですね。


この問題は、
A,Bの2人がジャンケンをしたとき、
それぞれが勝利する
確率を求める問題と同じ構造です。

どちらが勝つ確率も同様に確からしいので、
それぞれ1/2と考えてもいいのですが、
細かく考えると
次のような無限級数になります。

1/3+(1/3)(1/3)+(1/3)(1/3)(1/3)+・・・=1/2

つまり、Aが勝つ確率は、
1回目にAが勝つか、
1回めにアイコで、2回目にAが勝つか・・・
と考えるわけですね。


サイコロトークに潜む確率、
とっても面白い。

 

「数学という名の自由の翼」連載終了!

雑誌「数学教室」の3月号が来ました。
連載「数学という名の自由の翼」
遂に最終回を迎えました!

今日は、2年間にわたり書き綴ってきた
自分へのご褒美で一人酒に浸りました。

以下、最終回の内容の一部を以下に紹介します。



今日でこの連載も28回目。
ついに最終回がやってきました!
お付き合いいただいた
100万人の「数学教室」愛読者の皆様
ありがとうございました^^。

「数学という名の自由の翼」というテーマで、
書き散らかしてきましたが、
私の中に一貫してあったことは、
「今の数学教育をどげんかせんといかん」
というドン・キホーテ的思い込みだったり、
「数学教育って何だろう」っていう、
数学の輪郭をなぞりながら
自分探しをする旅だったのかもしれません。

最終回では、そんな私の
数学に対する思いを書き連ねて、
まとめにかえたいと思います。

1 数学の問題を解くとは

ある人に、
「高校において数学の問題を解くとはどういうことか」
と問うてみたところ、次のような答えが返ってきました。

「数学とはいくつかの前提となる条件から、
公式など既知の解法パターンを駆使して
演繹的に答えを導く作業である。
そこから論理的思考力が育つ。」

図に描くとこんなカンジですね。

数学教室㉘01


しかし、私は、解答を導く思考過程は、
最初から「模範解答」にあるような流れに沿って
行われるとはどうしても思えません。

実際は、問題文から、条件を見つけ、
式にしていくだけでなく、図やグラフ、
時には表を作ってみたり、
具体的な数値を入れてみたり、
そういう試行錯誤によって、
「図・グラフ」「条件・ことば」「式」が
ぐるぐると循環していく中で、
解答への糸口が見つかるのではないかと思います。

数学教室㉘02


ですから、「式」や「図・グラフ」が語っている声に
耳を傾けること、つまり、式や図などと
友達になるような活動を
授業の中に取り入れていく必要が
あるのではないかと思うのです。

例えば、なぜを掘り下げ、
理由を言葉で説明しあう活動を取り入れるとか、
教具を用いて概念を「見える化」する
などが考えられます。

それは一見回り道に見えるかもしれませんが、
一方的に模範解答をひたすらなぞっていく授業より、
はるかに大きなものを子どもたちは
身につけるのではないかと思います。


さて、もう一度先ほどの問いの
答えについて考えてみましょう。

「数学とはいくつかの前提となる条件から、
公式など既知の解法パターンを駆使して
演繹的に答えを導く作業である。
そこから論理的思考力を育つ。」

確かに数学はそのような一面をもっています。
でも私はそこには
欠けているものがあると思うのです。
それは「前提となる条件」や
「得られた解の意味」を考えることです。

数学とは、現実の様々な事象をモデル化し、
分析するものとしての意味もあります。

多くの要素が複雑に絡まり合う「構造」を持つ
「現実」の属性や指標を、ある視点で眺め、
切り取り、抽出し、組み合わせて
数学の問題としてリメイクすること。

そして、出てきた解が現実世界をよく
記述するものであるかを
操作や実験などの活動を通して実感すること。

それも数学の一つの顔であり、
そこから分析と総合の能力が
育つのではないかと思います。

2 数学とは何か

最近私は朝のスロージョギングが
日課となっています。
ある日曜日、少しゆっくり起き、
いつものコースを走りました。

すると、家から数百メートルのところに
リンゴ畑があることに気づきました。
そのリンゴがとても美しく、
見ていて心が洗われました。

私はこのリンゴの木を見ながら、
数学者の岡潔氏の「数学と情緒」について
思いを馳せていました。

岡潔の「春宵十話」(名著!)のはしがきに
こんなことが書かれています。

「数学とはどういうものかというと、
自らの情緒を外に表現することによってつくりだす
学問芸術の一つであって、知性の文字板に、
欧米人が数学と呼んでいる形式に表現するものである」


そして、岡氏は、学問は頭でするのではなく
「情緒が中心となる」と主張します。

「緒」とは端緒などと用いるように、
「いとぐち」「きっかけ」を表す言葉です。

「情」とは、感情や心の変化を表すもの。かな。

リンゴの話に戻します。

リンゴがどんなにきれいに実っていても、
それに気づく人と、
気づかずに通り過ぎていく人がいます。

あるいは、リンゴの実の存在に気づいても、
心が動かない人もいるでしょう。

「ただの食べ物じゃん」みたいな。

私は、そのリンゴの実の価値は、
リンゴ自身にあるのではなく、
それを見た人の「気づき」によって
生みだされていくと考えたいと思います。

リンゴが「緒」で、そこで「情」が動き出すというように。

私の好きな言葉に、
幸せとは「築く」のではなく「気づく」こと、
というものがあります。ここで、
この「幸せ」を「学び」に置き換えてみましょう。

学びとは「築く」のではなく「気づく」こと

それは、学びとは、ある事物や現象を眺め、
そこに潜んでいるものに心が動かされること、
そして、それらの事象を「いとぐち(緒)」にして、
思考が駆動され、自分の内部にあったものを
自分自身で掴み取ることであると考えてみたいのです。

そのような見方をすると、数学とは、
自然や、宇宙や、図形や、数や言葉や式など
あらゆるものに心を寄せ、それらと一体化し、
心が動きだすことであり、それによって、
自分の中にある「何か」を呼び起こし、
気づき、つなげていくことであるとも
言えるのではないでしょうか。

これこそがまさに数学の情緒
ということではないか、と。

さて、私は、リンゴを見たとき、
岡潔氏のことと同時に、2年前、
ある高校に勤務していたときの
3年生のDさんのことも思い出していました

Dさんは、数学の課題研究グループに所属し、
合同変換群の研究をしていました。

彼女たちの研究は、東北地区の発表会で
見事優秀賞を受賞します。

その一方、Dさんは文芸部に所属していました。

この年、彼女が書いた
「細工ロイドの通り道」という小説が、
何と全国1位の文部科学大臣賞に輝きました。

この小説は、進路に悩むある女子高生を主人公とする
爽やかな学園ものです。

作中、「細工ロイド」のことを、

「小細工ばかりするロボットってこと。
私のことだよ」

という描写があります。
透き通るようにカッコいいフレーズですね。

また、進路を決められない主人公を慰める
こんなセリフがまた素敵です。

「でもね、実際はそうじゃない。
サイクロイド曲線をたどることは
無駄なんかじゃないの。
サイクロイド曲線を通っていても
絶対にゴールへはたどり着くし、
しかも他の曲線を通っている人より
早くゴールテープを切れるんだよ」

これは「学び」や「授業」についても
本質を突くことばではないでしょうか。

さて、そんなDさんの文部科学大臣賞受賞
に向けての挨拶文を読んで、私はシビレました。

その一部を以下に抜粋します

この度、最優秀賞を頂いた「細工ロイドの通り道」は
理系少女たちの物語になっています。
作中で紹介されているサイクロイド曲線は、
きっと文系の方々には馴染みのないもので、
理系の私だからこそ書けた小説なのでしょう。

文芸部での活動と理系という進路とは
私の中で当初交わらないものでした。

しかし、2年と半年という文芸部での活動を通して、
その考えは変わりました。

文芸作品とは、自然法則のようなものだと思うのです。

この世界に存在している自然法則を
解明しようという理学の姿勢は、
筆者が書き出した世界を紐解く読者の姿勢と
同じもののように感じるのです。

自然法則も、文芸作品も
確かに存在しているものの、
私たちが気に留めなければ何の意味も示せません。
表面を眺めてみても、
少し理解できた気になるだけで、
その本質は見えてこないのです。


しかし、真剣に向き合ってみれば、
そこにはヒントが散りばめられていて、
それを手がかりに世界を自分のものへと
引き寄せることができます。


(傍線付記)

この文の傍線部分が、
まさに情緒なのではないかと思います。

きっと、Dさんは、対象に真剣に向き合うことで、
自分の中に眠っていた「宝」に
リーチすることができたんですね。

Mathematicsの語源である、
μαθηματα(マテマタ)とは、
「学ばれるもの」という意味なのだそうです。

それに従うと、「数学とは何か」とは
「学びとは何か」を問うことと同じと
考えることができます。

そして、学びとは、誰かによって
知識や技能が注入され、
「真っ白な自分」が変容されていくことではなく、
はじめから自分の中にあるものを
自ら引き寄せることなのだと思います。

同時に、教えることとは、
相手がはじめから持っているものを、表面化させ、
自分で掴み取るように
導くことなのではないかと思います。


三流の教師は、ひたすら与え、
一方的に教科書の内容を刷り込みます。

そして、目先の結果や成果にこだわり、
強制、強要、叱責によって
子どもを正そうとします。

そしてその結果、
多くの数学嫌いを生み出してしまいます。

では、カッコよく難問を解いてみせ、
生徒たちから「神」とよばれる教師、
あるいは、パフォーマンスや話術で
巧みに生徒をのせる教師はどうでしょう。

どちらも素晴らしい数学教師なのかもしれません。

でもそれはまだ二流。

一流の教師は、授業で子どもたちに
トキメキを与え、彼らの情緒を育てます。

そして、子どもたちが、すでに心の中に持っている
「数学」の存在に、自ら気づかせ、
掴みとるように導くでしょう。

「そうだよ、答はあなたの中にあるよ」と。

そうやって自ら気づき、引き寄せたものこそが、
「数学という名の自由の翼」。

それはきっと、生涯にわたって羽ばたき続けていく、
かけがえのない宝物であると私は信じています。

長い間お読みいただきありがとうございました。


 

2月の図書館はやはり・・

今日の図書館は、やはりあれですね。
バレンタイン特集のようです。

2月の図書館02

2月の図書館01

脇に添えられているケーキは、
実はT先生手作りの、
フェルトで作ったケーキ型の小物入れです。

2月の図書館04

2月の図書館05


とても華やかで楽しい気分になりますね。

T先生ありがとうございます。

2月の図書館03



 

総学バトル

花巻北高校では、「総合的な学習の時間」に
「自由課題研究」を実施しています。

生徒達が自由にグループを作り、
自ら研究テーマを決めて
3年間通して研究を行うという活動です。

趣旨、目標をまとめると次のようになります。

①生徒個々の興味関心から、
現代社会に存在する課題を見つけ、テーマを設定する。

②クラス、学年を超えて研究グループをつくり、
調査研究を行う。全学年対象の取組である。

③調査研究は学校内に留まらず、
フィールドワークや研究機関との連携も推進する。

④研究成果を「総学バトル」でシェアしたり、
文化祭や全体発表会で地域にも広く発信する。

⑤この活動を通して、生徒に主体的に学びに向かう姿勢と、
協働で問題解決を行う力を培う。
これらは、各教科の授業における
「主体的、対話的で深い学び」を生みだす基盤となる。

⑥この取組を全職員の共通理解のもとで実施することにより、
教師のマインドセットが整い、育てたい生徒像にもとづく
学校ぐるみのアクティブ・ラーニングの実践につながる。

さて、この活動のまとめである「総学バトルⅢ」が
2月23日に開催されます。

総学バトルⅠ・Ⅱで代表になった
生徒達による発表の場です。

ご案内文書と発表テーマ一覧を添付しましたので、
参観を希望される方はご連絡ください。

案内文書はこちら⇒★★